素朴な、たった一つの何かを仕上げるのにも、
工夫や、技術や、経験や、時間が必要だということ。
根気や、創造力や、行動力もまた。
あらゆる職人に、敬意を表したくなる。
わたしはといえば。
仕事ならともかく、仕事でもないのに。
と思う心があるうちは、まだまだである。
「ええい! 面倒くさい!」
と投げ出す衝動を抑えて、
一つの作業に向き合う「根気」を学んでいる。
だからこそ、楽しみながらできるよう、時間と衝動をうまく使わねば。
ツヤツヤとした派手な生地。しかも安いのでつい買ったが。
縫いにくいこと山のごとし。
やっぱり素材は素朴な木綿で、とか。
裏地をつけずに、さっと縫える作品を、とか。
簡単で見栄えがして実用的なもの。
そういうものを、作りながら、探ってゆく。
まだまだ、長い道のり。