今、夫は義姉スジャータとその夫ラグヴァンと3人で、クリケットのスタジアムにてIPLの観戦をしている。何でも今日、急に3枚のチケットを譲り受けたらしく、クリケット興味のないわたしはさておかれ、3人でお出かけである。
普段は「クリケット? 興味ないし」の態度ではあるが、ちょっと雰囲気を楽しみたかったかも、とも思う。
IPLとは3年前から始まったインディア・プレミアム・リーグ。インドのクリケット史を塗り替えたといっても過言ではない、国内リーグの誕生である。詳しくは2年前の記録をご覧いただければと思う。→プロリーグ誕生クリケット。でもやはり、インドなのだ。
昨年は11/26(テロ)の余韻が残るなか、次なるテロが懸念され、南アフリカで開催しされた。しかし今年はインドである。各地で賑わっているようである。
開会式では、女優のディーピカ・パードゥコーネが踊っていた。シャールク・カーンやプリティ・ズィンダはチームを持っているしで、クリケットとボリウッド&財界その他諸々が密着である。
話が長くなるのでこの辺にしておく。
昨日の午前中は、「ドキュメンタリーフィルムの会」に参加すべくインド人の知人宅へ。上の写真は、彼女の家のバルコニーから眺めるUBシティである。
集まった8名の女性は、わたしと香港人の女性を除き、すべてインド人。とはいえ、みな米国で教育を受けた、あるいはその後も仕事をしていた元NRI(非インド在住インド人)ばかり。ほとんどがすでに面識のある知人らだ。
ジャーナリスト、ライター、バンカー、デザイナーと、それぞれに仕事を持つ優秀な女性たち。
しかし、それぞれの事情のもと、今は「会社勤め」をしておらず、フリーランスのようなステイタスの人たちなので、こうして昼間に集まれた次第。
招いてくれた知人はアートに興味があるとのことで、部屋のインテリアも個性的。
リヴィングルームのテーブルに、『蘭亭序』が綴られているのには驚いた。しかも、石板製。デリーで購入したらしい。不思議なものが売られているものである。
さて、見たドキュメンタリー映画とは、"THE SEPTEMBER ISSUE"(邦題『ファッションが教えてくれること』)。米国のVOGUEの編集長であるアナ・ウィンターを追った映画だ。
映画鑑賞のあとは、意見交換会。この意見交換会がもう、本当に、笑ってしまうほど、絵に描いたように、「インドの人たちはよくしゃべる事態炸裂」であった。
同時に自分がいかにおとなしいかを、実感したのだった。
「うっそ〜!!!」という声が、今聞こえてくる。
実際にわたしを知る人の、その声が、こだまのように、聞こえてくる。
でも、事実なのだ。口を挟めない。挟むのが難しい。というか、挟む意見もたいしてないな、という状態ともいえる。
優秀な国連の議長とは、インド人を黙らせ日本人をしゃべらせることができる人、とのたとえ話をよく聞くが、本当にその通りだわと思いつつ、思わず笑いがこみ上げてくるのだった。
短時間にそれだけ言葉を交わし合うため、互いの個性を把握しやすい。腹を割って話をしやすい。そういう意味で、本音が見えない典型的な日本人同士の会話よりも、わたし個人としては気が楽だ。
ともあれ、わたしを含め、居合わせた半数が、ニューヨークで働いていた経験があり、バックグラウンドは著しく異なれど、インド、欧州、米国に対する精神的な距離感が、非常に似通っていて、だからわたしは(元)NRIの人たちと話をするとき、何かしら心地よいのだと思う。
ニューヨーク。
ともあれ、わたしたち夫婦にとっても、そして無数の、今はそこに住まぬ人にとっても、強すぎるほどにインパクトを与える街。そろそろ、半年に一度の訪問の時期が迫っている。そろそろ、あの街の空気が必要だ。
さて、今日はOWCのコーヒーモーニングへ。日本人会員のお世話係をしていたものの、この2年間は二都市生活でなかなか出席できなかった。3週間も連続して参加するのは、初めてのことかもしれない。
こうして、バンガロールの自宅に3週間も落ち着いて腰を据えるのも久しぶりのことだ。今ようやく、過去2年間の二都市生活がいかにクレイジーだったかを、痛感する。いつまた始まるやもしれぬが、しかし今ここで小休止を得られたのはよかった。
わたしも夫も、ずいぶんと精神状態が落ち着いている気がする。
12月末に訪れた「アーユルヴェーダグラム」の合宿も、いい影響を与えてはくれたが、しかし毎朝、小鳥たちのさえずりを聞きながら庭を散歩するひとときがあるだけで、毎日がリゾートのような生活で、リラックスせずにはいられんだろう、という話である。贅沢にも幸せな話だ。
思えばこの家でこの時期をゆっくり過ごすのは、初めてのことなのだということにも、つい先日気がついた。2007年4月1日に引っ越して来て以来……。
長く住んでいるようで、まだまだ来たばかりのようでもあり、しかし家の随所に「要メンテナンス」の箇所もあり。TO DO LISTに連なる項目は多いけれど、ともあれ、ぼちぼちやっていこう。
さて、ランチタイムは日本人の駐在員夫人の方々とコリアン・レストランへ。
噂には聞いていたが、初めて訪れた店である。
石焼ビビンパを食べた。
久々のキムチその他前菜のオンパレード。
なかなかに美味であった。
しかし食べながら、
「これはマニプールの石釜で作れるかも」
と思った。
そう、あのナガランド伝統の釜である。
詳細は別人格ブログに書いている。→ヒマラヤ産コシヒカリをマニプールの釜で焼く。ちなみにここで紹介したヒマラヤ産コシヒカリ、かなり美味である。
帰りにキムチを購入した。そしてそれは、かなり「間違った行動」であった。というのも、その後、フェイシャルを受けるべくスパに予約を入れていたのだ。
ビニル袋何枚もに包んでもらったにも関わらず、漏れる匂い。臭い。途中で別の店に立ち寄り、ビニル袋を更に強化したが、臭い。
ともあれ更衣室に放置して、トリートメントを受けて後、更衣室のドアをあけたところ……キムチ臭、充満!!
すごいな。キムチって。ほんと、ごめんなさい。こんなもの持参して。
インド臭など忘却の彼方に吹っ飛ぶほど、キムチはすごい。
帰路、車に匂いがうつるのも嫌なので、トランクに積んだのだが、トランクから匂いがあふれてくる。ほんと、すごすぎる。
その鼻先をくすぐるキムチ臭をかぎながら、インドでも攻撃的にビジネスを展開している韓国企業の底力について、思いを馳せずにはいられなかった。韓国の人たちのパワーはすごいと米国在住時から思ってはいたけれど。
自動車、家電その他、韓国メーカーのインド市場への入り込み方はまた、目に見えて強烈だ。いろいろと書きたいことはあるが、今日はこの辺にしておこう。
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