今、気づいたが、上のタイトル。こうして分割して列記すると、なんだか「サザエさん」みたいだな。今、サザエさんはまだやっているの? 彼女は本当に永遠の24歳なの? そんなことはさておき。
■高湿度シティ、ムンバイ
今朝、ムンバイに到着した。飛行機を降りた途端に、しっとり蒸し暑い不快感。バンガロールから空路1時間半とは思えない、ヘヴィな熱帯性気候である。
ホテルの室内も、冷房こそ入ってはいるが、シーツ類はひんやりに加えてしっとり。スーツケースを開ければ持って来た衣類までしっとり。部屋に置かれている雑誌はふにゃふにゃと波打っている。
新居にはぜひとも「除湿器」を用意したいものだ。よいものは売っているのだろうか。もしも売っていないとしたら、日本の家電メーカーにどんどん進出していただきたいところである。高性能な除湿器の存在の有無は、後日、報告したい。
■払ってるんです電気代
空港からホテルに至る車中、バンガロール宅でお掃除中の使用人プレシラから電話が入る。
「マダム! 電源が落とされてしまいました。先月の電気代、お支払いになりました?」
「払ったわよ、きちんと期日内に。エレクトリシャンはなんて言ってるの?」
「電気会社の人が来て、払っていないからと電源を落としていったそうです」
でたっ!
久しぶりにやられた。日常生活、つつがなくいっているな〜と気を抜いたら途端にこれだ。また小切手が行方不明になったとか、その類いの話だろう。
セキュリティマネージャーをアパートメントに呼び出してもらい、電話をもらう。聞けば、すでに今月の電気代請求書が届いており、我が家の分は、今月分に加え、未払いとされている先月分が繰り越されているという。
それを「即」支払わなければ、電気は復旧しないらしい。なんという厳格さよ!
停電は日常茶飯事で、あれこれトラブルを発生させるくせに、こっちが支払わないとすぐに供給を止める。その素早すぎる対応はいったいなんなんだ、という話だ。いや、わたしたちは払っているのだ。小切手が行方不明なのだ。
ここまで来ると、いくら小切手で払った云々を叫んでも、無駄だということはわかっている。第一、手元に請求書の番号も小切手の記録もないから、事実検証のしようがない。
とりあえず払わなければ、電気は絶たれたままである。2カ月分、2714ルピーを今すぐ払え、ということである。
ちなみに新居に移って、電気代が激減した。以前のアパートメントは、平均して月に3000〜4000ルピー、不在がちなときでも1カ月あたり2000ルピー近く払っていたから。盗電されていたのかしらん。インドでは、ありがちである。
ともあれ電気が来ないと、先週BAMBURIESで買いだめておいた、鶏肉丸ごと5羽やら、豚のスペアリブやら、フランクフルトで購入していた貴重ソーセージの残りその他がじわじわと解凍されてしまう!!
尤も、我が家の冷凍&冷蔵庫は、日本人駐在員宅にあるような業務用の巨大なものではなく、「普通サイズ」なのでダメージは少ないが、だからって何日も電気がないのは困る。
「僕が立て替えておきましょうか。でも、今2000ルピーしかもってないいんです」
セキュリティマネージャーが言う。すると横からプレシラが
「わたしは700ルピーを出せます」
という。ありがとう。「じゃ、残りの14ルピーは?」などと突っ込んではいけない。ともあれ、彼らにとって、それは気軽に貸せる金額ではない。借りるわけにはいかぬ。
急ぎ義姉スジャータに電話をし、在宅を確認し、借りることにした。ドライヴァーのルーペシュをスジャータ宅に送り、現金入りの封筒を受け取ってもらい、それを我がアパートメントに届け、プレシラ経由でセキュリティマネージャへ。セキュリティマネージャーが電気会社へ支払いをする、という流れである。
さりげなく面倒であったが、とりあえずは解決。したはずである。今後、どこへ行くにも、支払いの記録や請求書の番号などを控えておかねばと思わされた一件であった。
■日曜日は楽しい宴であった
ところで上の写真は、日曜日の夕餉の模様である。義姉スジャータとその夫ラグヴァン、そしてユカコさんとビル、ジェイクくんを招いての夕食。ユカコさんたちは1カ月余り、日本と米国を旅して来ていて、夫婦そろっての再会は久しぶりだ。
わたしとユカコさん、ジェイクくんは先週、一度対面していたのだが、ジェイクくんが1カ月で随分「大人顔」になっていたのに驚いた。雰囲気は東洋人濃度が高いのだが、顔の作りが赤ちゃんなのにしっかりしているあたり、西洋人的である。
今回もまた、みなが料理を持ち寄ってのポットラックディナー。これが楽しい。
わたしは鶏の唐揚げとポテトサラダ、トマトサラダ、ユカコさんは南インド風キャベツのサラダに、ナスとヨーグルトのマリネ、そしてホームメイドのくるみパンにチョコレートケーキ。スジャータはケーキを焼いて来てくれた。
わたしは先日のニューヨーク旅行の際、日本食料品店で仕入れた「片栗粉」や「キューピーマヨネーズ」や「ピエトロのドレッシング」の力を借りての調理。
あらかじめ和風味にマリネして揚げた唐揚げは好評。二人だけのときにはあまり揚げ物をしないので、アルヴィンドが大喜びであった。鶏の唐揚げって、どうしてあんなに、そそるんだろう。
揚げ物と野菜料理の相性もぴったり。
特に歯ごたえのあるインドキャベツとマスタードシード、カレーの葉などを「蒸し焼く」感じで作られたキャベツサラダがよかった。インド野菜は火が通りにくい頑固なものが多いが、同時に食べごたえがあり、このような調理法だと旨味が増すのだ。
右の写真は、それぞれ持参のケーキを真剣にカットしている二人。
いつも思うことだが、インド家族親戚関係がヴェジタリアンじゃなく、なんでもかんでも楽しんで食べてくれる人たちで本当によかった。
気を遣うことなく、食べたいものを用意して、みんなでおいしさをシェアできるのは幸せなことである。
尤も、ヴェジタリアンであればヴェジタリアンで、また新しい境地が開けていたかもしれないが。
ところで、ユカコさんのご家族は、このブログを読んでくださっているらしい。ユカコさんのお姉さんからはお土産もいただいた。ありがとうございました。早速、愛用しています。
■出会いの多いインド空港
今朝は7時ごろ家を出た。渋滞もなく7時45分には空港着。やはり新空港は悪くない。ゆっくりとコーヒーも飲めて、更には無料でインターネットに接続できて、たいそう快適である。
インドの空港では、知り合いに会う確率がかなり高い。無論、わたしの知り合いというよりは、アルヴィンドの仕事関係者と会うことがほとんどだ。
しかし今日は、ムンバイ空港で、見覚えのある「日本人」を見かけた。思わず叫ぶ。
「アンちゃ〜ん!!」
そう。かつてバンガロール在住、現在デリー在住の、K子さんの夫であるところのNさん。通称「アンちゃん」である。
アンちゃんと呼ばれた彼、かなり「きょとん」とした顔で振り返る。わたしを見つけてようやく、事情を把握した様子。
「日本語とは思わなかったよ!」
そりゃそうだろう。ムンバイの空港で、まさかアンちゃんと呼ばれるとは思ってもみなかったであろう。彼は他の町へ出張するべく乗り継ぎでここに立ち寄ったらしい。
トイレに行っていたアルヴィンドも登場して、記念撮影。(保護者、いや奥様の了承を得て、掲載しております)
思えば1年以上ぶりの再会である。
あの日あのとき、みんなで集まったクリスマスパーティなどが、まるで遠い昔のことのよう。
このとき集まった人たちの半数以上は、すでにバンガロールを離れてしまった。
わたしたちのインド生活も、長いものになりはじめているのだな、と思う。
さてさて、明日からは、新居の家財道具を下見、調達に出かけねばならない。
契約書にサインするまでは購入できないが、これも「市場調査」と割り切って、ひとまず明日、あちこちへ下見に出ようかと思う。雨が降りすぎないことを祈る。