上の写真は、本日のジャパン・ハッバ(日本祭り)の、終盤を飾る盆踊りの様子である。インドでまさか炭坑節を踊る日が来ようとは。
いやはや。無事にイヴェントは終了した。我が体調もほぼ平常通りに復活し、問題なく、任務を遂行することができた。
ジャパン・ハッバは、毎年開催されているバンガロール拠点のお祭り。今回で7回目を迎える。
これまでは、わたしはまったく関わっていなかったのだが、今年は諸事情につき、急遽、MC(司会進行)をお引き受けすることになった。
わたしが担当したのは、文化プログラムのパフォーマンス。午後1時から4時半までの間に13の個人・団体が出演する。
わたしは主に日本語での司会を、英語の司会を担当するインド人女性と、日本語の勉強をしているインド人の女学生との3人体制だ。
初めての顔合わせが、今週の水曜日。そして昨日の中途半端そうに見えて有意義なリハーサル。そしていきなり本日、本番である。
こんなんで、大丈夫? と思われそうだが、ここはインド。
綿密に予定をたてて準備をしても、当日で予想外の事態が発生することは目に見えている。ならば、ここは腹をくくるしかない。
キーワードは、臨機応変。
最低限の物理的準備と、最大限の心の準備をして、当日にのぞんだのだった。
午前の部のカラオケコンテストは、朝の8時半から始まっていた。わたしは午後の部に集中すべく、11時ごろに会場着。一応、病み上がりだし。
入り口には生け花が飾られ、ホール周辺のスペースでは、さまざまなブースが用意されている。すでに多くのゲストが来訪しており、賑やかだ。
着付けのデモンストレーションあり、ティーセレモニーありと、参加者たちが体験できるさまざまが用意されている。バンガロール在住の女性たちが、大活躍の図である。
会場ではすでに開会式が始まっている。こうして見ると、なかなかに「本格的」なホールなのだ。
階下にはフードコートのスペースもあり、左右には、飲食店の屋台が出ている。ランチタイムには大盛況となっていた。
なんだか、人が集まっているブースがあるぞ。あっ! ヤクルト王子だ!
「イェーイ!」
「いててて……」
さて、進行係の担当者(ローカルフード探検隊のPAKAKO隊員)と軽く打ち合わせた後、ランチを食べて、ステージへ。
わたしの今日の基本的使命。それは、時間通りにイヴェントを開始し、時間通りに終了することである。
毎年、大幅に終了時間が遅れていたことから、今年は出演者数を従来より少なめにし、時間も余裕を持って見積もっているという。
とはいえ、ここはインド。13組も出るとなると、速やかに進むとは思えない。「ミッション・インポッシブル?」な状態だ。
さて、舞台裏ではトラブル多発の滑り出しであったが、まずは時間通り、1時にスタート。それぞれの出演者たちが、昨日のリハーサル時よりも遥かにすばらしいパフォーマンスを披露。
観客を楽しませるべく、それぞれに楽しく演じてくださった。
日本の女性たちによるボリウッドダンス、マドライから駆けつけてくれた日本語学校の生徒たちによる合唱、日本とインドの子供たちによる空手、日印のポップスに合わせて踊るフュージョンダンス、トヨタ工業技術学校の学生たちによる東京音頭……
すべての写真をご紹介したいくらいだが、なにしろ司会進行の身の上で、写真を撮っている場合でもなく。自分の司会をしている写真もないのが、残念だ。
どなたか、もしも「いい感じ」で写っている写真があれば、どうぞ送ってください。
と、きれいに締めくくりたいところであるが、裏方は、当然ながらドタバタであった。13グループのうち、最初の2組だけが、順番通り。
3番目以降は、そもそものプログラムが「跡形もないほどに」、見事に入れ替わり、舞台裏の進行係の人たちは、対応に追われていた。
最早、今、行われているパフォーマンスが何番目で、何時に終了すべき演目なのか、誰もわかっていない状況で、会は和やかに進行。
出演者がどっかに行った! 空手の先生が、まだ会場に来ていない!
と背後ではてんてこまいだったが、結果的には、ダイナミックな入れ替わりにも、臨機応変に対応してくれた出演者の方々にも、感謝である。
それでも、大した間が開かず、うまい具合に進んだのがすばらしい。
と喜んでいる場合ではなかった。
早く終わり過ぎたら今度は、閉会式までの間が持たないらしい。いっそわたしが、1曲歌おうかとも思ったが、そういうわけにもいかんやろう。
というわけで、バンガロールの日本人合唱団、ロイヤルエコーの皆さんよるインドのヒットソング演奏の後、たいそう盛り上がったところでアンコール。今度は急遽、会場に観客を招き入れて踊る!
ヒヤッホ〜という感じで、ステージに詰めかける主にインド人の観客たち。
やっぱり、みんなで踊ってこそのインド! やっぱり、これよね。
マイクのコードがひっかからないかヒヤヒヤしたものの、途中で心配するのも面倒になったので、踊る。
この「踊らにゃ損!」とでもいわんばかりの、「阿波踊り的コンセプト」なインドの人々。無駄に盛り上がるのがいい。わたしも、人のことを言えんが。
それまでの不都合などを一切、吹き飛ばすかのようなこのノリがすばらしい。
PAKAKO隊員と、あれ〜?! U-KO隊員? 帰任したはずのU-KO隊員のそっくりさん? ではなく、U-KO隊員だ。現在、バンガロールに遊びに来ているのだ。
そして、そもそもジャパン・ハッバのスタッフだった彼女、本日、急遽手伝いに駆り出されているのだ。
ローカルフード探検隊、フードやデモンストレーションでもお手伝いしている方々がいらっしゃり、祭りへの貢献度、高し! である。
そして閉会プログラムの「炭坑節」。これも、時間が余ったので、観客をステージに招いてアンコール!
最早、炭坑節を踊っているとは思えない、独特の世界観が広がっている。
ってかもう、ステージの人口密度、高すぎ。
でも、なんだか、ずれてるぞ!
……という次第で、無事に、文化プログラムは終了したのであった。楽しませていただきました!
関係者の皆様、お疲れさまでした!
以上、ここでは主に、自分が担当した文化プログラムの一端のみをレポートした。
わたしはジャパン・ハッバの運営には関わっていないので、イヴェント全体の詳細については、よくわからない。
関心のある方は、Japan Habba 2012 のFacebook (←Click!) などをご覧いただければと思う。