米作家F・スコット・フィッツジェラルド原作の『The Great Gatsby』。
ロバート・レッドフォード主演の映画『華麗なるギャツビー』(邦題)は、忘れがたい映画だ。そうまでしてまで、一途に思い詰めるほど、彼女とは、手に入れたい相手だったのか? と、身もふたもないことを思うほどではあるが、ともあれ、ロバート・レッドフォードはすてきだった。
近々、レオナルド・ディカプリオ主演の『The Great Gatsby』が公開される。そのプレミアが昨日、ホテル向かいのリンカーンセンターで行われていた。調べてみれば、インドの超人気俳優(大御所)アミターブ・バチャンが、この映画でハリウッド・デヴューを果たし、このプレミアに来るという。
夕刻、ホテルの部屋からの様子。たいへんな人だかり。セレブリティが車を降り、建物にはいるまでの道すがら、写真撮影ができるような背景が整えられている。
外に出てみようと会場を訪れてみたが、たいへんな人ごみで人の頭しか見えない。中にはインド人の姿もちらほら。柵の真ん前に待機する、サリーを着た老婦人の姿も見られる。きっとアミターブ・バチャンに会いに来たのであろう。
ちょっとでも立ち止まろうものなら、ポリスから「止まらないで歩いて!」と警告が入る。マンハッタンのポリスも、なにかと大変だ。さて、部屋に戻るとしよう。
部屋に戻り、歓声が聞こえるたびに窓の外を見下ろしていたところ、ついには、アミターブ・バチャンの気配。見下ろしたら……いた! え? どこにかって? さすがに大物。上からでもすぐにわかるダイナミックなオーラを放っていた。もっとも、長身で白髪が目立った、ということもあるけれど。赤いドレスの女性の右側にいるのが彼。
他の俳優たちは立ち止まらずに進むのだが、アミターブ・バチャンは人々と握手をしたり、サインに応じたりと、とてもフレンドリーな様子を見せていた。あの老婦人も、きっと握手ができたことだろう。
ニューヨークに来てまで、インド風味満点な気がしないでもないが、これもまた、ご縁である。そして肝心の主役、レオナルド・ディカプリオであるが……。
レオに違いないと思って撮影していたサングラスの男性。あとで拡大してみたら、知らない俳優だった。とほほ。レオナルド・ディカプリオがまだ無名だった若い頃の映画、ジョニー・デップと兄弟役で出ている『ギルバート・グレイプ』は、かなりいい映画だ。米国の、辛い部分を浮き彫りにしたような。
知的障害を持つ弟の役を、レオナルド・ディカプリオが演じているのだが、その演技とは思えない見事な演技に驚かされたものだ。
ジョニー・デップは、本当に魅力的。レオナルド・ディカプリオは線の細い青年だった。それが、いつのまにか、厚みのある風貌になっていた。
助演女優は、彼女でいいの? と、素朴な疑問を抱きつつも、観てみたい映画ではある。