今日は、AWC (American Women's Club)のCoffee Morningに参加するため、またしても北ムンバイへ車を走らせる。以前も書いたが、アメリカ女性のためのクラブでありながら、他国籍の女性も「準会員」として入会できるのだ。
目的地はカー (Khar)と呼ばれるエリア。ここにあるファッションブティックが会場らしい。近場で開催されるときに絞って参加したいところだが、今回は申込書や入会金などをおさめねばならず、赴いた次第。
渋滞がひどく、たどりつくまでに1時間半もかかってしまった。ようやく到着した会場には、先日、Mumbai Connextion のCoffee Morningで会ったジャネットやジェーンも来ていて、二度目ながらもすっかりフレンドリーだ。
AWCメンバーシップ担当のエマに挨拶をし、申し込みの手続きをする。彼女はアメリカ人だが、他の参加者は英国人、ルーマニア人、インド人NRI、ドイツ人と、やはり多国籍である。
ブティックが用意してくれているチャイやスナックをいただきつつ、しばらく何人かのメンバーとおしゃべり。2時間ほど過ごした後、知り合った人々に別れを告げて、ブティックを出た。
●カーからバンドラにかけてのごく一部を歩く
せっかく遠出してきたのだから、界隈を散策してみることにする。
新興住宅地でもあるこの界隈、目抜き通り沿いには新旧の商店、ブティックが点在している。
とあるインテリアショップで、置き時計を見つけたので買った。
上の大きな写真がそれだ。
インド製ではなく、東南アジアのどこかの国からの輸入品らしい。
船をこぐ象がかわいらしい。
ムンバイ宅には時計がなく、いつも腕時計や携帯電話やコンピュータの時計で時間を確認していたので、見つけられてよかった。
目抜き通りを南下して、バンドラ (Bandra) 地区の一端に到着。
バンドラは北ムンバイで最も「クールなエリア」とされていて、お洒落なレストランやブティックやクラブがあることで知られる。
しかし表層を眺めつつ歩く限りでは、
「どこがよ?!」
と突っ込まずにはいられない、喧噪の町並みである。ノッティングヒル。そういう無理のあるネーミングはよしてほしいとすら思う。
しばらく歩いた後、行きで見つけていたKFCに立ち寄り、久々にお気に入りなZinger Burgerを注文。
そう、あの日あのとき、アレルギーの発症により、KFCが一時原因の一因と見なされていたが(わたしが勝手に見なしていた)、どうやらそうではなかったらしい気がするので、解禁することにしたのだ。
フレンチフライ付きを注文するつもりが、まちがってチキン1ピース付きを頼んでしまった。
ま、それはそれである。
店内のダイニングエリアはかなりの喧噪。
サルワールカミーズ姿の母と娘ふたりが、バーレル入りの大量なチキンを黙々と食べている。
ムスリムの黒衣をまとった女性とその伴侶が、ソフトクリームをおいしそうに食べている。
四六時中、携帯電話で話をしながらバーガーを口に運ぶビジネスマンがいる。
ジーンズにTシャツ、サングラスを額の上に載せてカップルが、仲良くフライドポテトをつまんでいる。
帰りの足を確保するべく、店に入った直後、例のMeruタクシーに予約の電話をいれておいた。
45分後、約束の時間からは15分ほど遅れたが、それでもちゃんと来てくれた。行きもMeruで来たのだが、明朗会計。値段も時間契約のタクシー会社よりかなり安い。車も市井のタクシーよりは比較的きれいで、もちろん冷房も入っているので、やはり便利である。
紛糾する議会の件だが、昨夜、無事に選挙が終わった。マンモハン・シン内閣が勝利した。安心した。ところで上は今朝の新聞。野党議員が、内閣で札束を振りかざしている図である。
彼ら曰く、与党の誰かから賄賂として金をもらった、その金がこれだ! というわけらしい。これを投票前にアピールしたらしいが、結局勝てなかった。
それにしても、このアピールの仕方が下品すぎる。映画の悪役が集結しているのかのような印象だ。
与党の誰かが本当に買収しようとしたのかどうか定かではないが、いずれにしても逆効果なプレゼンテーションだ。「お金をもらったときのテープも録音した、けれど今、ここにはない」などとも言っていたらしい。詰めが甘過ぎというものであろう。
なにしろ彼らは、お金を受け取っているわけで。「そんな金は受け取れない」くらい言っているやりとりをテープに録音して議会で公表すれば、もうちょっと世間も聞く耳をもっただろうに。
現金の束をふりかざして騒いでどうする、というものである。
まるでコメディを見ているかのように、この一部始終を伝える夜のニュースを、アルヴィンドは笑いながら見ていた。
「この野党の男たち、多分、アメリカとの原子力協力協定の詳細なんて、わかってないと思うよ」
確かに、そんな気がする。土壇場に紛れて、政権を取ってやれ、くらいにしか見えない哀しさよ。いやはや。なにはともあれ、インドの政治。やばい感じの極みである。