月曜の朝だ。ここ数日は、太陽の日差しがたくましく、外は暑いくらいだ。しかしながら、青空が広がり、風も軽やかで心地よい。
いよいよ本日深夜の便で、シンガポール行きである。母の荷造りもほとんどすませた。
わたしも昼過ぎには仕事を終わらせ、近所への買い物に出かけ、荷造りにかからねばならない。尤も2泊3日。荷物もコンパクトだ。シンガポールのMEIDI-YAには、すでに日本米と味噌を注文しておいた。ホテルに届けてもらうことになっている。
メイドのプレシラちゃんは、今、母のためにランチを作ってくれている。
さて昨日は、母のバンガロール滞在最終日とあって、あちこちへ出かけた。幸い日曜日で、交通渋滞もなく、車は速やかに街を走り抜ける。
新聞広告で見つけた、まずはウェディングフェアを見学に、GRAND ASHOKへ。この手のエキシビションは、ムンバイで何度か訪れたことがあったが、バンガロールでは初めてである。
インドのド派手ファッションが見られる好機なので、母を連れて行ったのだった。
エキシビジョン見学の後、同じホテル内にある、毎度おなじみアーユルヴェーダのスパ、REJUVEへ。最後にドクターからコンサルテーションを受けておこうと思ったのだ。
3カ月前よりも、健康状態が向上しているとのこと。強いて言えば、まだ水分の摂取が足りないが、全般的に健康体とのことで安心した。肝要なのは、「考えすぎないこと」とのことである。
たまたまドクターの診療室が「水漏れ修繕中」だったため、屋上のテラスでの問診となった。なんとも心地の良い場所である。
「何か健康に不安があったときは、どうぞお嬢さんにお電話をしてください。お嬢さんからわたしにご相談いただければ、いつでもアドヴァイスしますから」
と、ドクターはとても親切に申し出てくれる。
診療を終え、いつも施術してくれたセラピストの二人と記念撮影をしたあとは、近くにあるTHE TAJ WEST ENDへ。
わたしの好きなこのホテル、母もとても気に入ったようで、ここでお茶を飲むことにしたのだ。
これまでも、幾度となく訪れては、エントランスホールの美しい花々の前で記念撮影をした。
海外から直送されて来るというこのホテルの花は、いつ訪れても新鮮で、見事なようすだ。
ヴェトナム料理店BLUE GINGERの近くにある蓮池もまた、麗しい。
ちなみに我がホームページの表紙写真は、この蓮池だ。
まだバンガロールに移住する前、このホテルに滞在したときに撮影した。
夕暮れ時、雲が水面に映り込み、そこに蓮の花が伸びていた。
お茶を終えたあとは、再び車に乗り込み、Lavelle Roadあたりへ。
平日のこの界隈は、たいへんな渋滞と喧噪だが、日曜日はまるで別の街のように静かだ。
いくつかのブティックを散策し、母も最後の買い物をし、夕暮れ時、THE PARKへ。
レストランのオープンにはまだ早く、ラウンジでビールなどを飲みながら待つ。そして、I-TALIAで夕食をとる。
アルヴィンドとわたしが食べておいしかった例のティラミスを、母も味わう。
満腹で、帰路につく。
家の近くの路地。前方に人だかりがあり、まばゆくきらめく櫓がこちらへ向かってくるのが見えた。この1週間は、クリスチャンのお祭りで、今日が最終日とのこと。セントメリーの神体が、まばゆいばかりの神体が、暗闇に浮かんでいる。
さて、シンガポールの2泊3日。のんびりと、過ごして来ようと思う。
●母日記
(※これまで母日記は誤字脱字を修正して載せてきましたが、オリジナルの方が母の個性をより反映しているので、今回、一切の修正なしで、原文のまま掲載します)
出発の朝をむかえた。
やさしい大地とやさしい人々と、心より感謝!
仲良くしてくださった日本の方々、思い出を沢山いただきました。
メイドのプレシラ、プレゼントにサインまでいれてくれ、別れをおしみ、数日前より泣いていている。
アーユルベーバーのドクターには、屋上の樹の下で問診してもらい、帰福してからのアドバイスを受ける。
ここに来て、純すいな心の持ち主たちに大勢出会い、自分のことを反省してみたり、実りある日々を過す毎日でした。
マンゴー三昧の日々から、娘の仕事の都合上、アルビンと二人の夕食の数日。度々のパーティ!
本当にたくさんの人々にであい、あたたかい人間関係にふれたこと、思い出と云うには薄ペライ表現だが、語り尽くせぬ日々でした。
あれもこれも、胸のうちに感じた思いを表現できないが、何かにつけて、思いは尚いっそうつのるものと思う。娘との生活を思う存分楽しみ、そのうえ、アルビンドのやさしさゆえ、長居ができたのだと思う。
アルビンドのお父様方、そしてスジャータ御夫婦などなど、本当に皆様、感謝の思いで帰福します。
ありがとうございました。