本日は久しぶりにあちこちに出向いての「一気に買い物」を行った。庭の大工事にあたり、バケツや箒などの掃除道具、洗剤類などが大量に消費され、主には日用品の買い出し。
その他諸々を調達するため、インディラナガールというエリアへ。ちょうどランチタイムを挟んでいたので、どの店に行こうかと迷った挙げ句、ドイツ会館の最上階にある、新装開店したカフェ・マックスへ。
この店を最初に訪れたのは、「わが母の入院騒ぎ」のまっただ中のある午後であった。あれから2年。カフェ・マックスはしばらく休業していたが、つい先日、リニューアル・オープンしていたのだった。
店内はすっきりと刷新されており、雰囲気は以前よりもいい。以前はオープンエアのテラスであったため、微妙に埃っぽかったが、改装後は窓が備え付けられている。
安心できる。
インテリアはシンプルで、そこはかとなく突貫工事的なムードではあるが、それはそれ、である。
てっきり同じオーナーかと思いきや、同じドイツ料理でも、料理人が変わっており、メニューも刷新されている。
で、本日試したのは上の写真のソーセージ料理。かたつむり型のシュネッケンだ。この料理が、予想以上においしい! 付け合わせのポテトもいける!
以前のフランクフルトソーセージもおいしかったが、しかしドイツから冷凍で運ばれて来ているというところに、個人的なコンセプトとして、全面的に賛同できなかった。
しかし、このソーセージは冷凍されて運ばれて来たとは思えない、非常に新鮮な味わいがする。あっという間に平らげたところ、キッチンから店主らしきドイツ人男性がテーブルへ。
「お料理はいかがでしたか?」
と尋ねられたので、おいしかった旨、率直に伝えつつ、ソーセージの出自を問うたところ、
「僕は、ローカルの食材を厳選して、おいしい料理を作りたいと思っているんです。この豚肉も、もちろんローカルですよ」
「やっぱり?! すごく新鮮な感じがしたから、そうじゃないかと思ったんですよ!」
一気に会話が盛り上がる。
「このソーセージに使っている豚肉は、ここから20キロほど離れたファームから取り寄せているんですよ。なんとそこのオーナー、ドイツ人女性なんです!」
料理がテーブルに供されるまでに、少々時間がかかるが、丁寧に調理をしているのだ、ということを聞き、なんともうれしい。
まだリカーライセンスが取れていないとのことだが、いずれはワインバーのようにもしたいとのこと。
家庭料理とレストランの料理をいっしょにしては失礼だが、ともあれ、土地の料理を工夫して使うことは我がキッチンのコンセプトと同じであり、盛り上がらずにはいられなかった。
バンガロールには、各国料理を出す店が年々増えているが、土地の素材を工夫して調理し、それぞれの国の味わいに仕上げている店には、独自の魅力と強みがある。
コストが抑えられるのは当然だが、土地の素材の個性を知ることは、飲食店にとって何よりの強みだと思う。
彼、ペーター曰く、今のところ、広告を出していないのに、口コミでどんどんとお客が入っている状態だとか。
ペーター自身は約1年前にこちらへ来たばかりで、まだインドでのビジネスに慣れていないので、徐々に進めて行く予定だとのこと。
とはいえ、ついつい人に知らせたくなる、美味料理である。
「日本語でブログを書いているのだけれど、紹介してもいいかしら?」
と尋ねたところ、快諾してくれたので、今日はご紹介する次第。
「ビーフのフィレ肉もおいしいですよ。マスタードでマリネしているんですけどね」
と、ペーター。そういえば、南ムンバイのフレンチビストロのビーフもおいしかったなあ。もっとも、自分で作るフィレ肉の料理もおいしいのだけど。
インドで美味な豚肉や牛肉が手に入らないという人は多いが、調理方法によって、いかようにでも、旨くなる。
その思いを新たにした午後であった。また、近いうちに訪れようと思う。
バンガロール在住の方、インディラナガールのCMHロード沿い、MKリテイルの向かいのドイツ会館の最上階にあるカフェ・マックス、お試しあれ。
■CAFE MAX (←Click!)
今、久しぶりに母の入院騒ぎの記事を読み直し、たいそう、笑った。苦い思い出なのに。笑っている場合でもないのに。笑えた。
インドって、人の生き死にさえ、喜劇的なのだな、とさえ思えることが多々あるが、まさに、である。
インドにお住まいの方。読んでおいて損はないと思います。それなりに、教訓が鏤められていますゆえ。
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