ぎりぎりな移動の日々：来週はバンガロール！ と思っていたのだが。マイハニーが「僕の香港出張に合わせにバンガロールに行くべきだ」と主張する。検討の末、来週の日曜29日から４月２日（木）までの短期間滞在となった。
もう、４月だなんて。
バンガロールではいろいろとやりたいことがあるのだが、いつもあっという間に過ぎてしまう。時間の流れがいつもより速く感じる。
わたしもアルヴィンドも木曜日にムンバイに戻ってきて、金曜日の深夜にはスイスへ飛ぶ。なんだか慌ただしい感じではある。
米国経済と資本主義：米国の経済が日増しに混沌だ。先月、２月４日のニューヨークタイムズ。オバマ政権は、政府から資金援助を受けている企業のエグゼクティヴ（幹部）らの年収上限を、50万ドル（約5000万円）とする予定であると発表した。
このニュースを受けて、米国でわたし自身が夫の仕事やその関係者を通して見聞きしてきたことを書きまとめようとがんばった。しかし、毎度のごとく「お金の話」になると、途中で行き詰まって完成しないまま挫折。
そして今日。米下院がＡＩＧ賞与への課税法案可決、税率90％のニュース。
素人が感覚でものを言うのは憚られるが、しかし、資本主義の構造は、かなりガタガタに崩れるところまで崩れるのではないか。
水道管問題：朝、水が出ない。少しずつ出ていたのだが、やがて出なくなった。給水管が破裂して、水が溢れ出ているらしい。朝の数時間のことだが、予告なしの水なしは辛い。
バケツにためた少しの水を、少しずつ使う。水がない時には、あるときにいかに潤沢に使っていたかを思い知らされる。階下で、水道管の修理現場を見る。
20階だてのアパートメント。１フロアが４世帯だから、全部で80世帯と少なめだが、それにしても、そのパイプの細さ。
わたしの二の腕くらいしかない細さ（太さ？）である。せめて太ももくらいは必要なのではと思う。細い太いの問題ではないのだろうけれど。
結局、水は出たり出なかったりが続いている。
これまで比較的トラブルの少なかったムンバイ宅に、「インドらしい風」が吹いている。
ちなみに右の写真は給水車。
給水車は「非常時のみ」の対応だと思っていたのだが。
このビルの水道対策はどうなっているのだろう。追求するも虚し。ただ水が出るのを待つばかりである。やれやれ。
インプラント問題：クラウンが何度も取れてしまう奥歯があった。また取れた。昨日、ムンバイで初めて歯医者を訪れた。外国人駐在員の患者も多い、評判のよい歯科医だ。
レントゲンをとったところ、十数年前、ニューヨークでやった神経治療が不完全だったらしく、歯の根元が炎症を起こして、骨に悪影響を与えているとのこと。一つの歯が、３、４の問題を引き起こしていることがわかった。
いろいろと説明を聞いた結果、インプラントにするしかないだろうとのこと。その場で抜いてもらうことにした。抜いてからは数カ月、放置。
その後、インプラント（ネジのような土台）を埋め込む。そしてその上にクラウンをくっつける。作業自体はシンプルだが、「待ち時間」が長く、治療費も高い。でも、調べたところ、日本よりは３割程度、安いようだ。
ちなみに抜歯後の経過は良好。親知らずを抜くよりは楽である。
すてきなジュエリー：ムンバイ在住外国人女性のためのクラブであるMumbai Connexionsから、ジュエリーデザイナーのオープンハウスの情報が届いていた。場所はマリン・ドライヴと近場なので、外出の際、立ち寄った。
ドイツ人である彼女、マーティナは世界各地を旅しながら、主にはインドの石、タイの銀を用いたジュエリーを作っているのだという。
主には欧州で販売しているが、今回初めて、ムンバイで、しかも今日一日だけ、こうして展示即売会を開いたのだとか。値段は欧州のそれの３分の１に設定しているとか。
それでも、インドにしては「いいお値段」ではある。
今日、用意されていた作品は、全体にごっつい感じのモチーフが多く、双喜紋や布袋など中華系のモチーフを使ったものも目立ち、あまりわたしの好きなデザインではなかった。
しかし、一つだけ、とてもすてきなネックレスを見つけてしまった。
マーティナの友人で、今日だけ彼女を手伝っているという建築家のインド人女性に出会った。日本に家族があるらしく（養女となったらしい）、日本名を「はっとりさくら」さんと言うらしい。
細かい事情は聞かなかったが、日本人形の「目」の部分を作っている伝統的な名家なのだとか。日本人形の目。インターネットで検索してみたが、見つからなかった。かなり興味深い。
たくさんの目は、想像すると、少し恐ろしい。
カニを食らう夫婦：あまりにもニンニクとバターがたっぷりすぎるから、別の調理法を頼もうよ、と言いながら、ついそのハイカロリーで濃厚な味付けのカニを今日も頼んでしまった。
すでに「行きつけ」と化しているTRISHNA。
次はロブスターを試そうと言いつつ、どうにもカニがおいしい。
黙々と食べる。
昨日抜歯したばかりだから、アルコールは控えようと思いつつ、ついビールを数口飲む。
気のせいか、歯がずきずきしてきたので、水を大量に飲む。
なかなかに、自制心がきかない我である。
両手はバターでべたべた。
インド。いくらたくさんあるからって、バター使い過ぎ。ものには限度があるだろう。
街をゆけば、随所に麗しき建築物の残骸。まるで廃屋のようなオペラハウスもまた。