上の写真は、THE TAJ WEST ENDのベトナム料理店、BLUE GINGER。ここの料理は本当にお気に入り。土曜の今日は、ゆっくりと食前酒を味わって食事。ちょっと甘いクリーム・シェリーを飲みながら。
夫はなぜかこのごろ、マンハッタンを恋しがる。2000年。ニューヨークの会社からもオファーがあったのに、ワシントンDCの会社を選んだのは自分じゃない! わたしは、ニューヨークを離れたくなくて仕方なかったのに! でも今は、この新しい場所での新しい暮らしの方が、よほど面白い。でも、面白いと思っているのはわたしばかりで、夫はまだまだカルチャーショックの最中だ。
ともかくは、「快適なHOME」を作ろう。そうすれば、きっと彼の気持ちも、安らぎ、和み始めることだろう。
ところで、予測していたことだが、日々、濃い経験をしているので、書きたいことも山と出てくる。合間を縫って大急ぎで書きたいことを書いているが、ほとんど追いつかない。そんな中、夫のことがおざなりになっていたので、かいつまんで書こうと思う。
■ヨガ道場に通う
わたしが買い物に奔走している間、夫は来週月曜からの出張準備に追われている。が、見る限り、さほど詰まったスケジュールで動いているとは思えない。忙しくなるのは米国のボスらが来てからだ。
ところで、スジャータとラグヴァンが毎朝、ヨガ道場に通っていることは、以前、何度か書いたかと思う。彼らに勧められ、夫は「こんなときこそヨガが大切」と言い、おととい、きのうと2日にわたって6時起床でヨガに出かけた。その心意気は感心だが、毎朝、起きない夫と叩き起こすのは妻の役目である。おちおち寝てもいられず、まだ薄暗い朝から、わたしまで一緒に起きる羽目に陥り、迷惑である。ちなみにわたしには、ヨガへ出かける情熱はまだない。
そのヨガ道場はアシュタンガヨガの祖の甥が経営しており、主に海外からの修行者が3カ月単位で合宿し、ヨガを体得する。夕食時に、ヨガ道場の感想を聞いた。
「みんなプロを目指してるから、ぼくが一番下手だけど、がんばってやってるよ。先生が僕の姿勢を直すたび、身体がまっすぐになる気がしていいよ。でもね〜。今日は精神を統一するのがたいへんだった」
「なんで?」
「僕の前でヨガをやってた女の子が、赤いトング(Tバック)をはいてたんだよ〜。いちいち目に入って来て、困っちゃったよ。タフだった! ヨガにトングは似合わないよね〜」
そう言いながら、口元から微笑みがこぼれている。何が「タフだった!」だ。
●歯医者に通う
おとといの夜、ベッドに入るやいなや夫が言う。
「なんか、奥歯が痛い。実は昨日から、ちょっと痛み始めてたんだ。虫歯かも」
「虫歯なら、出張前に治療した方がいいよ。明日は金曜だから、明日中に一度、ドクターに見てもらったら?」
「いやだ〜。インドの歯医者、最悪なんだよ。ぼくが子供のとき、どれだけひどい目にあったか!」
「あんたね。いったい何年前の話してるの? だいたい、歯医者なんてあたりはずれがあるんだから、自分がはずれただけでしょ? スジャータに聞いていい歯科医を紹介してもらえば?」
「スジャータは、昔から行きつけのニューデリーの歯医者に通ってるんだ。ニューデリー行くときにあわせて治療してもらってるって」
「じゃあ、ラグヴァンに聞けば?」
「インドの歯医者なんていやだな」
「あのねえ。最近じゃ、インドの医療が進んでいて安いからって、先進国から「手術旅行」に来る人が多いって、自分も記事、読んだでしょ? ちょっと頭、切り替えたら?」
「わかった。じゃあ、行くよ」
次の日の朝、ラグヴァン行きつけの歯科医に連絡をし、夕方、アポイントメントを入れて出かけた。
「ミホ、僕の歯は、詰め物の下が虫歯になってるみたい。もし痛んだら鎮痛剤でごまかして、出張が終わった2週間後にゆっくり治療するか、明日、歯を開いてみて、治療してしまうかって聞かれたけど、明日、治療してもらうことにしたよ」
「そうね。早くすむんだったらその方がいいね」
「でもね。ドクター、いい人だし、器具も最先端なんだけど、病室にTVがあって、クリケットの試合、流してるんだよね〜。治療しながら試合をちらちら見てるって、どう思う? やっぱり、インドだよね〜」
翌朝、再び歯科医へ。どうも神経治療をしなければならないらしい。夜、再び、歯科医へ出かけるが治療は完了せず。2週間後にまた再訪するとのこと。ともかくは、痛みはおさまっているので安心だ。
わたしも自分のために、よさそうな歯科医をリサーチしておく必要がありそうだ。クリケットの試合を見ながら治療されるのはいやなので、別のところを。