先日、AWC (American Women's Club) の集まりでメンバーたちと話をしていたときのこと。あるアメリカ人女性(駐在員夫人)曰く、彼女の夫が勤める会社は、年に一度、数百キロの荷物を米国からインドへ送るべく予算を出してくれるという。
これは彼女の会社に限らず、日本をはじめ、他国の企業駐在員及びその家族も似たり寄ったりの待遇を受けている。
特にインド赴任にあたっては、ハードシップ手当をつけている企業も多く、それ以外にもシンガポールやタイなど近隣国への「食料品買い出し旅行手当」や「海外健康診断旅行手当」などがつく企業も少なくないようである。
以前、NRI(非インド在住インド人:印僑)の知人らと話をしているとき、そもそもはインド人でありながらも、住み慣れた米国の石けんやシャンプー、トイレットペーパーといった日用品すべてをインドに持ってきていると聞いて驚いた。
トイレットペーパーは確かに肌触りが今ひとつだが、今やそこそこ上質のものが手に入る。使用に全く問題はない。石けんやシャンプーなどは、インド製の方が安くてよほど身体によいのにと思ったものだ。
話は戻るが、しかし、そのAWCで出会ったアメリカ人女性は違った。
「インドでは、わたしたちに必要なものはたいてい手に入るから、特に送るものはないの。だから古着をあちこちからかき集めて段ゴール箱に詰めて、インドに送って、慈善団体に寄付するのよ」
驚いた。
触発された。
わたし自身は、取り立てて「慈善の心」があるわけではない、ということはかつても記した。
ヴォランティア活動よりも、まずは自分や自分の身内のことが優先であると考える。
とはいえ、この国に住み始め、貧富の差を日々目の当たりにし、自分たちのことだけを考えているわけにはいかないという心情に、否応なくさせられてきた。
そんなわけで、2007年の終わりごろより、MSS: Muse Social Service/インド発 地域社会とのコミュニケーションなるものを立ち上げて(というほどのことでもないが)、地味ながらも自分にできる活動を行ってきている。
こういう活動は、人から強制されて行うものではないと思う。だからわたしも、強制したり、無理に誘うつもりはない。
「何か、わたしにもできるかもしれない」
「ささやかでも、誰かの力になれるのならば」
と思う気持ちのある人が、けれどその糸口を見つけられないときに、連絡をしてくれればと思うのだ。
だからこそ、このサイト上でも、そんな思いを持っている誰かの目に留まることを願って、いちいち書き記している。
飛行機の機内で、あるいはレストランや店の店頭などで、慈善団体への「募金袋」や「募金箱」を目にする機会は少なくない。ただわたし自身は、そこにお金を入れるよりも、慈善団体を直接に訪問し、自分の目でそのお金の使途を確認したいと考える。
従っては、活動に制限があるが、それでも地道に続けていければと思う。
さて、今週末はバンガロールに戻る。夫が3連休なので、彼も月曜まではバンガロール宅。わたしは来週いっぱい滞在の予定だ。
1月29日に行ったチャリティ・ティーパーティで集まった寄付金を届けるべく、来週の水曜日はOWCの支援する慈善団体のひとつを訪問する。
OWC日本人会員のメンバーにはすでにメールでお知らせしているが、メンバー以外でも訪問されたい方があれば、ご連絡いただければと思う。以下、メンバーへ送付したメールを転載しておく。
先月行った第3回チャリティ・ティーパーティは、15名の会員の方にご参加いただき、寄付の品々(不用品など)及び、寄付金としての参加費3500ルピーが集まりました。
寄付の品々に関しては、5月に開催予定のOWC主催チャリティ・バザールである「ピンクエレファント・バザール」に出すべく、後日OWCの担当者にお渡しする予定です。
一方、寄付金の3500ルピーは、今回、BANGALORE EDUCATIONAL TRUST(←文字をクリック)に寄付しようと考えています。
OWCが支援する慈善団体の一つであるBANGALORE EDUCATIONAL TRUSTは、貧しい子供たちへ無償で教育を受けさせ、食事を提供しています。
つきましては、来週水曜日(2月25日)の午前中、施設の見学も兼ねて、現地へ赴く予定です。寄付したお金が具体的に、どのように使われるのかについても、そのときに確認します。
所在地はYELAHANKAと、市街中心部からは少々離れますが、もしも同行されたい方がいらっしゃれば、坂田まで20日金曜日までにご連絡をください。参加される方々の都合を調整して、集合場所や時刻を決定したいと思います。
それでは、よろしくお願いします。
さて、上記の慈善団体とは別に、OWCが支援する慈善団体のひとつであるASHA NIKETANからの情報が届いているので、ここに転載する。
ASHA NIKETANは、バンガロールのコラマンガラにある精神に障害を持つティーンエージャーと大人のための施設。
現在、17歳から80歳まで、36人の男女が生活をしているという。ここで彼らは各種手工芸品の制作を行っている。
彼らを支援するために、わたしたちができることの例として、寄付金を渡すことや手工芸品の購入、訪問しての手伝いといったことが挙げられる。
詳しくは下記のブローシュアを参照されたい。