バンガロールのOWC (Overseas Women's Club)に相当するものとして、ムンバイにはMumbai Connexionsがあり、さらにはAWC (American Women's Club)があり、加えてIndus Internationalという「インドを学ぶ会」のようなものがある。以上の3つにはすでに会員となっている。
加えてインド人男性を伴侶とする外国籍女性のグループAadhaarがあるが、これにはまだ参加していない。
さて、今日はIndus International(←文字をクリック)の正式会員となるために、第一回目のレクチャーに参加した。
ZEBAと呼ばれるインテリア・テキスタイルの工房を訪れ、ZEBAのデザイン・ディレクターであるクリシュナのレクチャーを聞くのが目的である。インド在住者であれば、ZEBAのブランドロゴを目にしたことがある方も少なくないだろう。
ところで右の写真は、ロウアー・パレルの工房に向かう途中に目にした乳製品会社Amulの看板。
この看板、常に「時流を追って」おり、インド人選手がアーチェリーで金メダルを取った翌々日、彼のイラストが金メダルとともに描かれていた。
今日、目にしたのは、8つの金メダルを獲得したマイケル・フェルペスと思しきスイマーのイラスト。
乳製品にかけて「バタフライ」を「バター・フライ」、「ブレスト・ストローク(平泳ぎ)」を「ブレッド・ストローク」、そして決め言葉は、「ヘルプ・ユアセルフ」を「フェルプ・ユアセルフ」。
脱力感あふれる独特のセンスが、たまらない。
大通りから路地を入り、貧しく怪し気な喧噪の界隈へ入り込み、「ちょっと、間違えてない?」とドライヴァーに数回確認してのち、ようやく到着した工房。ムンバイは、ともあれ玉石混淆の街である。
ZEBA(←文字をクリック)はクッションやカーテン、カーペットなどインテリア関係のテキスタイルデザインを中心に、ホテルやレストラン、ブティック、個人宅など、建築家とのコラボレーションにより、多岐に亘る内装関連のビジネスを手がけているようである。
今度ケララにオープンするTAJ系列のスーパー・ラグジュアリーホテルの内装も行っているとのこと。インドの伝統的なデザインやモチーフを生かしつつ、現代的なインテリアに合ったテイストを生み出している。
彼のあと、共に仕事をしているインド人建築デザイナー、そしてニューヨークを拠点に活動している米国人デザイナーの2名もまたプレゼンテーションを行った。彼らの話を聞いていると、この国の大都市の建築物が、これから先5年、10年のうちに大きく変遷することを予感させる。
その前に、土木建築就労者の労働環境を抜本的に見直して欲しいと思うのだが、それはまた、別の次元の話である。ただ、いつもそのことが気になって仕方ない。
プレゼンテーションのあとは、ショールームで作品を見る。ブティックなどで見たことのあるムンバイをモチーフとしたクッションや壁飾りなどもあり、個性的で面白い。ムンバイ宅の壁はまだまっさらのままなので、このような布をパネルにして貼っても面白いなと思う。
去年購入したバンガロール宅は、すべて自力で適当にインテリアをまとめたが、将来また新しい家に移るようなことがあったら(あるのか?)、彼のような人と相談しながら、一からインテリアを整えていくと楽しそうだ。
ゆっくりと作品を眺めたいところであったが、INDUSの新会員とお世話係の計10名は親睦を兼ねてランチを共にすることになっていたため、その後、GOOD EARTHの例のレストラン、TASTING ROOM(←文字をクリック)へと場所を移す。
あの、ステーキがおいしかった店だ。
多国籍のテーブルで、それぞれに自己紹介の後、おしゃべりをしつつの食事。
本日はトマトソースのペンネを注文。オリーヴ実やベイジルがたっぷりと入っていておいしい。強いて言えば、ソースが多すぎか。付け合わせのパンでソースをすくいながら、一皿で二度おいしいといえば、おいしいランチであった。
ところで、上の写真は今夜の食卓。インドでも、チンゲンサイは手に入るのである。牛肉は、脂身のないフィレ肉しか手に入らないのが玉に瑕。しかし、ヘルシーと言えばヘルシーであろう。
インドの牛肉は、米国にそれに比べると柔らかい。が、日本のそれに比べると硬いかもしれない。ともあれ、肉を柔らかくする意味も込めて、ショウガをすり下ろし、それから醤油にごま油、白ワイン、ジャガリ(無精製の砂糖)少々などを加えてマリネする。
ところでインドのポークは硬いものが多いが、これもまたショウガやリンゴのすり卸し、もしくはパパイヤやパイナップルと一緒につけておくと、かなり柔らかくなる。
わたしは米国時代に友人から教わったレシピ <スペアリブにリンゴとショウガ両方をすり卸したものを加え、醤油やみりん、ワインなどと和える作戦> を好んでいる。
チンゲンサイは、牛肉の残り汁に混ぜて味付けとする。牛肉は、わたしたちにとっては硬すぎず、柔らかすぎずの、ほどよくおいしい仕上がりとなった。
右はコーンスープ。わたしが好きなインドのスーパーハード(超硬)なトウモロコシを使用したわけではない。あれは炭火焼などにすると最高だが、スープには不向きであろう。ないしろ米国じゃ「家畜用(飼料用)」と言われた代物である。日本人のお子様を「これ、トウモロコシじゃない〜!」と泣かせた代物である。
そのアメリカから侵略されつつあるインドのトウモロコシ業界。スーパーハード派としては、軟弱なアメリカン・スイートコーンを食すのは不本意なくらいであるが、最近は市場を席巻していて、なかなかに避け難い。
今日のところは、生の実の部分だけを取ったパック入りのトウモロコシを購入。これはインドとアメリカのハーフといった感じのトウモロコシ。これを洗って茹で、ミキサーにかけて(水少々加えて)ジュースにし、牛乳とともにぐつぐつと煮込む。
本来は「コンソメ」とか「タマネギ風味」とか「バター」を入れたいところだが、塩こしょうの味付けだけでかなり旨い。ほんの少しオリーヴオイルを入れて風味をつけるだけにとどめた。
トウモロコシの水分が少なめのせいか、かなりドロドロなので、牛乳に加えて水も追加した。これくらいでちょうどよいようだ。かなりいける。本来はこれを目の細かいザルなどで濾すと滑らかになるのだろうが、繊維もすべて味わおうとそのままにする。面倒だったともいえる。
それなりにおいしかったが、やっぱり濾しておいた方がスープらしかったなと食べながら思う。さらに上にパセリなどをちらすとプレゼンテーション的に美しいが、パセリがなかったので、なにもない。
これらにキュウリ&トマトのサラダも添えて、彩り美しくヘルシーな夕食であった。ごちそうさま。