ホテルからほど近いコロンバスサークルにあるタイムワーナービルディングのBOUSHON BAKERYで、友人の真由美さんとアルヴィンドと3人でランチ。真由美さんは、わたしが大学卒業後、あとにも先にも「偶然に知り合った」という点において唯一の、梅光女学院大学同窓生だ。
偶然に知り合った場所がニューヨークだったこともあり、そのときの驚きはひとしおであった。お互い、仕事中だったにも関わらず、激しく叫び合ったことを鮮明に覚えている。なにしろ山陰本線梅ケ峠駅(無人駅)沿いにあったマイナーな大学なのでね。
さて真由美さんは現在、このタイムワーナー4階にあるミシュラン3つ星の「超」高級レストランPER SEで、パン職人として働いている。PER SEと3階にあるBOUSHON BAKERYは著名なシェフ、トーマス・ケラーの系列店で、従ってはこの店のパンも焼いているのだという。
真由美さんのお陰で、給仕の人たちも普段に増して一段と、フレンドリーかつとても親切。プチVIP待遇である。
注文したのは白ワインと料理を一品ずつだったが、前菜に、各自ロブスターのサラダをサーヴィスしてもらえた。
甘みと歯ごたえが絶妙な、とても新鮮でおいしいロブスター。
白ワインともよく合い、いきなり幸せな気分だ。
ちなみにわたしが注文したのは左写真のスモークサーモンのパテ。爽やかな風味の、しかし濃厚なバターで封印されたそれは、添えられた香ばしいバケットのスライスとの相性がすばらしく、とてもおいしい。
左下の写真が封印を開けた様子。右下のヴェジタブルサンドイッチは夫が注文したもの。このパンは真由美さんが昨日焼いたものらしい。一口食べたあとだったが、記念撮影。
BOUSHON といえば、かつてラスヴェガスを訪れたとき、キッチンを見学させてもらったのだった。あのキッチンの機能美には、本当に感嘆したものだ。
さて、真由美さんはこのブログを読んでくれているので、わたしの近況はよくご存知。
「で、どうしてモハンは辞めたの?」
などと突っ込まれ。
「一日の、ごく一部を記しているに過ぎない」
と、日々を綴りつつも、しかしその重量感に、実は気を遣っている。
なるたけ軽めに、しかし自分の現状を通してインドの日常や実態を人々に伝えることができたら、と思っているのだが、それでも蓄積されれば相当の重量感であることは認めざるを得まい。
考えてみれば2、3年間、まったくその人の動向がわからないのと、ごく一部でも毎日を読んでいるのとでは、互いの持つ互いの情報量が著しく異なるというものだ。
そんなわけで、真由美さんはわたしの事情をよくご存知なので、わたしのことを説明するときには、前置きが少なくすみ、かなり速やか。
そして真由美さんの子供たちの成長ぶりを含め、一方なにも知らなかったわたしは、人の人生に、時の流れを確認するのである。
とても楽しくおいしいランチを終え、真由美さんと分かれた後、我々は再びダウンタウンへ。
インドでは買えないさまざまを購入し、夕食をすませ、毎度深夜近く、ホテルに戻ったのだった。
長いと思っていた2週間足らずの滞在も、いよいよ明日で最後。
明後日の夜はバンガロールへ戻る。
なんだかんだと毎日よく遊んだものだ。
今日でサマータイムも終わり、明日からは日暮れが早くなり、冬に向けて一段と寒くなるころだ。
今夜の気温は摂氏7度。
そろそろ、穏やかな気候のバンガロールが恋しくなって来た。
早くアーユルヴェーダのマッサージを受けたいものだ。
※ところで上の大きな写真。この秋、スリムのジーンズにブーツ姿のニューヨーカーが多いこと! 日本も流行っているのかしら。ふくらはぎが太い人には辛い流行だ。プロポーションのいい女性たちにはよく似合っているけれど。