7月3日(火)。この日も、熟睡できた。荷造りをすませ、ナイチンゲール(写真の鳥)の声に見送られてホテルを出る。
デヴィカはあと数週間、パハルガム(ペヘルガム)に残り、プロジェクトの作業を行うという。彼女には、夫と二人の娘がいるが、彼らは妻、そして母の留守を守っているという。
デヴィカとラムニークに別れを告げ、キランとわたしは、二人でパハルガムの空港を目指す。
パハルガム空港のセキュリティチェックは極めて厳しい。
空港に入る前に、まず手荷物の検査を受けねばならない。だからたとえ国内線であれ、遅くとも2時間前には空港に到着する必要がある。
空港に入り、チェックインをすませ、荷物を預けたあとも、ゲートに向かう前に再度、自分の預け入れた荷物が自分のものか、確認をするべく要請される。
一連の作業を終え、搭乗までの時間。冷房がほとんど効いておらず、空港内は暑い。軽く目眩を感じつつ、椅子に腰かけ、深呼吸をする。
ぼんやりとした脳裡に浮かぶ言葉は、ひとつ。
インドは広い……。
ただ、その一語に尽きる。
この経験を、ここにこうして綴り、しかしごく一部の人にしか届けられないことを、もどかしく思う。
Anyway。
今回の旅。以下、デヴィカの活動内容が記されたサイト、それからパハルガムホテルのサイトのリンクなどを以下、残しておく。
■STUDIO SATTVA (←Click!)
■PAHALGAM HOTEL (←Click!)
この旅の記録の冒頭にも記した通り、わたしはカシミール旅を推奨することはできない。そのあたりもまた、もどかしいところではある。
原稿執筆。庭の大改装工事の現場監督。ミューズ・クリエイションの活動。友らと過ごす時間。クライアントとの打ち合わせ。家族とのひととき。ネヴァーエンディングな歯医者通い……。
戻った直後から、濃密な日々が始まっていた。
しかし、この旅の記録はどうしても仕上げておきたかった。空き時間を縫ってのレポートで、すっかり時間がかかってしまったが、ようやくこれで旅を終えられた気分だ。
さて、これから、締め切り間近の『激変するインド』の原稿を書く。このカシミール旅の経験を記すつもりなのだが……。
1200字程度でまとめるのは、不可能だ。2回に分けてどこまで凝縮できるか、これからまた、頭を悩ませねばならない。
書きたい放題、書くことのできるブログの方が、どんなに文字量が多くても、作業はたやすく、すばやくできる。推敲する。洗練させる。これが、難しい。
などと、つべこべ言っている場合ではない。さて、気分を変えて取りかかろう。