どしどしと、月日が流れてゆく。こんな調子じゃ、あっという間に50代60代になっちまうというものだ。
そんなわけで、本日も、ひねもすデスクワークであった。夕刻、おおよその仕上がりをプリントアウトして見る。その分厚さ、濃厚さに、得も言われぬ達成感。踊り出したくなる。というか、幸い一人であったので、半ば踊る。
そして、着替えて、眉だけ描いて、あとはすっぴんで、近所に買い物に出る。眉は描かねば、まずい。男子の頭髪を除く、人体のあらゆる箇所において「毛が豊か」な人々が暮らすインドじゃ、我が眉は「ない」も同然。
今、若干アルコールが入っている。なので、どうにもくだらないことを書いている気がする。
たまにはいいだろう。
【暴動のこと】 さて、ご近所商店街に、ポリスが数名立っていた。
インド人って、スタイルのいい人が多い。と、制服姿のポリスマンを見て、今日もしみじみと思う。
特に中央のおじさんの、脚の長いこと。でもってヒップはキュッと上がっていて、ズボンに皺が寄ることなく、まっすぐすっきりだ。
マイハニーもぐーーーーっと痩せれば、脚が長くてかっこいいのにな。多分ね。
そんな彼らを、なにげなく撮影。でも、あとから拡大して見たら、ヒップアップなポリスがカメラ目線！ っていうか、睨まれてる！！
ところで、翌朝(20日)の新聞で知ったのだが、サダム・フセインの絞首刑を巡ってムスリム住人の一部が暴徒化し、この日、我が家からもほど近いShivajinagarというエリアで、暴動が起こっていたらしい。
クルマが燃やされたり、住民がけがを負わされたりした模様。この間は、欧州に端を発したムスリムの風刺画事件のあと、思いついたような遅れた頃に、やはり暴動が起こった。
その前にも、なにやら有名な地元俳優が死亡したときに、暴動が起こった。
暴れるきっかけがほしいだけなのか？ 無闇に治安を乱すのはやめてほしい。そのエネルギーを、町の清掃にでも使役することで燃焼してはもらえぬか。
【差別騒ぎのこと】ここ数日の紙面を賑わせたのは、ボリウッド（多分B級）女優のShilpa Shetty。
英国のリアリティーショー "Celebrity Big Brother" に出演していた彼女、共演者である白人女性らから、名前で呼んでもらえず、
「インド人！」
「スラムへ帰れ」
「パキ！」（パキスタン人への蔑称）
「インドなまりの英語！」
などと散々罵られたらしい。
24時間、著名人らが共同生活をする様子をカメラが追い放映。毎回、視聴者による人気投票により、票が少ない人が家を去り、最後まで残った人が賞金をもらう、というスタイルのリアリティーショーらしいが、見ていないのでよくわからない。
中でもGoodyという女性の罵詈雑言が激しかったらしい。
とまれ、インド人女優に対する英国人出演者の「差別的な態度」が、英国国内でも問題になり、視聴者からの苦情が殺到、番組を降りるスポンサーまで現れ、果ては印英間の政治問題にまでに発展している様子。
でも、新聞記事を見る限りでは、「差別」というか、個人的な"Abuse"、いじめの延長線と思われる節がある。特にGoodyという女性の個人的な問題にも思える。
無論、その問題ありな人物の発言を、そのまま電波にのせて世間に流している番組そのものの在り方も、問題は大ありではあるが。
先日、古い英国のコメディ番組を見た。数十年前のものだろう。インド人を装う英国人俳優が、わざとらしいインドなまりの英語で道化を演じる。その、あまりにも愚かな似非インド人の行動は、インド人を屈辱するに十分で、非常に不愉快だった。こちらの方が、よほど重症な気がしないでもない。
かようなコメディが堂々とまかり通っていた時代から、転じて現在。
「人種差別だ！」と騒いだ先に、政治や経済が絡むのは、それだけインドが経済的にも社会的にも、強い立場になりつつあることを意味しているように思う。
さておき、この手の「差別は問題」は、発生しがちだ。
「眼鏡をかけた出っ歯の日本人が首からカメラをさげて観光地を歩いている」といった日本人のステロタイプも、かつては欧米のメディアなどで頻用されていたものだ。
なんだか、いろいろ書きたかったはずだが、頭がまとまらない。
人種差別だなんだを大声で叫ぶ前に、他国の文化や習慣を慮（おおんぱか）る心を持ち、自分、あるいは自国と異なる世界に敬意を示す、そういうことが大事なんじゃないか、ということを言いたいのだが、やっぱり言葉がまとまらないので、本日はこれにて。
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