夕べの雨から一転。
目覚めてカーテンを開けば、まばゆい日差し。
目前に広がるは、懐かしくも見慣れた景色。
このホテルを選んだのは、かつての住まいから徒歩数分。
なじみのエリアにあったから。
見慣れた光景を望める方角の、
部屋を選ばせてもらった。
キャピトル……連邦議会議事堂や、
ワシントンモニュメント……ワシントン記念塔。
この街に暮らしていた3年余りの間におこった、
さまざまな出来事、
さまざまな決断。
夕べはわたしも夫も、記憶と感情が交錯し、
なんとも言えぬ気持ちだった。
あれから、7年もたっている。
インド、という国で。
「あなたは夢を見ていたのですよ」
と言われても、納得してしまいそうな、
朝の、あのころと同じ、光景。