[New York 22] 夫はミーティングにつき、荷造り、そして一人歩き
At the end of the stay in New York, I walked on the Upper West Side. Healthy Quinoa and Salmon, Bellini for lunch.
今年のニューヨーク滞在も終盤。今日はのんびり、ホテルから徒歩圏内のアッパーウエストサイドで過ごす。
毎年、消える店あり、生まれる店あり。
なじみのタパス・レストラン「ロンダ」が、ヘルシーなダイナーに変わっていた。
ここ数年はコールドプレスのジュースバーが林立し、オーガニックの素材を扱う健康志向の店が増えている。今年は肉や魚を「プロテイン」と捉えて、ヘルシーなコンセプトで供する店が目についた。
この店も然り。
好みの肉類と、好みの野菜類を組み合わせて選ぶランチセットがなかなかに魅力的。これはサーモンのグリル。そしてキノアとサヤインゲン、ホウレンソウ、卵のソテー。
見た目は今ひとつ。残り物を炒めた、普段の手抜きランチみたいな塩梅だが、おいしかった。キノアを焼き飯風に炒めて食べる発想がなかったが、これはいい。インドに帰ったら、早速、やってみよう。
ところで旅には、普段から愛飲している南インドはクールグ産のコーヒー豆を持参しているのだが、今回はうっかり持参する量が少なすぎた。老舗のコーヒー店に立ち寄り、オリジナルブレンドを買い、挽いてもらう。いつものコーヒーには敵わないけれど、悪くない。
[New York 23] 『オーシャンズ8』のワールドプレミア
Premiere Screening of the “Ocean’s 8” at the Lincoln Center. Unfortunately, I couldn’t see anybody!!
夕暮れ時、ミーティングを終えてホテルに戻って来た夫と、アッパーウエストサイドで夕食をとるべく、歩いていた。リンカーンセンターを通りかかったら、黒山の人だかり。時折、歓声があがる。
近づいてみれば、『オーシャンズ』シリーズ最新作『オーシャンズ8』のワールドプレミアに参加すべく、サンドラ・ブロックやケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイら女優陣が、ちょうど車から降りているところだった。
リンカーンセンターでは、エンターテインメントのイヴェントがしばしば開催されている。ここに住んでいたころも、間近に、遠目に、ハリウッド俳優を眺めたものだ。ハリウッドだけではない、数年前はボリウッドの大御所、アミターヴ・バチャンを見かけた。
ちなみに、電柱によじ上ってみたものの、タイミングが少々遅く、誰一人、見ることはできなかった。残念!
The last dinner in New York is Japanese cuisine again! I am not compelled to eat Japanese food for him. Arvind loves Japanese cuisine a lot!!
毎年、ニューヨークに来ると、日本料理を食べる確率が極めて高い。日本に帰省したときよりもむしろ、寿司を食べている気がする。マンハッタンには星の数ほど日本料理店があり、そのクオリティもピンからキリまで。寿司ひとつをとっても、1人数百ドル以上の高級店もあれば、スーパーマーケットの弁当もある。
マンハッタン最後の夜、夫のリクエストで再び日本料理。聞けばランチ・ミーティングも寿司だったらしい。本当に、日本料理がお好きなのだ。
今回は、昔から人気のある、しかしこれまで一度も訪れたことのなかったGARIのアッパーウエストサイド店へ。わたしは、創作寿司の握りを注文。夫はちらし寿司。
前菜に頼んだカボチャの天ぷらが最高。この甘いホクホクの栗カボチャ、一時期バンガロールのナムダリーズに売られていたのに、今は見かけない。いっそ、庭にカボチャを植えたいと思うくらいおいしかった。
創作寿司は、醤油をつけずとも、すでに調味されている。それぞれに趣向を凝らした握り。しかし、神経をかなり集中させないことには、なんの魚かわからない。
おいしかったが、個人的な嗜好を言えば、刺身は、新鮮で上質なものを、良質の醤油で味わうのがいい。夫のちらし寿司の方がおいしそうに見えた。来年は、ちらし寿司を食べにこよう。
New York Cheesecake at Sarabeth’s. Nostalgic.
「久しぶりに、チーズケーキが食べたい」と夫が言うので、サラベスに行くことにした。ニューヨークに住んでいたころ、よく足を運んでいた人気のサンデーブランチの店のひとつ。アッパーウエストサイドには、他にもGOOD ENOUGH TO EATなど、パンケーキやフレンチトースト、エッグベネディクトの人気店が随所にあった。
サラベスの創業者であるサラベスを取材したのは、わたしがMuse Publishing, Inc.を立ち上げてまもないころ。日本の雑誌でインタヴュー記事を書いた。当時60代だった彼女はしかし、チェルシー店をオープンしたばかりで、精力的に現場で働いていた。祖母から受け継いだというレシピを守り、自分にも、周囲にも厳しく、ともかくハードワーカーの印象だった。孫と遊ぶときだけが、リラックスできる時間だと言っていた彼女。
「サラベスは、今も元気にしていらっしゃいますか?」
ウエイターの男性に尋ねた。
「先週、いや先々週、この店に来ましたよ。だいぶ年を取られましたけれど……」
「わたし、以前サラベスを取材したことがあるの。お元気なら何より」
「いつ、取材されたんですか?」
「え〜っと、1998年の今頃。ちょうど20年前」
「20年前! なんて昔なんだ! 僕は7歳でしたよ!!」
20年前と、さほど変わらぬ店内で、20年前と同じ味のチーズケーキを食べながら、今宵もまた時間旅行。
[New York 26] マンハッタン風味満点! 摩天楼の夜景を眺めつつ、ジャズの夜
Last night in New York. We enjoyed the late show in the jazz club near the hotel. Fantastic!
ニューヨーク最後の夜。コロンバスサークルのタイムワーナービルディングにあるジャズ・クラブ、Dizzy's Clubへ。
毎晩、7時ごろ、9時ごろ、そして11時すぎのレイトショーが行われている。ホテルから徒歩数分ということもあり、夫は毎年、訪れているのだが、わたしは久しぶり。
出演するミュージシャンにもよるが、平日は予約をしなくても、ふらりと入ることができる。
最後の夜だということもあり、少々眠たくもあるのだが、11時半からのレイトショーを楽しむ。
マンハッタンの摩天楼を背景にしたステージ。広々とした空間で、音楽を聞きながら、ドリンクや食事を楽しめる。
日本人には先日紹介したダウンタウンのブルーノートが有名だが、個人的にはこちらの空間の方が、断然好みだ。わたしのように、特にジャズに詳しいわけではなく、しかし旋律が好きで、ただ雰囲気を楽しみたいというような人にもお勧めの場所。
ステージの間際のテーブルで、ミュージシャンたちと近すぎるほどの距離感で、音楽に包まれた夜だった。