NORAがやってきて、約1カ月。
最近は、獲物の捕獲がうまくなり、
しばしばわたしに誇示してくれる。
辛い。が、受け入れるべし。
ところで、奥の方に見えている「のらくろ」のような猫。
ふてぶてしい態度のオスである。
彼もまた、我が家に出入りしているのだが、懐いていない。
NORAの餌の残りを食べていく。
色合いからしてNORAのお父さん? と思い、
無碍にもできない。
NORAはといえば、
特に一緒に遊ぶでもなく、
こうして、遠巻きに、見つめている。
ところで今日は、NORAを動物病院へ連れて行った。
避妊手術を受けさせるためだ。
この手術は、腕のいいドクターとそうでないドクターとでは、
猫にかかる負担もかなり違うようなので、
前回ワクチンを打ってもらったご近所動物病院とは異なる、
世間に評判のいい病院まで連れて行った。
非常に清潔な待合室。
もちろん、猫用、犬用に分かれている。
前回の病院に比して、
この病院は、野良猫や野良犬がちょっと似合わない感じ。
圧倒的に犬の患者が多く、
猫エリアは、先客が1名1匹のみ。
やったらハンサムでやさしげな、好青年と、
カゴの中には、「よさげ」な猫。
「その猫、名前はなに?」
と声をかけられ、世間話。
NORAってのは、日本語でSTRAYって意味なのよ、
などと言うと、声を上げて、笑ってくれる。
さらには、立ち上がってNORAのカゴを覗き込み、
「かわいいね〜!」と、親切にも褒めてくれる。
こんなに、恨めしげな目で睨んでいたというのに。
今は大人しいけれど、普段はネズミの捕獲に余念がないのよ、
などという野蛮なエピソードを具体的に話してさしあげる。
しかし彼は怯むことなく、興味深そうに聞いてくれる。
「うちのこの子、インディラは生まれた時からペットフードなの。きっとネズミを怖がると思う」
と、笑いながら語る彼。つくづく、好青年であった。お陰で、長い待ち時間を持て余すことなく、過ごせた。
さて、本日はドクターの検診と血液検査を受けた。問題がなければ、火曜の朝、手術を施される。傷口は見えないほどで、手術日の夕方には一緒に帰れるという。ただ、手術前は断食をせねばならないのだが、なにしろ野良ゆえ、完全に断食ができない。というわけで、月曜の夜から預けることになっている。
つつがなく、完了することを願う。