湿気はないものの、暑い。デリーは最早、肌寒いらしいが、ムンバイは、冷房が必要なほどに暑い。
そんな夏日の、土曜の午後。夫はテレビでクリケットの試合を見ている。わたしはようやく『不毛地帯』の全4巻を読み終えて、これから夕飯の買い物にでも行こうか、いやもう少し日が翳ってからにしよう、などと思っている。
夕べは、飲んだ。かなり飲み過ぎた。ムンバイに来訪している仕事関係者2名(日本人女性)と3人で夕食をとった。インドにしては早い時刻の7時半ごろから11時半ごろまで。
SULAのスパークリングワインを1本、そして赤ワイン1本……更にもう1本。お二人とも、顔色を変えることなく、よくお飲みになる。
わたしはといえば、毎度のごとく、飲んで、しゃべった。インド関連の話となると、いや、インド関連の話じゃなくても、いろいろと、話題は尽きないのである。
12時過ぎに帰宅した時には、かなりの酔っぱらい状態であったが、今朝はさほど、二日酔いというわけでもなく、調子は悪くない。きっと「銅製の水差し」に入れた水をたっぷりと飲んだおかげに違いない。
かどうかは定かではないが、銅には殺菌効果その他さまざまな効果があり、銅製のポットに入れた水を飲むのは身体によいらしい。アーユルヴェーダでも推奨されているらしい。
ということは以前から何となく知っていたのだが、銅製の水差しを購入する機会がなかった。
先日、トライデント・ホテル(オベロイに隣接)の裏寂れたショッピングセンターをうろうろとしていたろころ、裏寂れたシルヴァーウエアの店で銅の水差しを見つけた。
新品らしいが、磨かれておらず、アンティーク状態。しかし内部がコーティングされていない、ピュアな状態であるのがよい。
「夜のうちに水を入れておいて、朝一番、歯磨きの前に水を飲んでください。できるだけたくさん、ゆっくりと。本当に、身体にいいんですよ。わたしは、この水差しをいれた水を飲み始めて、体調がよくなりました」
と、店主らしき女性も勧める。
さほど高価なものでもないし、ガラス製の水差しのように割れる心配もないから長持ちする。さっそく購入したのだった。上の写真の左側の水差しがそれである。
数日間、試してみたところ、なんとなく、身体の新陳代謝がよくなったような気がする。気がするだけ、のような気もするが、気がしないより、いいだろう。
さて本日、おなじみのGOOD EARTHに赴いたところ、きれいに磨き上げられ、形もかわいらしい銅製の水差しを発見した。
値段は「アンティークものもどき」とほとんど同じ。
机やベッドサイドに置くのに、いかにも好適である。
というわけで、またしても購入したのだった。
上の写真の右側がそれである。
さすがGOOD EARTHのオリジナルだけあり、形がよい。
きちんと磨き上げられていて、新品に見える。
GOOD EARTHといえば、書こうと思いながら久しく忘れていたことを思い出した。
『仰天ライフ』のインド・コスメ紹介でも登場したシャナーズ・フセインのローズウォーター。移住当初より数年間、愛用していたのだが、最近、パッケージがかわり、品質が落ちた気がした。
店の人は「中身は従来と同じ」と主張するのだが、どうも違う。
たまたまわたしが購入したものが不良品だったのかもしれない。インドだからそれもあり得る。しかし、何となく信頼が損なわれ、次を購入する気分をそがれたたため、別のブランドのローズウォーターをあれこれ試した。
あれこれ試した結果、今、落ち着いているのは、添加物が入っていない、ひたすらの、ただひたすらの、ローズウォーター。
右の写真がそれである。
これもGOOD EARTHに売っている。
「目に入れてもよい」純粋さであるため、風呂上がりに、目を開けたまま顔や胸元に吹きかける。
その瞬間が、やたら気持ちいい。目もすっきりとする。
ややこしい成分が入っていないので、ややこしい効果は期待できそうになく、きちんとした化粧品に慣れている人には物足りなさ過ぎるかもしれないが、わたしはシンプルなこれが気に入っている。
空気が乾燥している時には、モイスチャライザーをつけるが、普段はこれ一本。
先日の日本帰国時、SK-IIのホワイトニングやらなんやら、買ってはみたが、どうも肌に合わない。数年前の、ゲランの美容液も、合わなかった。なにもかも、高価だったのに。
わたしの肌は、贅沢が不向きのようである。
アイ・トーン、と読む。
イトネ、ではない。
ましてや、「い〜とね?」でもない。
これはローズウォーターが主成分のナチュラルな目薬。
見つめられている感じの、シュールなパッケージの善し悪しはさておき、保湿効果があってよい。
疲れ目にも好適。おすすめである。
今日はカシミールの刺繍入り関係商品に関することも書くつもりだったが、そろそろ買い物に出かけようと思う。
時を改めたい。