BOP層の消費拡大の裏側にある現実。
彼らの収入からは、到底、返済不可能な金額を融資。挙げ句、自殺に追い込まれる人々が多発。2010年の後半は、アンドラプラデシュ州だけで200人以上が自殺した。
事態を重く見た同州は、たちまちマイクロファイナンスを禁止した。それでも全国各地で悲劇が尽きない。
週に600ルピーしか稼げない人に、15万ルピーの融資。
今どきの家電を買いまくった人。
学費に費やした人。
息子の治療費に充てた人……。
返済不能の彼らの、たとえば娘に売春を強要する取り立て屋。
この国のいったい、なにがどう豊かになっているのか。
一方では不動産屋の子息が、ランボルギーニで深夜の道路を暴走。人をはねて自爆。死亡した。夜な夜な開かれる富裕層のパーティ。
この国のいったい、なにがどう豊かになっているのか。