NORAのあくびに吸い込まれそうですけれど、ひよこマダムともども、元気です。
みほさんは、数カ月間に亘るお仕事を、先週の金曜日にようやく終えたとのことで、たいへんすっきりしていらっしゃいます。今後は「わたしが書くから、アリスの出番は少なくなるよ」と言っています。
でも、わたしも結構それなりに、非常に人気があるとの噂です。だから猫レポートは続けていきたいと思っています。
やっぱり、マルハン家の様子については、わたしが客観的にレポートした方がいいですよね!
みほさんは、このごろ庭に出るときには、しばしばカメラを持参しています。
「親バカの気持ちがよくわかるわ~」
と言いながら、たくさんの写真を撮影なさいます。でも、写真が多いと選ぶのがたいへんなんです。
たとえば、この、カゴから目がのぞいているROCKY、とてもかわいいでしょ?
でも、こうやって顎を籠の縁に乗っけてるROCKYも、超かわいいんです!
みほさんは編集者なので、写真選びも「プロの目」で絞り込んでいるそうですが、わたしにはそうは思えません。
コンピュータの写真のフォルダには、捨てられずに保管されている同じような写真がいっぱいなんです。ストレージの容量が、あっという間にいっぱいになります。今後、使うあてもないというのに、どうするんでしょう。
それにしても、ROCKYは、自分がかわいらしく見えるポーズを知っているとしか思えません。
自分のチャームポイントを、最大限にアピールしてますよね!
男子なのに。
それに引きかえ……NORA姉さんときたら。
「狙った獲物は、逃さない」
むしろ、すごみをアピールしているとしか思えません。
女子なのに。
しかもまだ1歳と3カ月。若いのに。
ともあれ、ROCKYが初めてマルハンさんちにやってきた2カ月前に比べると、信じられないくらい、2匹は仲良しです。毎日、取っ組み合いの喧嘩をしていますが、きっとじゃれ合っているのだと思います。
NORAは初めてマルハンさんちに来た生後7カ月くらいのころから、いつも身ぎれいに毛繕いをしていました。外で派手に汚れてくることも、たびたびありますが、身だしなみに関しては、とても真剣です。
最近では、いやいやながらも、みほさんのシャワーを黙って浴びています。
一方、ROCKYは、毛繕いが雑で、下手です。なので、NORA姉さんは見かねて、こうしてきれいにしてやります。けれど、ROCKYは30秒と、じっとしていられず、すぐにNORAに飛びかかったりして、落ち着きがありません。
かわいらしさ、で言うと、弟のROCKYが世間の注目を集めがちですが、みほさんのNORAに対する信頼度はとても高いです。最初のころから、すぐに自分の名前を覚えて、みほさんが呼ぶと、必ず反応を示していました。
みほさんが外出先から戻って来ると、一目散に駆け寄ってきますし、ご近所パトロールのときも、みほさんの声が聞こえたら、塀を乗り越えて帰宅します。
ROCKYが行方不明のときには、みほさんと一緒に捜索を手伝ってくれます。ただし、このときのNORAは、意外に間抜けなんです。ROCKYの鈴の「チリン」という音に気づくのは、みほさんと同じくらいか、少し遅れてか、です。
みほさんと同じタイミングで気づいた時には、二人で顔を見合わせて音のする方へ急ぎます。
NORAの鈴の音は、ROCKYの鈴の音よりも、少し低め、なので、区別できるんです。
それにしても、みほさんの聴覚は、けもの並み、なんですね!
NORAの寝起き顔。若干、目が充血している感じが、人間っぽいですね!
ところでROCKYは、毎晩、サンルームで就寝します。なぜならROCKYは、ROCKYという名前だけあって、ベッドを「リング」と思い込むのか、ベッドの上に飛び乗ると、ものすごく暴れるんです。ファイティング・スピリッツに火がつくんですね。
NORAが静かに寝ているときも、大きくジャンプしながら飛びかかっていきます。なので、ROCKYを寝室で寝せることはできません。サンルームに隔離です。
一方のNORAは、みほさんとまるおさんの寝室の一隅にあるカゴのなかで寝ます。けれど夜中に、二人の足下にやってきて、静かに寝ます。
しかしNORAは最近、みほさんのお腹の上で寝るのがお気に入りです。まるおさんは、NORAが乗ると「重い!」とおろすのですが、みほさんはNORAに気を遣って、じっと寝ています。
それは、「幸せな重み」でもあるのだそうです。
健気ですね。
ところで先日、みほさんは、悪夢を見たそうです。
「悪夢だ~!」と目を覚ましたら、お腹から胸にかけて、NORAが縦長に、ど〜んと寝ていたそうです。みほさん、苦しかったみたいです。
悪夢を呼ぶ猫ですね!
つい一昨日は、NORAが初めて、ベッドの中程に進出していたそうです。NORAを飼う前までは「猫と寝るなんて、いやだ。毛がつく。汚い」
と言っていたみほさんですが、
「NORAはむしろ、人間よりきれいかもしれん」
などと言うようになり、抵抗がないようです。
大ざっぱな人ですね!
で、先日も「変型・川の字」で寝たそうです。
NORAが横向きに寝てスペースを取っていたことから、じわじわとまるおさんがベッドの端へ追いつめられる結果となっていたそうです。
お気の毒ですね!
書斎で寝ていたNORAが目を覚ましたら、みほさんの布バッグの上で寝ていたROCKYも目を覚ましました。
筋金入りのかわいこぶりです!
NORAの寝ている場所に飛び乗って、NORAの邪魔をするのは日常茶飯事。
「てへっ」じゃないでしょ! とNORAからパンチを食らうROCKY。
毎日、朝な夕なに、気が向くと、追いかけっこをして、取っ組み合いです。
徐々にROCKYは身体が大きくなっているけれど、まだまだNORAには敵いません。しかしあと半年もすれば、ROCKYはNORAよりも大きくなるかもしれません。
鳥やリスの鳴き声がすると、取っ組み合いを中断して、音のする方向を見つめます。
でもNORAは、抱っこされるのが嫌いなので、まるおさんの愛情が重荷のようです。
たいてい、うざがっています。
みほさんがシリアルやオートミール、ミルク粥などを食べていると、もう、しつこいくらいにまとわりついて欲しがるので、このごろは、あらかじめROCKYのお皿を用意して、一緒に食べます。
猫にミルクを与えるとよくない、との話もありますが、個人差(個猫差)もあるようです。NORAはミルクを与えると、すぐにおならをしていましたが、ROCKYは平気なようなので、ほんの少しだけ、与えています。
猫とは縁のない人生を送って来たみほさんは、子猫がこんなにかわいいものとは、知りませんでした。
ですから、こういう姿を見ると、いちいち、「きゃ〜わいい♥」とつぶやいています。
多くの人間の「かわいい」と思う感受性を、ぐいぐいつかんでくる子猫の仕草とは、いったい、どうしたものでしょう。動物全般、小さいうちは、本当にかわいいものなのですね。
男子なのに、セクシー♥
みほさんは、「裸婦像みたい」と思います。
NORAを見ても、特になにも閃かないそうですが、ROCKYは、なぜか「西洋絵画」に結びつくのだそうです。
イタリアの画家、モディリアーニの裸婦像、だそうです。
ところで先ほども書きましたが、ROCKYが行方不明になる理由は、「爆睡すると、なかなか目を覚まさない」からです。最初は、自分の名前にも反応しないおばかな子猫、と思われていましたが、深く寝入ると、物音さえ聞こえず、夢の世界に入ってしまうみたいなんです。
寝る場所はいくつかあるのですが、あるとき、そのどこにも見つからず、けれどみほさんは外出するため、戸締まりの都合上、ROCKYを探さねばなりません。
ROCKY! と叫びながら、おもちゃをピヨピヨ鳴らしたり、餌の器を振って音を立てたりしても、まったく気配がありません。
と、ふと視界の隅に、違和感が。
寝ぼけ眼で起きてきました。
なんだか、トイ・ストーリーの一場面みたいです。
……。全然違いますね!
ところで、今、4年に一度の「クリケット・ワールドカップ」が開催されています。インドでは、最近でこそサッカーなど他のスポーツも人気を集めていますが、クリケットは「国民的スポーツ」なのだそうです。
まるおさんも、試合を欠かさず見ています。
ROCKYはテレビが好きなようですが、クリケットの試合になると、真剣味が増します。
みほさんが、「目が悪くなるから、よしなさい」と、テレビから引き離すのですが、すぐに画面に近寄ります。
さすがインド猫です。
ときどき、まるおさんから、
「ROCKY、見えないから、どいて!」と言われますが、どこ吹く風、です。
盛り上がる観衆の様子に、ついつい興奮して立ち上がっています。
みほさんは、デスクワークが一段落したので、これからは外出を増やすそうですから、あまり猫の写真を撮らなくなるだろうとのことです。
ほんとうかしら?
実は、まるおさん。MOCHAだけでなく、MADAMEやJULIEなど、3匹の野良猫との交流も増えていて、最近ではすっかり、「猫おじさん」と化しています。
帰宅するなり、猫の餌が入ったボックスを携えて、餌をやりに出かけて行きます。
ご近所さんも彼らの世話をしているようで、立ち止まっては猫談義に花を咲かせています。
しかし、MADAMEとJULIEはどちらも妊婦。みほさんは気が気ではありません。このことについては、また次回、レポートしますね!
それではみなさん、ごきげんよう!