久しぶりに、静かな午後。久しぶりにメイドのプレシラが焼いてくれるドサを食べる。
それからダル。豆の煮込み。
米粉と豆粉を発酵させた生地で作る香ばしく焼けたドサ。
2枚食べてお腹いっぱい。
だけどもう少し、と、小さな3枚目。
カーテン越しに、午後の日差しが降り注いでいる。
庭では蝶が舞い飛んでいる。
ムンバイのあの家が、もう自分たちの場所ではないのだということが、まだピンと来ない。
夜、UBシティを訪れた。ブルースのライヴを聴きに行くために。今、バンガロールはお祭りの時期。
12月11日から20日にかけては、ベンガルル・ハッバ (BENGALURU HABBA) と称された、文化やエンターテインメントのイヴェント週間なのだ。
「ベンガルル」とは、数年前に州政府によって改名された、ほとんど誰も使っていない、バンガロールの正式名称である。
紛らわしいのである。
さて、夫がインターネットでイヴェント情報を調べていたところ、今夜UBシティでよさげなライヴがあるから行こうという。
会場は屋外ステージで、チケットを買わずとも、無料で楽しめるらしい。
そんな次第で赴いた。
以前、しばしばここで紹介していたアートスクール (Chitra Kala Parishath) でも、クラフトの展示会が行われている。
インド各地の工芸品店のブースが100以上、一堂に会しているとのこと。今週いっぱいは開催されているので、一度足を運ぼうと思う。
バンガロール在住の方、なかなかに楽しいイヴェントがありますよ。こちらのサイトに情報があります。
■BENGALURU HABBA(←文字をクリック)
さて、ライヴは7時半からだというので7時過ぎに訪れたところ、まだまだステージは闇の中。インドだもの。ビールを飲みながら、あたりの喧噪を楽しみながら、しばし待つ。
それが延々と続き(それもまた、とてもよかったのだが)、主役のDana Gillespie & The London Blues Bandがステージに登場したのは9時半である。
夕飯を、おなじみイタリアンのTOSCANOで食べようと思っていたが、そんな時間はないようだ。
UBシティ内のレストランが「露店」を出していたので、TOSCANOのピザやキッシュを買い、音楽を聴きながら、食べる。こういう感じは本当に久しぶりのことで、楽しい。
マンハッタンの、リンカーンセンターの、野外コンサートホールを思い出す。ここがインドだなんて、と感慨深い。
ちなみに、このDana Gillespie & The London Blues Band。
2002年にインドツアーを行っていて、これが二度目らしい。
それにしても、感銘を受けたのはピアノ(キーボード)のすばらしさ。
ブルースのピアノが、あんなにもダイナミックな技術が必要なのだということを、わたしは知らなかった。
彼の指の、身体の動きに、目が釘付けになった。
2002年のインドツアーの直前、バンドのピアノが脱退し、後任を探していたところに、当時20歳だった彼が現れたという。ヴォーカルのダナは彼の音を気に入り、インドツアーに誘い、以来ずっと同じバンドで活動を続けているのだとか。
アルヴィンドも、とても楽しんでいた。しかし、わたしは11時を過ぎた頃にはもう、お尻が痛くなってしまい(なにしろコンクリートの上に腰かけているので)、途中で退散したかったのだが、アルヴィンドは帰りたがらない。
結局は、最後のあたりまで過ごしたのだった。音に包まれて夜。見上げればオリオン座。いい夜だった。
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