このブログの存在をすっかり忘れていたが、実は載せたいこと尽きぬインドのニュース。
今回は身近な話題でもあったので、載せておく。
今、インドで話題のニュースは、元メディア会社のオーナーだった夫妻の犯罪。
我が夫が、今の会社(プライヴェートエクイティ)に転職したのは、2010年のこと。ちょうどそのころ、ムンバイのインディゴ・デリというレストランで食事をしたときに、この夫婦と隣り合わせたことがある。
夫は、以前の会社で彼らとコンタクトを取ったことがあったことから面識があったのだが、まもなく現在の会社に移るのだ、と挨拶がてら話したところ、二人は顔色を変えた。そして挨拶もなく先に帰ってしまった。
夫はそれを、訝しく思っていたのだが、後に理由がわかった。
夫の現在の会社は、彼らのメディア会社に投資をしていたのだが、ちょうどそのころ、かの夫婦は会社のお金を横領し(それは30億円とも60億円とも言われている。大まかすぎ)、会社を窮地に追い込んでいたらしいのだ。
なぜそのときに、彼らが逮捕されなかったのかが不思議なところだが、ともあれインドである。
そのメディア会社は、経営陣、株主の多くも変わり、現在でも存続されているのだが、今回のスキャンダルにて、悪い意味で注目が集まっている。
そのスキャンダルというのは、お金の問題ではない。殺人である。
ここから、話しがややこしくなる。が、インドの富裕層の中では、実はこの手の話し、珍しいことではない。浮気、不倫、その他諸々。信じられない人間関係、血縁関係が展開されている。
上の写真の男女が件の夫婦だが、この美しい妻、インドラーニ。実は結婚は4度目であるらしい。が、それ以前、10代のころに誰かとの間に生んだ娘、シーナがいた。シーナのことを、彼女は周囲に「妹だ」としていたのだが、今回、まず彼女の娘だったということがわかったことが、一つの驚き。
そしてもう一つは、インドラーニがシーナを殺したということが、発覚し、それが今回の大ニュースに発展した。
ムンバイの、我々もよく利用するところのタージ・ランズエンドホテルで殺害された彼女は、小さく切断され、ドライヴァーによって、運ばれ、破棄されたようだ。
インドラーニはドライヴァーが殺したと主張しているらしいが、ドライヴァーの妻は、「夫は女の人に奥手で殺人などできるはずもない」と主張しているらしい。ぬれぎぬを着せられ、気の毒なことである。
さて、娘を殺した理由であるが、いくつかあるらしい。
まず一つは、インドラーニが、自分のお金を娘の名義の銀行口座を作ってとっておいたのを、シーナが自分のものだといいはって渡さなかったから。
また、インドラーニの以前のボーイフレンドと関係を持ったから、憎らしく思っていたという話しもある。
ちなみに下の写真の若いカップルの女性が、殺されたシーナ。結婚する予定だった傍らのボーイフレンドは、上の写真に写っている、現在のインドラーニの夫の、前妻との間の、息子らしい。
ややこしい。
ややこしい。
風紀の乱れ、甚だしいにもほどがある。
ともあれ、そのややこしい中で、ともかく、何が原因とは断定できぬドロドロがあったのであろう。
今回、殺人に発展したから大々的に報道されるに至ったが、このようなスキャンダラスな話しもまた、インドでは、珍しくないということを、書き添えておきたい。
超富裕層の夫婦が、互いの伴侶を交換して数日過ごすゲーム、なんてのをやっているのも、珍しい話しではない。
物欲、金銭欲、性欲、色欲……と、欲望、体力が尽きない人々、本当にいるんだなあと、最早感心してしまう。
エネルギーがあるとか、パワフルだとかよく言われるわたしだが、わたしは強欲ではない(←なにを言いたい?) こんな人々を思う時、我々夫婦は実にシンプルだ。むしろ地味すぎるとさえ思ってしまうものである。いや、それでいいんですけれどね。
It's time to fix the future: No more Bhopals (←Click!)
「先進」がもたらす悲劇を、人間は、きちんと見据えるべきだ。何十年経っても、延々と続く苦悩。
日本の原発事故は、この事故の比ではない。
■ボパール化学工場事故 (←Click!)
7月の日経新聞「私の履歴書」を彩ったラタン・タタのストーリーは、本当に興味深かった。若かりしころの彼の話にはじまり、現在に至るまで、彼の人となりの魅力を、一層感じることができた。
パルーシー(ゾロアスター教徒)としての、彼の幼少時。家庭の事情。
タタ財閥の身内として、しかし一から築き上げてきたキャリア……。
信頼していた人の裏切り。
会長職に就いてからの功績。
プライヴェートの趣味など……。
どの回も、興味深く読んだ。自分がインドに暮らし始めて以降のことは、大きな出来事の背景を知ってより、楽しめた。
しかし、2008年の同時多発テロのときの記事は、最初の数行を読んだだけで、泣けてきた。あのときは、個人的にも本当に、辛かった。辛かったけれど、マンハッタンで世界同時多発テロを経験した時に、よりいっそう、ニューヨークが好きになったように、ムンバイに対する思い入れが強く増した。
最終回のテーマは社会奉仕(慈善財団の活動に献身だった。
彼が口にすると、重みがある。真実味がある。大財閥の会長職に就いていながら、華美なライフスタイルを送るわけでもなく、「身の丈」をぐっと低く据えていらした。
一度、ムンバイの空港でお見かけしたことがある。記事にある通り、取り巻きの方などつけておらず、おひとりだった。が、それはそれは強い存在感、いわゆるオーラを発していらした。一緒の飛行機に乗っていきたいとさえ思った。
また、彼が自分で運転する車が、我が家と同じ「ホンダ・シビック」だというところが、自分勝手にうれしかった。わたしたちが住んでいた2008〜9年のムンバイでは、デリーやバンガロールなど他都市に比べ、ホンダ車が強い人気だった。今はどうだかわからないが。
「シビック、燃費、悪すぎますよね」と、声をかけたい。
尊敬するべき人々の生き様の断片をかきあつめ、自分なりに大切に咀嚼しながら、自分自身の在り方について、学ばせてもらう。インドに来て以来、そういうすばらしい人々にたくさん出会い、関わり合えていることを、本当にありがたく思う。
■Flipkart's Bansals nearly as rich as Infosys co-founders(←Click!)
つい4、5年前までは、インドでオンライン・ショッピングなど、信頼できるに足らなかった。
2008年、ムンバイに住んでいたころ、パルーシー料理店を一人で探検していたときに、たまたま相席になった若い女性と言葉を交わしたことがあった。彼女はe-Bayに勤務していた。インドにおけるオンラインでの商品販売の難しさを具体的に語ってくれ、精神的背景についても説明してくれたものである。
あれは、2010年のことだったと思う。
夫の母校関連の会合で出会った老齢の男性と話をした。彼の息子が、友人と会社を立ち上げ、オンラインビジネスを始めたばかりだという。アマゾンのインド版のようなものだから、ぜひ利用してやってくれと言われた。それが、インドのオンライン・ショッピングのパイオニアと言われる「フリップカート Flipkart」だ。
当時、まだ20代だった彼の息子と、その友人によって立ち上げられたフリップカート(※彼らの名字は同じ「バンサル」だが、親戚関係ではない)。起業する前、二人はアマゾンに勤務していた。
以降、フリップカートは瞬く間に成長。同業者は、雨後の筍のような勢いで、次々に萌芽し成長している。わたし自身、ここ2、3年のうちに、オンラインで買い物をすることで、どれだけ時間的にも労力的にも助かっているかわからない。
多様性の極みであるインドでは、小売りも現場もまた混沌だ。階級差、地域差など、あらゆる面において「差」だらけの国に在って、たとえば、望む商品を望む店でいつでも購入できるという確証がない。わざわざ買い物に出かけたにも関わらず、品切れで徒労に終わった例は枚挙に暇がない。
小売店は在庫を抱えすぎないようにすることから、一旦品切れとなると、次に入荷されるタイミングが図りにくい。店の人は必ず、「2、3日後」とか、「1週間後」とか、言って来るが、それはなんとなくの、かけ声のようなもので、ほとんど信憑性がない。流通面にも大いなる問題があるからだ。
そんな中、オンライン・ショッピングは、インドにうってつけのビジネスであったということを、実は消費者自身が実感しているように思う。わたしとて、そうだ。
現在、オフィス周りの商品は、ほぼ90%フリップカートに頼っている。その他、自分の目で一旦確かめたいものに限り、インディラナガールのSTAPLESで購入。
オーガニックの日用品、手工芸の衣類や小物、家具、キッチン用品、インテリア雑貨など、このごろでは日常的に、オンライン・ショッピングに頼っている。朝、注文すれば夕方配達してくれるスーパーマーケット的なサーヴィスもあり、これもまた、買い物に出かけられない時などに便利だ。
特にキッチン用品などは、欧米からの輸入物も種類豊富で、値段もさほど割高ではないところが大きな魅力だ。
支払いに「着払い」の選択肢があるのも安心できるポイント。配達日、配達時間もまったく問題ない。常に携帯電話のSMSにメッセージが届くので、状況を把握できるのだ。
話がそれたが、今日の記事。そのフリップカートが29日、新たに10億米ドルの資金調達をしたという話題。インフォシスのナラヤン・ムルティやナンダン・ニレカニらと並んで、30代の若さでバンガロールの「テック・ビリオネラー」の仲間入りをした。
日本語の関連記事を見つけたので紹介しておく。
■印ネット通販大手フリップカート、10億ドル追加調達 アマゾンに対抗 (←Click!)
Suspect in sexual assault case caught (←Click!)
今朝の新聞で一番に目に飛び込んできたニュースは、我が家の近所(Cox Town/ Frase Town)で起こったというレイプ事件。
Times of Indiaは、ディテール描写が詳細に亘ってレポートされているが、同時にセンセーショナルにかき立てられすぎているので、比較的、冷静なThe Hinduの記事のリンクを紹介する。
金曜の深夜、22歳の女性が、男友達の車で送ってもらい、彼女の家の前に車を止め、しばらく話をしていた。その際、警官を名乗る5名の男性が女性を車から引きずり出し、自分たちの車に乗せた。男性は自分の車に残された。
彼らは50000ルピーを要求。
そんなお金をはないという被害者2人に、その男達は車で連れ回し(被害者男性の車も共に走行)、最終的に女性に対し、車内で暴行を行ったというもの。その間、男性は刃物を突きつけられ、身動きが取れなかった。その後、二人は開放され、女性も帰宅した。
インドの警察には「いろいろある」し、レイプ事件は女性に取っては衝撃的かつセンシティヴな犯罪故、すぐに警察に申し出ないケースも多々ある。彼女の場合は、両親に説明した後、翌日、警察にレポートした。
一方、男性の方は、車のライセンスプレートの番号を覚えていたことから、自分の友人らと独自で捜索。日曜日に、MMロード沿いのパン屋の前に、その車が止めてあるのを突き止めた。現在、ラマザンの最中で、モスク前のMMロードといえば、夕暮れともなると屋台が立ち並ぶ賑やかな通りだ。あんなところでよく車を発見できたと、感心する。ちなみに車種は、白いスコダ車。
彼らは警察に報告する前に、自分たちでその男を捉えたとのことである。ちなみにその男は24歳の男性で、地元政治家の息子であった。
レイプ事件の容疑者といえば、従来、教育のない貧困層であるケースが目立ちがちであった。しかし、このようなケースもあるのだということに、驚く。
インドに限らず、類似の事件は、世界各地で発生している。インドは危ない、インドは野蛮だ……と短絡的に騒ぐ前に、女性たちの側も、自己防衛の術を学ぶべきだと思う。
ここ10年足らずのうちに、インドにおける女性たちのファッション、ライフスタイルは著しく変化している。
バンガロールやムンバイは比較的安全とされているが、それでもデリーなどでは、女性が一人で深夜外出することなどは、非常に危険とされている。このごろは、コルカタも物騒になったと、つい先日、親戚の女性が嘆いていた。
ともあれ、何が言いたいかといえば、わたしにも、バンガロールで働く女性の友人知人が少なくない。彼女たちが深夜、日本と変わらぬ感覚で出歩いている話を聞くたびに、心配になる。
「危ないから気をつけて」「深夜、スカート姿で歩いたりしちゃだめだよ」「長距離のオートは危ない」などと、話を聞くたび、つい口にしてしまう。疎ましがられるのを承知で、おせっかいを言う。
なぜなら、本当に、日本人には想像が付かない、危険な犯罪の闇がこの国にはあるからだ。
気がついたら、マフィアに内臓を売られて、廃人状態で売春宿に放置されていた、なんてことも、起こりうる。レイプだけじゃすまない、恐るべき世界も歴然と存在している。
脅かすわけではないが、脅かす。
昼間、人気の多いところであれば、全く問題がなくても、夜の街は別世界なのだ。
わたし自身、若い頃、バックパッカーで、そこそこ無茶なこともしてきたし、際どい目に遭ったこともある。だから、「大丈夫だろう」と過信する気持ちは、わからなくもない。
歳を重ねたからと言って、説教臭いことを口にするのはいかがなものか、とも思う。しかし、それも承知の上で、敢えて、言う。
油断大敵。
危険と安全は、紙一重。
インドは、危険な世界もしっかりとある。特に女性は、夜の行動に注意すべし。夜の路傍をスカート姿で歩くのも、絶対にやめるべし。どんなに慣れ親しんでも、「母国の感覚とは異なる異国に住んでいる」緊張感を忘れずに!
Say woof to pet-friendly homes (←Click!)
我が家に野良猫が住み着きつつあるから……
というわけではないが、
今朝、目に留まったニュース。
犬やネコなどペットを飼う家庭が増え始めている昨今。
大家族で使用人がいる家庭では、
飼育もさほどたいへんではないが、
DINKSは、何らかのサポートを必要としている。
というわけで、昨今は不動産開発会社が、
犬専用の公園を備えたペット向けの住宅を、
開発し始めているとのこと。
20 ways in which life has changed (←Click!)
インド生活9年目。
この国の変化を、わたしも同時に体験中だ。
移住当初は携帯電話すら十分に普及していなかったが、
あっというまにスマートフォン世界。
Facebookの利用者は、現在1億人を超えているらしい。
100 million?
1億人?
国民の約1割?
まさかそんなに?
間違ってない?
……と思い調べてみたら、
今年の3月末時点で、1億人に達し、
利用者数は米国に次ぐ2位だとか。
こちらに日本語の記事がある。
◎米フェイスブック、インドのユーザー数が1億人突破 (←Click!)
この数字、インドの社会構造やライフスタイルを知る人には、
一様に驚きの数字ではないだろうか。
その一方で、個人だけでなく、
企業がFacebookを有効活用している現状を見ると、
納得できる点もある。
インドにおいて、Facebookは、
活用価値の高いマーケティングツールのひとつになっている。
わたし自身も、友人のポストよりも、
むしろ企業や団体の情報源へのリンクが多く
Facebookで有効に得ている気がする。
20分の1で驚いて、今日のところはおしまい。
他の19について興味のあるかたは、
記事のリンクをご覧いただきたい。