「今日はパッとしない気分だ」
と言いながら、ランチを食べていたら、アルヴィンドが、
「じゃあ、今日は夕食に、誰かを招いたら? 気分が変わっていいかもよ」
と提案してくれた。夫は、家の近くのオフィスで仕事をしているが、打ち合わせなどがない限り、ランチタイムには帰宅してモハン食を食べる。従って、しょっちゅう、家にいる風ではある。
キッチンを思い通りに使えないことに「くさくさしていた」ここ数日。いっそ「逆療法」で、モハンがいるからこその特典を、強調してみるのがいいかもしれない。
この際、千客万来なマルハン家にするのも、いいかもしれない。
いっそ、インド家庭料理専門店「モハン」でも開くがいいかもしれない。
金曜の夜に、突然の誘いはどうだろうかと思ったが、3組の夫婦がやってくることになった。早速、モハンにその旨を告げ、献立を検討する。本日も、マダムレシピを一品いれてみたが、それ以外はモハンに丸ごとおまかせだ。
来週は香港、再来週か、その翌週にはムンバイ、そうしてデリーへはこの先数回、「下見」へ行くことになる。そう考えると、思い立ったときに、人と会い、話をしておきたいものだとも思う。
3組とも、夫はみな仕事で遅くなると言う。妻らだけが先に訪れ、しかしアルヴィンドはすでに帰宅していて、両手に花のいいご身分だ。
9時を過ぎての夕食となったが、それはまさにインド的。スペイン的とも言える。今夜もまた、杯を傾け、料理を囲み、会話も弾み、「パッとしなかった気分」も霧散し、すっかりいい気分になっていた。
さてさて、本日のマルハン写真館。今日は書斎のカーテン前がスタジオである。宴も終わり、さ、風呂にでも入ろうか、というときに思い出して、撮影。「インドサリーのあれこれ」を、身を以て紹介している昨今なのでね。
で、本日マダム着用のサリーは、数日前、インディラナガールの皮膚科に行った帰りにSomaで見つけた生地だ。
コマーシャルストリートの怪しげなテイラーで仕立てたブラウスは、パッツンパッツンではなく、適度なゆとりのある仕上がりで、非常にいい感じ。
サリーの素材はシルクながら、カジュアルなデザインにつき、「普段着感覚」のサリーである。着心地がいいので、飲んだり食べたりのパーティーの際にも、窮屈に感じないのがいい。
ちなみに、上の写真は、アロマセラピーの図。アロマポットは東京時代、つまりはかれこれ十年以上前、表参道で買った。オイルは、先日、コマーシャルストリートのドラッグストアで買った。Cetronellaという香り。甘く、しかし爽やかな、柑橘系の香りがする。
好きな匂いが部屋に立ちこめると、自ずと気持ちが穏やかになる。
インドではエッセンシャルオイルもまた手軽に入手できるので、これからは少しずつ、生活の中に取り入れたいと思っている。