会報誌 "The Rangoli" の7月号に、バンガロール在住の子供たちの作文が掲載されていました。彼女たちがインドに対して思っていることを率直に綴った文章は、いずれも興味深いものでしたので、編集長の許可を得て、日本語に訳しました。どうぞ、お読みください。
インドはたくさんの州で構成されています。わたしたちが訪れる場所は、バラエティ豊かにあります。野生動物が暮らす場所や宮殿、ビーチなどです。建築物のデザインも、とてもユニークです。インドには、世界の七不思議の一つであるタージ・マハルがあります。
インドはまた、バラエティ豊かでおいしい食べ物があります。バンガロールには、マクドナルドやKFCなど、わたしの好きなファストフードの店もあります。
バンガロールには本屋もたくさんあります。わたしが好きなのは、クロスロードとランドマークです。なぜかといえば、おもちゃや文房具、本やCDなどもあるからです。
わたしはインターナショナルスクールに通っていて、人種の違う友達がいます。スウェーデンやオーストラリア、フランス、アメリカ、コリア、スペイン、インド、カナダ、ドイツ、スイスなど、異なる国から来ています。
わたしの家の近所にも、たくさんの国々の人が住んでいます。プールのあるクラブハウスやバドミントンコート、図書館、プレイグラウンド、テニスコートがあります。たいくつなとき、わたしはそこへ遊びにいき、いつもなにかをしているようにしています。
こんな理由から、わたしはバンガロールが好きです。●ヴェネッサ(9歳)
わたしはインドが大好きです。なぜなら、人々はきれいなサリーをきているからです。わたしの国ドイツにはありません。サルワールカミーズも、ドイツにはありません。わたしはビーズがついているものが好きです。長いスカートと短い丈のトップを着ている人もいます。西洋の服を着ている人もいます。
ヒンドゥー教の人たちは、庭の外(※玄関先)にパウダーできれいなデザイン画を描きます。
人々はときどき、わたしのことをじっと見つめます。それは、あまり好きなことではありません。インドの嫌いなところは、汚くて埃っぽいところです。
インドの人たちは、本当に、ものすごく、ものすごく、ダンスが上手です。インドのダンスを踊るとき、特別な衣装を着て踊ります。
わたしはメヘンディ(※食物染料によるタトゥ)が好きです。メヘンディはドイツにはありません。インドの人たちは、わたしたちよりもたくさんの言葉を話せるところが好きです。
ドイツには野良犬はいません。病気の犬もいるかもしれないので、わたしたちは、あまり好きではありません。●アンナ(6歳)
わたしはシャンティとロージー(※メイドたち)が好きです。
アヌシュリー(※友達)も好きです。
ドイツのビーチに行くのは嫌いです。
学校はドイツのほうがいいです。
雨が好きです。(※今、外は雷雨)
ドイツの雪が好きです。●ベラ(4歳)
バンガロールはわたしが来たイギリスとは、とても違います。とても忙しくて、うるさくて、混雑しています。初めて来た時、人も動物もあちこちを行き来しているのでとても驚きました。たくさんの人たちが、わたしたちに物を売りたがります。でもお母さんは「ノー!」といいます。
悲しそうな顔をした犬たちがわたしたちに近寄ってきます。わたしは、かわいいと思いましたが、お父さんは、ただお腹を空かせているだけだといいました。
Shoba Malachite(暮らしている住宅地)に来たときは、きれいに整備されていると思いました。美しい庭のある家々の間にはきれいな小径があり、大きなプールのあるクラブハウスがあります。でも、バンガロールの中心地に比べると、ここは退屈だなと、ときどき思います。
最近になって、どれほどたくさんの人たちが、世界各国からやってきてインドに住んでいるかを、また旅行しているかを知りました。わたしもたくさんの場所を訪れました。
インドにはたくさんのすばらしい見どころがあるので、すべてを見ることはできません。わたしが訪れたところは、タージ・マハル、デリーのレッドフォート、アグラフォート、アンバーフォート、ハンピ、ケララのバックウォーター、マイソールパレス、ブリダヴァンガーデンズです。
わたしはインドで、たくさんの新しい食べ物や飲み物を試しました。わたしはヴェジタリアンなので、ここではとても楽です。わたしの好きなインド料理はマサラ・ドサとムンバイ・ベル・プリです。
わたしは、ここの気候をとても気に入っています。一年中、外で遊べます。インドはすばらしい場所なので、ここに暮らせてうれしいです。●ベサン(8歳)
わたしはインドに暮らし始めて、およそ1年半になります。わたしはアメリカからインドに来ました。今のところ、インドはわたしにいくつかの印象を与えています。わたしはデリーやアグラ、ジャイプール、プシュカル、ケララ、ゴア、コチンなどを旅行しました。
ここで暮らしていると、ときどき変化に耐えられなくなります。けれどわたしなりに気づいたことは、辛抱しなければならないということです。すべての場所が、自分の思い通りにいくわけはないのです。
世界はわたしたちが暮らすためにつくられています。批判やあげつらうためではありません。
インドでは、たとえば家で電力不足や水漏れといった問題が起こります。けれど本質的な観点からとらえれば、それは単に新しい経験といえます。いつかインドを離れたとき、きっと笑い話として話すことでしょう。
これまで訪れたインドの土地でいちばん好きなのはプシュケルのラクダ・フェスティバルです。それはインドの真の文化だと感じられたからです。輸入されるでも輸出するでもない、インド独自の文化。それからタージ・マハルも好きです。その背後にある物語がとても興味深いのです。
インドは、グローバルな世界です。そこがとても好きです! わたしはアメリカにいるとき、アメリカ人の友達あるいは、アメリカに近い国の友達しかいませんでした。けれどここでは、世界各地からきた、異なる国籍の友達がいます。たとえばわたしの親友は中国人とメキシコ人です。
わたしが一番好きなインドは、なんといってもマンゴーの季節です! 街へ出れば「マンゴー、マンゴー、マンゴーはいりませんか〜?」というマンゴー売りの声が聞こえます。
わたしの考え方を理解していただければ光栄です。●オリヴィア(10歳)