ニューヨーク最終日は、曇天。
時折、小雨が降る中、ホテルからほど近いコロンバスサークルへ。
先日見つけた「眺めのいいレストラン」に予約を入れておいたのだ。
夫は大学時代の友人とNOBUでランチ故、ひとりである。
ひとりでも、最後の食事は気持ちよく過ごしたい。
予約を入れたときには、すでに時遅く、
窓際は満席だったのだが、
どうやら来なかったゲストがあったらしく、
眺めのいい席に通してもらえた。
なんという幸運!
かつて住んでいたご近所さん、
コロンバスサークルと、北に伸びるブロードウェイを見下ろしながら、
こんないい場所に住んでいたなんてと、改めて感慨深く。
わたしが住んでいたころは、
このミュージアムのビルディングも、もちろんこのレストランも、
そして、タイムワーナービルディングもなかった。
目の前にそびえるトランプタワーは、
わたしが暮らしていたころに、建設された。
1996年とは、すっかり様相が変わっており。
ランチはプレフィックスメニューを注文。
まずはスパークリングワイン。
この景観に乾杯だ。
思い出に、今日はしっかり料理の写真も載せておこう。
これは前菜、カリフラワーのスープ。
こちらは主菜、サーモンのグリル。
このような「眺めのよい店」というのは、
料理が今ひとつ、ただ値段が高いばかり……というケースが多いが、
この店は、素材がとても新鮮で、
料理が思ったよりもおいしく、実に幸せだ。
デザートも、いつもは避けているチーズケーキを。
なにしろ典型的なニューヨークのチーズケーキは、
濃厚、甘過ぎの傾向があり、キャンディ的な濃密さ。
しかしこれは、甘みもほどよく、風味豊かで美味だった。
最後にコーヒーで締めくくりつつ、
窓の外に広がる光景を眺めながら、
旅を振り返る。自分のさまざまを振り返る。
この街に出合えてよかった。
この街と縁を持ててよかった。
そんなことを改めて思う。今年は殊更に。
今回の旅は、異質だった。
インドが気持ちから、とても遠く離れていた。
多分、いろいろな因果関係の果てに。
明日のインドは、総選挙の開票日。
インドのこれからが、ぐっと変化する結果となるだろう。
激変するインドの中で、自分のポジションをどう据えるか。
もっと真剣に、考える時機なのかもしれない。
ともあれ、今年もありがとうマンハッタン。
また来年、訪れます。