昨日の午後、単身バンガロールに戻って来た。バンガロールは未だ不安定なモンスーンのようで、夜、大量に雨が降る。庭の緑はおかげで豊かだが、この時期の大量の雨がいいことなのか悪いことなのかは、よくわからない。
●アップル関係。
ところで先日紹介した大手乳製品会社のAmulのビルボード(広告)。今日もまた、空港への道すがら激写して来た。
実は先日、インドでもついにiPhoneが発売開始されたのだ。
iPhoneをiFun。前回と同じ手法(←文字をクリック)である。
アエラの一行コピー(今でもあるかしら)に通ずるものがある。
いったい、誰が考えているのだろう。気になる。
AirtelとVodafoneから発売されているらしいが、US$700という高値。
実は、海外で購入しても、セッティングのなんたらを解除してもらえば、インドでも使えるとの噂をきいていた。
そんなわけで、諸外国に比べると高めなiPhoneであり、「爆発的な人気」とは言い難い売れ行きのようであるが、Amulは流行をいちはやく捉えてこの通りだ。
なにが驚くって、自社のロゴマークを、アップルの書体に合わせてしまっているところだ。広告業界では、少なくとも日本の広告業界では有り得ないいい加減さというか、柔軟性というか、気ままさである。
企業ロゴというのは、定められた規定に従い、どんな媒体にであれ、サイズや書体、色を忠実に印刷せねばならないはず、なのであるが。
このごろ、なぜかAmul製品が気になり、これまでバターや牛乳など、バンガロールではニルギリズやヘリテージを、ムンバイではブリタニアを購入していたのだが、アムル関係の商品を買い始めた。
広告効果、高いようである。
アップルと言えば我がコンピュータ。2年前、福岡に帰省した際に新調したMacBookであるが、ここ数日、調子が悪かった。レインボーボールがぐるぐるぐるぐるぐるぐる永遠に回り続け、強制終了をしても終了してくれず、無理矢理電源を切ること数回。
コンピュータのソフトを扱うのには、そこそこ慣れているが、ハード面は実に苦手だ。しかし、苦手、などと言ってはいられない。なにしろここはインド。そもそもアップル人口が少ない上に、純正のApple Storeはまだない。
取扱店はあり、修理などもしてくれているが、でも、全世界共通のメンバーシップカードが使える専門店ではない。
コンピュータに優秀なスタッフはたいそういるとは予測できるが、なにしろこのマシンは日本語環境。言語環境を英語に変えることができても、万一なにか、へんなところを触られてへんなことになってしまっては、取り返しがつかぬ。
だからといって、事情をわからぬわたしがあれこれ触るのはもっとデインジャラスだとはわかっているのだが、古いコンピュータ(米国で買って日本語をインストールしているiBook)がとりあえずはある。
古いコンピュータを通してトラブルシューティングに関する情報を集める。
もう、「ご飯も喉に通らない」気分である。気分だけで、実際には通るが。そんなことはさておき、コンピュータがだめになったら、仕事が全然なりたたない昨今である。悔しいけれど、仕方がない。
水漏れよりも、停電よりも、何よりも恐ろしいのがコンピュータの不具合である。
誰にも頼れない。
やけっぱちになって、適当なことをやったら、取り返しのつかないことになってしまうのはわかっていながら、ときにやけっぱちになりがちな自分の感情を抑えて、抑えて、「原因らしき要素」を探し出し……。
結果からいうと、3日間かけて、少しずつ、状況は好転し、今は「いい感じ」である。なにやら非常に適当ではある。
ここから先、マック使用者にしかわからぬ話題だが、取り敢えず自分のための覚え書きの意味を込めて書いておく。OSXにはiDiskという機能がついている。
これを使用すると、インターネット上の「保管場所」に自分のコンピュータのデータを保存できるらしく(多分)、わたしもそのスペースを、いちおう購入している。しかし、使ったことはなかった。
それから、i.macというのもあって、これを……ああ! 書きながら、なにが何だかわからなくなってきた。
ともあれ、そのiDiskというやつが、頼んでもいないのに、勝手に作動して、勝手に同期化を始めようとして、しかしそのときにインターネットに接続されていないと、ぐるぐるぐるぐるレインボーボールが回り続けてしまい、で、あれこれとやっているうちに、なにかがおかしくなり、
「Mirror Agentが終了できません」といった警告がでるようになり、システム終了さえもできなくなりはじめていた。
使いもしていないiDiskのせいでトラブルが起こっていることがおぼろげながらわかったので、「こんな機能は捨ててしまえ!」とゴミ箱送りにしたいところだったが、短気を起こしちゃいかんと、冷静にあれこれと考え、あれこれと情報を探した結果、作動停止することができ、一段落した次第。
「臭いものに蓋」の対処法であるが、ともかく危機は乗り越えられた。心底ほっとした。
バンガロール宅に戻ったら、母から荷物が届いていた。
開けてびっくり、おかきである。
我が大好物、もち吉の豪華詰め合わせである。
ああもう、危険なほどにいろいろある。
うれしすぎる。
西洋菓子は自宅で焼くことができても、こういうせんべいやおかきは、焼けんからね。夕飯代わりに、いくつも食べてしまった。明日からは、ちゃんと考えて、計画的に食べようと思う。
The Leela Palaceのダイニングでエリカさんと待ち合わせ。
日本から2カ月ぶりに帰って来た彼女と、久しぶりのランチ。
日本の様子を聞きながら、インターネットのニュースだけでは伝わって来ないさまざまに思いを巡らす。
日本を離れて12年。
近くて遠くて、不思議な祖国。
その後、ユカコさんとも合流し、久しぶりにジェイク君にも会った。
またちょっと「伸びて」いた。もちもち肌のジェイク君を抱いていると、自分までもちもち肌成分が浸透するような気がするほど、生命力が迸っている。
樹々の新芽の初々しさと瑞々しさにも似た、元気一杯のようす。
語り語って、太陽が昇って、傾き、気がつけば午後5時。ランチブッフェの片付けはとうに終わっていて、店内は閑散としていて、そうじなどが始まっている。
バイト帰りの心持ちで、他のスタッフに、
「お疲れさまでした〜」
とでも言いたくなるようなムードである。
帰宅後、慌てて仕事をすませ、一日が終わった。
ところで今日はガネイシャ祭りであった。上の大きな写真は、我が家のガネイシャ。メイドのプレシラが庭の花を摘んで、デコレーションしてくれた。かわいい。