先日のこと。お隣のムスリム一家の家長であるおじいさんと、夫が玄関先で立ち話をしていた。その際に、おじいさんからジャムンという果物をいただいた。隣家一族は農園を所有しており、昨年は大量のマンゴーをいただいた。
ジャムンといえば、超絶に甘いインドのお菓子「グラブ・ジャムン」を思い出すが、それではなく、ぶどうを長くしたような形の、濃い紫色の果実だ。インドでは、モンスーンのこの時期だけに収穫されるもの。以前、食べたことがあったが、渋くておいしいと思えず、これまで敢えて買って食べることはなかった。
せっかくいただいたのだから、久しぶりに食べてみようときれいに洗い、一口食べたら……。渋い! ほんのり甘く、食感はいいものの……決しておいしいとは言えない。しかし、折しも体調不良だった身体に、ものすごく、効く気がする!
これはひょっとして、スーパーなフードではあるまいか? 抜け殻のような状態ながらも、ネットで検索してみたところ……。ジャムンとは、「神々の果実」とも呼ばれるほどの、実にも種にも、さまざまな効能を含んだ、それはそれは身体によい果実であった!!
ヴィタミンA、Cを多く含み、血液をきれいにし、血糖値を下げることから糖尿病に絶大な効果を発揮し、目にもいい。鉄分豊富で貧血を予防。種は結石を防ぐ。調べれば調べるほど、あれこれ出てくるのでこの辺にしておく。そのまま食べるのではなく、岩塩などを振りかけて食べるといいようだ。わたしはジャムにした。
なお
・空腹時に食べない
・食後1時間以内に牛乳を飲まない
・手術を控えている、もしくは直後の患者は食べるべきではない
……といった注意事項も記されている。
ジャムンの存在を改めて知る契機を与えてくれた隣家に感謝だ。
ジャムンが入っていた赤いお皿をそのままお返しするのは忍びない。抜け殻状態ながらも、最も手軽に作れるお菓子、ショートブレッドを焼いてお返しする。ちなみに隣家は、おじいさんを筆頭に息子3人の家族が暮らす、総勢10名以上のジョイントファミリー。小さな子供がたくさんいるのだ。
昨夜、夫が帰宅時に、外で隣家の子供らと会ったらしい。そうしたら「アンクル! お菓子、ものすごくおいしかった!」と喜んでくれたそうだ。よかった。
わたしはといえば、先ほどBigBasket.comでジャムンを多めに注文した。季節限定とあれば、旬のうちに楽しまねば。冒頭の写真が届きたてのジャムン。隣家からいただいたものよりも、少し大ぶりで、果肉が柔らかい。今、塩を振りかけたものを食べつつ書いている。食べているうちに、渋みも気にならなくなってきた。ジャムにしようと思って買ったが、このまま食べ尽くしてしまえそうだ。
ぜひ、お試しを。