歌を忘れたカナリア。それはわたしのことである。今日もまた、声を失ったままだ。声を出そうものなら、壊れた管楽器のようである。
ところで数週間前から、我が家の「水道管の調子」が悪い。定期的に、これまた壊れた管楽器のような音を立て、うるさいのである。従っては本日、アパートメントのメンテナンスマネージャーに来てもらった。
声が出ないわたしが、ささやきながら説明していると、彼までささやき声で返事をする。
「いやいや、あなたは普通にしゃべっていいのよ」と言えば、
「ついつい、つられてしまいました」と、照れ笑い。
水道管の修理は、時間がかかるだろう。しかしわたしの喉の調子は、少しずつ治るだろう。アーユルヴェーダの本を開き、あれこれと試してみる。せめて夜の咳が止まれば、喉への負担も軽減するはず。
それにしても、夕刻から激しい雨。モンスーンシーズンのごとく、この時期にはありえないほどの豪雨。これは恵みの雨とはいえない。今の時期、雨が降ってはいけないのだ。なぜならマンゴーの花が散ってしまうから。
にもかかわらず、先週から雨、雨、雨。そして今日はとどめのように、叩き付けるような激しさで。
マンゴー農家の人たちの心中を思うと。今年、地元のおいしいマンゴーは、望めないかもしれない。
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