毎年恒例の、マンハッタン里帰り。
永住権(グリーンカード)を保持し続けるために、年に一度は少なくとも、米国の地に足を踏み入れねばならない。夫は昨年の秋にも来ている、9月の親戚の結婚式にも訪れる予定で、だから今回は来る必要はなかったのだが、たまたまMBAの同窓会もあるということで、やはり、一緒に来たのだった。
インド移住当初は夫が米国市民権を取るつもりでいたから、半年に一度、来ていた。だからここ10年というもの、他の国への旅が激減し、米国&日本がメインとなってしまった。
まだまだ異国を旅したいが、時間と衝動が追いつかない。そうこうしながら、10年が過ぎた。
この街に住んでいたのは、1996年から2001年までの5年間。離れてからすでに15年近くもたつというのに、この街に降り立った途端、心身が、ほっと、なじむ。
夫もまた、同じような気持ちで、それをして、いつも不思議な感じだね、と話す。
インドでの日常が幻。
デング熱が、夢の中。
同時進行する二つの世界で生きて来たみたいに、年々、「一年ぶり」が瞬く間。
なにしろ出発の直前までデング熱を患っていたから、誰に連絡をするでもなく、お土産を買うでもなく、ただ、自分のための荷造りだけをすませて、飛んで来た。
夫はニューヨーク本社の打ち合わせや、その他諸々、予定を入れているようだが、今年はそれも少なめ、一緒に買い物に出かけようと言う。
インドでは、二人で街歩き、などということが一切ないから、この年に一度のニューヨークがまた、大切な時間でもあり。
フライトでは比較的よく眠れたし、夕べも8時間はじっくりと寝た。
今朝は少し頭が重かったが、それは花曇りの天候のせいかもしれない。ともあれ、寝ぼけ眼で、セントラルパークへウォーキング。
ここ数年は、かつて住んでいたご近所さんのすぐ近くにあるホテルに滞在している。住んでいた当時とは、立ち並ぶ店やレストランもすっかり変わってしまったが、それでもなじみのエリアは過ごしやすい。
なにより、このセントラルパーク。マンハッタンの宝物。
月曜の朝は、人が少なく、それでも犬を連れて散歩をする人々らとすれ違い。
フィラデルフィアへ向かう金曜日までの数日は、のんびりと、すごそう。
ちなみに食欲は、出発当日から「全快」に。
活力がお腹の底からじわじわと、わき上がって来るのがわかる。
食べられるって、大切なことだなと、しみじみ、思う。
ブロードウエイ沿い、リンカーンセンターの向かいにある定宿。右側の高層アパートメントは、かつて住んでいたビルディング。本当に、便利な場所だったことよ。
今回はいつもより広めの部屋をとり、眺めも悪くなく、心地よい。
なにしろ昼夜逆転。
さて、街を歩いて太陽の光を吸い込み、早く時差ボケから脱出しよう。
今日のランチは、一風堂か。