昨日は、毎年恒例OWCのクリスマスバザールであった。OWCとは、バンガロール在住の外国人女性からなるヴォランティアを主目的としたグループで、わたしも移住当初の十年前から籍を置いている。
ミューズ・クリエイションは創設した年の2012年以来、毎年出店しており、今回で4回目だ。2013年からはミューズ・クワイアもステージでパフォーマンスを披露するようになった。
ところでバンガロールはじめ、南インドの各地では、久しく雨天が続いている。新聞の報道によると、11月の降雨量が、1916年以来、実に100年ぶりに最多となったらしい。
11月2日に日本から帰国してからというもの、青空を見たのは数えるほど。今もまた、小雨が降っている。そんななか、昨日は曇天がちだったものの、雨が降ることなく、時折、澄み渡った青空が見られたことは、実に幸いであった。
会場は例年通り、市街中心部にあるセントマークス・カセドラルの屋外、特設会場で実施された。ミューズ・クリエイションは、今年も2つのテーブルを借り、紙、布それぞれの作品を販売。
おそろいのポロシャツを着用していると、遠くからでもすぐにメンバーとわかって、とてもよい。いつもの通り、半数以上が「今回初めての参加」ではあるが、みなそれぞれにサポートし合いつつ、交代で買い物をしたり、休憩をとったりしながらの数時間である。
なにしろ30名近いメンバーが出席していることから、みながフルで売り子になるには場所が狭すぎるので、そのあたり、フレキシブルに、である。
今回は、ステージ前の角のスペースを確保できたので、人数が多くても周囲に待機できたのはよかった。
いつものように、魅力的な店がたくさん出ていた。その中から何枚かを。
このオーガニック素材のヨガ・ウエアショップは、かなり魅力的だった。天然の染料で染められたアースカラーのウエアの数々。わたしも普段着用にと七分袖のTシャツを買った。
ミューズのメンバーも興味津々。複数枚、購入していた人もあり。
ミューズのチャリティバザールに出店してくれたTempleTreeも出店。いつもカラフルに会場を彩っている。オーナーのソナリは移住当初からの知人。今度ペーパークラフトの講習会を開いてくれるというので、年明けにでもメンバーに声をかけて、実施したいと思っている。
ドミニカン・シスターズの敏腕シスター、ジャシンタたちも店を出していた。寄付の気持ちもこめ、子どもたちの手づくりカードを購入。
500ルピー札を渡し、おつりを待っている間にも、「このプジャーの飾りもの、どう? かわいいでしょ。安いわよ、100ルピーだもの。どう?」と、巧みなタイミングでぐいっと勧められて、思わず購入。シスター、商売上手。
昨年よりも、客足が若干少なかったこともあり、売り上げもやや少なめだったが、それでも十分に、成果をあげられた。
夫もおそろいのポロシャツを着ているが、販売の手伝いをしているわけではなく、作品の高度な仕上がりに感嘆しているの図。ちなみに手に持っているのは、猫が施されたバッグ。
そして午後2時からは、ミューズ・クワイアのパフォーマンス。3度目ともなると、楽しみにしてくれている人も多く、特にOWCのヴォランティア・スタッフや、毎年参加している外部ヴェンダーの人たちからも、「楽しみにしてるわよ」と声をかけられる。
開場前のリハーサルの時点で、すでに拍手をもらえたのは、うれしかった。
今回、アンコールを含めて4曲を披露。ゴスペル3曲に、毎度おなじみJAI HO!のボリウッドダンス付きを披露したのだった。
最初は、AMAZING GRACE、そしてI WILL FOLLOW HIM。
ダンサーズは、ミューズ・クワイア(チーム歌)のメンバーだけでなく、チーム布/紙からの参加者も。ステージ脇に待機していた残るダンサーズが登壇するや、一段と声援が大きくなる。ベリーダンス用のカラフルな腰巻きが、シンプルながらもお手軽なステージ衣装だ。
多国籍な観衆は、大いに盛り上がって、いつもの1.5倍くらい、張り切って歌い踊ってしまう。メンバーは変われども、毎度「本番に強い」メンバーらだ。
とはいえ、素人がメインの場でのステージ。どのステージも、たとえリハーサルをやったとしても、音響は思い通りにとはいかない場合が多く。
今回も、JAI HO!の途中でヴォーカル(わたし)のマイクが無音になるなどのトラブルがあったが、それでも速やかに対応できる程度のことであった。
最後はHAIL HOLY QUEENで締めくくり、大変な盛り上がりのうちに終わった。今までで一番といってもいいほどのステージだったように思う。
ステージを盛り上げてくれてありがとうと、OWCのスタッフからも口々に感謝の言葉をいただき、また、あちこちで、楽しかった、よかったと声をかけてもらえた。同じポロシャツを着ていることから、出演していないメンバーたちも、「パフォーマンス、よかったわよ」と声をかけられたようだ。
出店していた慈善団体のスタッフの若い女性から「毎年、みなさんのパフォーマンスを楽しみにしているんです。あなたのファンなので、一緒に写真を撮ってください」とまで言われ、最早、芸能人状態である。
というのは冗談にしても、一部のメンバーをのぞいては、基本的には素人が集い、活動を続けている我々が、物を作ることや、パフォーマンスを披露することを通して、誰かを喜ばせたり、楽しい気持ちにさせられることができる、ということがストレートにわかって、本当にうれしいことだと思った。
「よかった」「すばらしい」
ということばを、てらいなく口にして、伝えてもらえることは、本当にありがたい。褒められれば、これからも続けようという気持ちに拍車がかかる。
同じことを繰り返しているようで、しかし毎年、いつだって、新しい発見があり、ありがたい出会いがある。これからもまた、メンバーのみなさんにはそれぞれに、「楽しみながらできること」を見いだし、続けて欲しいとの思いが改めて、強くなった。
年末を控え、去るメンバーあり、迎えるメンバーあり、また人の入れ替わりが多い時節となったが、ほんの短い間でも、いくつかのイヴェントや慈善団体訪問などを通して時間を共有できることの幸いを思う。
来週の日曜日は、日本人会総会パーティでのステージもある。それが終われば、12月はジュエリー工場見学ツアーなどのイヴェントなどがいくつか。
そうこうしているうちに、2015年も終わる。年の瀬を、走ることなくじっくりと、踏みしめながら歩こう。