✈︎昨夜の便で、マハラシュトラ州ナーグプルから、カルナータカ州バンガロールに帰ってきた。
お隣の州だというのに……。デリー、ジャイプルに引き続き、遠い異郷を旅しているような心持ちだった。
ナーグプルのアンベードカル国際空港(Dr Babasaheb Ambedkar International Airport)から、バンガロールのケンペゴウダ国際空港(Kempegowda International Airport)までは、約1時間半の短いフライト。しかしながら、物理的な距離を凌駕する、ひとことでは説明し難い遠さ。
空港の名前からして、背景を知らなければ疑問符が浮かぶインド各地の空港。
デリーはインディラ・ガンディー国際空港だし、ムンバイはチャトラパティ・シヴァージー国際空港だし、コルカタはネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港だ。空港の名称を説明するだけで、インドの歴史が垣間見られる。
街中で、当たり前のように「ジャイ・ビーム! (Jai Bhim!)」と挨拶を交わすナーグプル。他のインド世界に住む人の、いったい何%が、この挨拶の意味を知るだろう。試しに空港からの帰路、我が家のドライヴァー、アンソニー(クリスチャン)に尋ねてみた……。と、知らないという。
歴史的背景を説明した。すると、「思い出しました、マダム!」という。
先日、アヨーディヤーにて、積年の宗教紛争の末、ヒンドゥー教のラーマ寺院が建立されたことは記した(下記ブログ参照)。それに関連するニュースが報道されている時、とある少年が、なぜ、国は寺院づくりに莫大なエネルギーを投入するのか。貧しい人々に救済してほしい! といった旨のシュプレヒコールを叫んでいたという。そして最後に「ジャイ・ビーム!」と叫んでいたと。
ああ本当に、インド世界は広い。
ナーグプルは、20年前のバンガロール……といった風情だった。今回の旅の出来事は、旅の記録そのものを書き上げるのはもちろんのこと、その後の課題も与えられた。ライター、編集者、リサーチャー、語り部(新たな表現😁)……と、「調べ伝える」ことをライフワークにしているものとしては、課題を使命にと遂行すべし。
ともあれ、腹が減っては戦さはできぬ。
なぜか塩分強めの食事を口にする機会が多かったナーグプル滞在。体調を切り替えるべく、我がソウルフードを食せねば。
今朝は目覚めてすぐにご飯を仕込み、味噌汁の出汁をとり、佐々井秀嶺上人にお持ちするために作っていた白菜漬けと昆布の佃煮の残りを取り出す。
味噌汁が、五臓六腑に染み渡る。
白米が、やさしく心に染みてくる。
おいしい。幸せだ。
さて、気分一新。がんばるぞ!
🛕アヨーディヤーのヒンドゥー教寺院「ラーマ寺院」再建オープンを巡って
https://museindia.typepad.jp/2023/2024/01/hindu.html
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。