「母と過ごす、インド。」
とでも、タイトルを変えてしまうべきかこのブログは。というここ数日の我が記録。母というモデルがいると、しかし場の臨場感と現実味が、より伝わるのではないかと思い、敢えて載せている。
母は我が家の様子を気に入り、家政夫モハンの手料理ほか家事一切の労働に感嘆し、非常に楽しげに時を過ごしている。敢えてマイルドな我が家の料理を、初日は「あっさりしすぎ?」と思ったようだが、数日経つうちに、これがいいのだということを、身を以て感じている様子。
朝のミルク粥にフルーツ、ランチとはいえ、手抜きのない各種野菜の料理、魚やチキンを取り入れた夕食……。インドのパサパサ米も、あっさりチャパティも、母の口にあっているようで、今のところは幸福そうだ。
朝出した洗濯物は、夕方には美しくアイロンがかけられており、母のベッドルームも、もちろんのこと、常に清潔が保たれている。まるで姫のような暮らしに、早くも帰国後の「現実世界への復帰」を懸念する声があがっている。
さて、今日もまた、朝食のあと、コーヒーを飲みながら、音楽を聴きながら、本を読んだりくつろいだり。そうしてランチのあと、今日はモハンと一緒にラッセルマーケットへ行こうということになった。インドの「汚れた素顔」も、きちんと見ておかなければね。
マスクを持参し、歩きやすい靴を履き、埃よけの木綿のスカーフなどをして、出発。上の写真は、花屋で母の好きなアマリリスを見つけて購入した様子である。モハン(オレンジシャツ)が、いきつけの果物屋でお買い物の様子も背後に写っている。
それにしても、マスク着用の母は周囲の誰よりも、やばい雰囲気。目立ちすぎて仕方ない。が、見た目よりも自己防衛が肝心。埃っぽい市場では、マスクのひとつふたつ、つけておいた方が安全なのである。
野菜売り場や果物売り場は問題ないけれど、奥の方の肉類、魚類売り場から、強烈臭が漂ってくる場合もあるのでね。とまれ、ラッセルマーケットのなかでも、基本的には「安全地帯」に誘導したため、つつがなく、母も見学を終えることができた。
その後、パンを買いに行って帰宅。
夕方には、近所のホテル(メリディアン)のビューティーサロンへ。母はヘッドマッサージとボディマッサージを、わたしはヘッドマッサージとフェイシャルを受ける。メリディアンとはいえ、他の豪華ホテルのビューティーサロンよりはお手頃価格。
店内は非常に清潔で、サーヴィス、技術も悪くなく、最近はわたしも夫も、しばしばここを利用しているのだ。母もオイルマッサージをずいぶんと気に入ったよう。
家に到着したら、モハンが速やかに水の入ったグラスをトレーに載せて参上し、更には熱いお茶を入れてくれ、部屋はすっかりベッドメーキングもできていて、母、改めて感嘆。
すでに夕食の準備も整っており、帰宅後15分後には「いただきます」である。本当に、いいご身分な日々である。