ゆっくりとするいとまもなく、かなりの疲労感。アーユルヴェーダで「オイル漬け」になりたいところだが、2週間近くも「半不在」状態だった家を復元し、生活のペースを戻すために、あれこれとやるべきことがあり。
彼女の絵はすでに彼女の家でほとんどを見ているので、敢えて展示会に足を運ぶこともなかったのだが、彼女には今回のわたしの仕事に協力してもらっているし、なにはともあれ、見に行ったのだった。
来週の火曜日、彼ら夫妻はパリへ赴任だ。
短期間になんだかんだと仕事をこなす彼女もまた、相当にパワフルな女性である。
絵画展を出た後、今度はまたご近所に戻り、MOSQUE ROADへ。
この通り、昨今変貌が目覚ましい。
スーパーマーケットのSPENCER'SとFRESH@が同時期に開店し、加えてJUST BAKEというベーカリーも開店している。
すでにあったCAFE COFFEE DAYやBARISTA CAFEなどと相まって、かなり便利な商店街となりつつある。
接するM.M. ROAD沿いには、オーガニックの野菜などを扱うおなじみNAMDHARI'Sもあり、すぐ近所で食料の買い出しが完結しそうな気配である。
SPENCER'Sにはアルコールもあるし、少量ながらも肉や魚がおいてある。無論、魚に関しては、早朝のラッセルマーケットの方が圧倒的にましだし、肉についてもいきつけのBAMBURIESの方が遥かに豊かな品揃えではあるが、毎回、離れたところまで足を運ぶのも面倒なもの。
ともかくは、いざというときにご近所で最低限を調達できるというのは、便利なものである。
店内に独特の匂いが立ちこめ(スパイスやパンや洗剤や野菜などが混ざった匂いか?)、商品全般がなにかと埃っぽいTHOM'Sなど、これまでお世話になった商店に足を運ぶ機会もなくなりそうだ。
こうして世の中は、どんどんと変わってゆくのね。
ところで、本日は、マイハニーのお誕生日である。出会ったころは23歳の初々しい青年だった彼も、35歳である。でも、出会った当初の方が、見かけがおやじっぽかった気がする。
そんなことはさておき、せっかくの誕生日だから、腕をふるってごちそうでも作りたいところだが、気力なし。何かプレゼントでも買うべきだろうが、どこで何を買えばいいのだ。
じゃ、ケーキでも作ろうかと思うが、まだオーヴンは故障しているまま、新品もいいものが見つからず、ペンディング状態。
少々まずくても、雰囲気作りで出来合いのケーキを買おうかとも思うが、いまいち心をそそられるものが見つからず。
結局、夕食は、インド料理店へ出かけることにした。
母は明日開催されるJAPAN HABBAというイヴェントの手伝いで、日本人マダムとお出かけなので、今日もまた夫婦水入らずでの外食である。
帰宅後、なんのプレゼントもないので、せめてカードでも書こうと思う。
が、たいして書くこともない。そうだと思いつき、好きな歌の一つであるOver the Rainbowの歌詞をインターネットで探し、それを便せんに書き移す。
この歌詞、とてもすばらしいのだ。
Someday I'll wish upon a star
And wake up where the clouds are far behind me
Where troubles melt like lemondrops
Away above the chimney tops
That's where you'll find me....
のあたりが、特に好き。
そんなわけで、歌詞のみならず、ついでに歌もプレゼントしようと、いきなり我、歌いだす。あいにく歌詞を覚えていないので歌詞を目で追いながらではあるが。
我が家は天井が高く、大理石フロアのため、音響効果がすばらしい。銭湯並み、いやそれ以上の「いい感じなエコー」が響き渡り、加えて声の大きさもかなりなものであるから、マイク不要の独唱会である。
アルヴィンドもうれしそうに聴いてくれている。
と、ベッドルームにいた母も、娘の「美声」を聞きつけてやってきて、「わ〜!」とかなんとか言いながら、拍手をして、去っていった。
「せっかく、ミホが僕のために歌ってくれているのに」
と、水を差されたのがご不満のハニー。気を取り直すように、
「もう一度歌って!」「もう一回!」
と何度もリクエスト。我、都合5回ほど歌う。
「なんだか、温かい気持ちになったよ」
と喜んでいただけた。
歌のプレゼント。なかなかにいい作戦であった。
今後のために、レパートリーを増やしておこうと思う。