Photo: The Taj West End, Bangalore (Nov. 2004)
夢分析を少々やっていた身としては、自分が見た夢を世間に公表するのは若干憚られる。しかし、今朝見た夢は、非常に象徴的だったし、今後の自分の動きに多少、影響を与えそうな気配だったので、敢えて記したい。
**********
わたしは、どこか知らない国の、海辺にいる。20メートルほどの断崖に立っている建物の中の、大きな窓辺の部屋。そこはディズニーのアニメーションのモデルになったという場所で、アニメーションと同じ、窓の向こうに紺碧の美しい海が見晴るかせる。
部屋には、わたしのほかに、肌色の濃い子供たちが数名いる。大きな窓には柵がなく、大胆に開放されている。危ないな、このままでは見学者が海に落ちてしまう……、と思ったが早いか、4歳か5歳くらいの女の子が、窓から足を踏み外し、海の中へと落ちてしまった。
助けなければ! と思うが足がすくむ。そのうちにも、女の子が海深く沈んで行くのが見える。だめだ。モルディヴでさえ浅瀬でしか泳げなかったのに、あんな深い海に飛び込んで、しかも子どもを助けるなんて、自分には無理だ。わたしまで死んでしまう。
「女の子が、海に落ちました! 誰か助けて!」
わたしは、大声で助けを求めた。
幸い、わたしの声は大きいので、建物の外にいた誰かが聞きつけてくれたようだ。しかし、なかなか助けが来ない。不思議と海の中の様子が上から克明に見える。最初はもがいていた女の子が、すでに身動きをせず、ゆらゆらと静かに、深く深く、沈んでゆくのが見える。
もう、間に合わない。だめかもしれない。と思った矢先、白い服に身を包んだ、米国の海兵隊を思わせる青年が数名、駆けて来た。そして勢いよく海に飛び込み、ぐんぐんと深く深く潜り、女の子を抱きかかえた。
それまで目を閉じていた女の子は、抱きかかえられた瞬間、海の中で、しかし目を開いて微笑んだ。
よかった、彼女は助かった……。と思った。
**********
わたしは自分の力では直接、誰かを救ったりなどできない。救うための力を持ち合わせてはいない。しかし、人の手を借りるために、声をあげることはできると思った。
これまでにも幾度か記して来たが、チャリティ(慈善)活動やヴォランティア(志願、奉仕、援助)活動に関しては、いろいろと思うところあり、気安く入り込むことに抵抗があった。
そもそも、わたしは「独立独行」だし、「私利私欲」だってそこそこ強いし、自分を犠牲にしてまで社会に献身的になるような性格でもないし、資本主義的自由競争社会に溶け込んでいる。特段、慈善的な性格ではないと思っている。
その一方で、絶対に目をつぶってはいられない事態が、自分の周りにあるということも常に認識している。
まずは、自分が何か具体的な活動に携わってから、とか、もっと知識を深めてから、などと考えていたが、しかし完璧主義で以て何らかの時機を待っていても、その時機は訪れないだろうと最近になって思い始めた。
何しろインド移住2周年だ。この調子では、あっという間に5周年、10周年を迎えてしまう。恐ろしい。
従っては、自らミディアム(媒体、媒介物)となりて、「橋渡し」の役割だけでも、これからは大っぴらにやっていこうと決めた次第だ。
すでに日本人マダムの中には、折り紙教室のほか、独自で慈善活動をなさっている方は少なくない。しかし、何かをやりたくても具体的に何をすればいいのかわからないと感じている方々も、多いように思う。
そこで早速。
●バンガロール在住の日本人の方々へお知らせ●
OWCの日本人会員の方には、すでにメールでお知らせしていますが、16日金曜日、拙宅にてOWCが支援しているチャリティ団体26カ所に関する説明会を行います。
わたし自身、バンガロールに移って以来2年がたちますが、具体的にどのようなチャリティ団体があるのか知らぬまま、今日まで来ていました。先日、チャリティ団体の資料を手にし、目を通して初めて、どれほど多くの人が助けを必要としているか、ということを知りました。
同時に、わたしたちにとっては決して大きくないお金が、貧困層の子供たちの食費や教育費の年間分に相当するなど、具体的な数字を目にして、驚かされました。
現在の目まぐるしい高度経済成長によって、恩恵を受けている人は確かに増えている一方、好景気から取り残され、むしろ益々拡大される貧富の差にあえぐ人々がいかに多いかは、ここに暮らしている皆様であれば、日頃、市井で目にしてご存知のことかと思います。
外国人として、この国に住まわせてもらい、与えるばかりでなく与えられてもいる立場として、間接的にでも社会へ貢献することは、悪くないことだと思います。
今回、基本はOWCの情報を活用していますが、OWCのメンバーでなくても、各団体へのヴォランティア活動を行うことはまったく問題ありません。従って、メンバー以外の方でも、チャリティ団体の現状を知りたい、何かお手伝いをしてみたい、手伝いはできないが多少の寄付金なら出せる、文房具や生活用品を寄付したい……と思われる方がいらっしゃったら、どうぞ11月16日(金)の説明会にご参加ください。
16日は現在、4回に分けて説明会を行う予定です。
11時(現在3名)
13時(現在6名)
15時(現在0名)
17時(現在1名)
13時はすでに6名となっておりますので、それ以外の時間帯で可能な方がいらっしゃれば、下記にご連絡をください。
[email protected]
また、女性だけでなく、男性の方も、関心のある方は、ご連絡をください。お仕事の帰りなどにお立ち寄りいただければ、資料などをお渡しし、簡単にご説明いたします。
わたし一人にできることは、限度がありますが、日本人在住者の方々のご協力を得られれば、かなり実りの大きな活動となるように思います。
なお、OWC日本人会員専用ページに、随時イヴェントや活動の情報を掲載しています。当ブログの左側の帯にもリンクを貼っていますので、時折、チェックしていただければと思います。
加えて、12月1日のOWCチャリティバザールの情報に関しては、当ブログにも以下、転載しておきます。
●12月1日(土)OWC主催のクリスマスバザール●
12月1日(土)、St. Marks Cathedralに於いて、OWCが主催するクリスマスバザールが開催されます。OWCが支援しているチャリティ組織で作られた手工芸品なども多数販売される予定です。その他、クリスマスの飾り付け、クリスマスカード、玩具、アクセサリーなど、ギフトにも好適な品が並ぶことかと思われます。
日本人会総会の開催日と同日ですが、日中、お時間のある方は、ぜひお立ち寄りください。