一カ月ほどまえ、皮膚科に行ったことは書いたと思う。手のひらと、右足の親指のあたりに、小さなぷつぷつができていた。ドクターによると、原因は特定できないが、たいした疾患ではなさそうだとのことで、処方箋を書いてもらい、軟膏を買っておいた。
毎日つけていて、足の方はほとんど治ったけれど、手のひらのぷつぷつは、指先などにさりげなく転移しつつ、治らなかった。実に小さいぷつぷつなので、よく見なければわからないのだが、かゆみはいやだ。アルコールを摂取した後、あるいは、コンピュータに長時間触れていて、熱を受けているときなどに、かゆくなる。
で、つい数日前、思い当たった。原因は別にあるにせよ、治らないのは「ヨガマット」のせいではなかろうかと。ヨガの際に使うヨガマットは、PVC(ポリ塩化ビニル)らしい。これは滑りにくくていいのだが、ビニル特有の「快適ではない」触感がある。
ヨガのポーズには、両手両足をマットに付けて、体全体の重みをかけるものが多く、その際に、繊細なわたくしの手のひらに何らかの負担がかかっていたのかと思われる。
ヨガクラスを見回すと、数名はビニルマットの上にコットン製のラグを敷いて使っている。ラグは滑りやすそうだからと興味がなかったのだが、ひょっとすると、これが解決策になるかもしれない。聞けばヨガ師匠のところで売っているというので早速買って、今日、使ってみた。
こまめに洗濯が必要とのことだが、しかしまあ、使ってみて、感激。木綿というのは、こんなにも、気持ちがいいものかと再認識である。少々滑りやすい気がしないでもないが、殆ど気にならない。それより、マットの上に立っているときからすでに、肌がリラックスしていて、横たわるエクササイズのときなどは、身体のなじみが全く異なるのだ。驚いた。
思えば、インドに来る以前から、わたしの「木綿志向」は上昇していたが、インド移住以来、自宅用の衣服は100%インド綿ばかり。これに慣れると化繊を着るのが苦しい感じになるのだ。
先だって、母がインドへ来た折、木綿のシャツなどをたくさん買ったが、日本の夏にも木綿は心地よいようで、今まで着ていた服が着られなくなったと言っていた。やはり、自然の素材が身体には心地いいのである。
さて、上の写真であるが、これらはアーユルヴェーダに基づく、お肌にいいものシリーズである。アロエヴェラ(ALOE VERA)のジェル、ターメリック(TURMERIC)、ニームオイル(NEEM OIL)にティートゥリーオイル(TEA TREE OIL)、それからナチュラルオイルのソープだ。このほか、サンダルウッドのパウダーやソープ、ニームのソープなどがお肌のトラブルに有効だという。
わたしは、米国時代に購入した(インドにも売っている)この本を愛用しており、ちょっと調子が悪いときなどは、このレメディー(療法)に従って、ハーブやスパイスを摂取している。
真剣なアーユルヴェーダの療法ではなく、ホームレメディー(民間療法)のレシピが載っているので、家にある素材、たとえばショウガやカルダモン、シナモン、ターメリック、ミルク、ブラックペッパーなどで風邪のひきはじめのドリンクや、咳に効くドリンクなどを作ることができる。
紅茶にブラックペッパーをいれただけ、というのでも、風邪の引き始めに効果がある。
さて、肌の話に戻るが、ターメリックは肌に抜群の効果があり、たとえば温めたミルクに小さじ1/2ほどとハチミツをいれて飲むといい。このレシピは咳にも有効だ。
アロエヴェラは、ジュースを飲むのもいいし、ジェルを肌に付けるのもいい。ただ、ジェルはできるだけ「化粧品化」されていない純度の高いジェルを使うのがいいだろう。
ニームとは、インドで古くから知られている木の葉で、昔はこの葉で歯を磨いていたという。今でもNEEMという格安の歯磨き粉が売られていて、我が家ではそれを使用している。
ニームのオイルは殺菌効果のあるティートゥリーのオイルとまぜて、肌に塗ってもいい。
さて、話をもとに戻せば、手のひらの問題がなかなか解決しないわたしは、「アーユルヴェーダレシピ実験」をやってみることにした。初回の昨日は、ターメリックとアロエヴェラを混ぜたクリームを手のひらに塗る。
薬を塗るよりも、遥かに手にかかる負担が浅い気がする。が、ご想像の通り、手が黄ばむ。そのまま、乾燥させたあと寝て、朝、軽く洗ってヨガに行ったが、明るい場所で自分の手を見て愕然とした。黄色過ぎる。問題があるのは手のひらだけなのに、勢い余って全体にぬりたくったせいか、爪まで黄色い。
自宅に戻ってシャワーを浴びるときに洗ったら、ほとんど落ちた。落ちたがそのあと、また手のひらだけに塗ってみたりして、また黄色い。我がiBookの白いマウスが、黄ばんでしまっていけない。
しかし、かゆみはかなりおさまっているし、ぽつぽつも引いている。これを書いている夜現在も、かゆみがない。これは2、3日続けてみる価値がありそうだ。
本当は、右手はターメリック&アロエヴェラ、左手はティートゥリーオイルとニームオイルのブレンドを塗布することで、左右の経過を比較するつもりだったのだが、それもなんだか面倒だ。ティートゥリーオイルとニームオイルは、次回にまわすとしよう。というか、もう、皮膚のトラブルはいやだけど。
ともあれ、この本おすすめです。きつい薬に頼らずに、「初期症状」なら、この本の療法で、かなり解決できます。