瞬く間に1週間が過ぎて、本日もまた「サロン・ド・ミューズ」の午後である。
ミューズ・クリエイションの「チーム食」が集っての、本日はクッキングクラス。
思えばインド移住直後は、デリーの実家の使用人の親戚であるところの家政夫かつ料理人だったモハンが住み込みで働いていた。
いろいろとあり、1年半後には故郷へ帰ってもらったのだが、それまでの間、彼から教わった北インドの家庭料理をもとに、「ミューズ・クッキングクラス」を開催してたものだった。
昔のホームページ(消したいが消せない)に記録が残っているので、ご興味のある方はこちらをクリックしてご覧ください。
さて。ミューズ・クリエイションの一環として誕生した「チーム食」。
慈善活動と食をどう結びつけるか、考えなければと思っていた矢先に、先週は「ボーンフリー・アートスクール」へのサンドイッチ差し入れケイタリングを実施。
早速の活動となったのだが、メンバーのみなさんは、インドでの菓子作りに興味をお持ちの方が多く、慈善活動はさておき、ひとまずは人気のタルトのレシピの講習を行うことにした。
ミューズ・クッキングクラスの特徴はといえば、「100% Made in India」。この地で手に入る食材のみを用いて菓子を作る。
上の写真は、これまでインドで作ったタルトの中からピックアップして集めた「トッピングの一例」だ。参加者にはプリントアウトをしてお渡しする。
左下はレシピ。今日はタルト生地(パートプリゼ)とカスタードクリームの実践とお味見ティータイムである。
レシピには、牛乳やバター、小麦粉、卵、砂糖などをバンガロールで調達する場合の、お勧めの店、銘柄などを記している。オーガニックものなど、質のよい素材を使えば、味わいのよさや安心感が増すというものだ。
さて、まずは生地を作る。参加者が2チームに分かれての作業とした。坂田は基本的には現場監督で、ピンポイントでアドヴァイスをさせていただく。
生地を作った後は1時間ほど寝かせなければならない。従っては朝のうちに、あらかじめ生地を作って冷やしておき、すぐに焼けるよう準備しておいた。
タルトを焼いている間、カスタードクリームを作る。火を止める加減などは、レシピで見るだけではなかなかつかめないので、実践してもらうことによって塩梅を理解してもらう。
仕上げにバターとラム酒を入れたものと、入れないままのものとを試しに分けてみたが、やはり入っているほうがコクが合っておいしい。
ラム酒もインド産。廉価で美味なOld Monkである。
焼け上がった生地にカスタードクリームを入れてならし、その上に適当に切ったフルーツをトッピング。みなさんとても真剣に、レイアウトを考えてのトッピングだ。
旬の果物を使うのが常だが、バナナは一年中手に入る。あ、キウイはニュージーランド産の輸入物だった。というわけで、「約98%Made in India」状態だ。
さて、これはお味見用のタルトだ。
参加者は合計8名。これを大胆に8等分して、皿に盛り、ホイップクリームを添えて、コーヒーとともにお待ちかねの試食タイム。
カスタードクリームの甘さと、フルーツの風味、タルトのさくっとした食感とやや酸味がある(腐ってるわけではない)新鮮生クリーム……。全体が調和して、美味である。
さて、こちらはお持ち帰り用タルト。各自、タルトの厚みが微妙に異なることから、焼き上がりもまちまちだが、まあ多少の違いは許容範囲内ということで。
香ばしい風味が好きな人は、もう少しこんがりと焼いてもいいだろう。今日のところは、焦げるのを避けるために、比較的、焼き加減を浅くしておいた。
試食会のあとは、家族のみなさん用にお持ち帰り用のミニタルト作り。みなさん思い思いのトッピングで、食べるのも、作るのも、楽しい!
イチゴの季節にはイチゴが見栄えよくて多用するが、マンゴー一筋でもおいしいし、実は庶民派バナナと生クリームだけ、という組み合わせも、直球なおいしさだ。
それにチョコレートソースをかけたりしたらもう、また別の美味世界が広がる。
というわけで、非常に充実したチーム食の活動であった。
「チーム食」に関しては、料理の受講費300ルピーを支払っていただくことで、それを活動資金(寄付金)に充当するという流れとした。
さもなくば、作って食べて満足。で完結してしまい、そこには慈善活動が絡まなくなってしまうので。クッキングクラスは多くて1カ月に1回程度とする予定だ。
さて、来週の水曜から1週間、カシミールへの旅が待っている。週末から火曜までは仕事に集中し、旅へと備えるべし。