昨日の日曜日は、半年に一度開催されるバンガロール日本人会総会パーティであった。バンガロールに暮らし始めて11年。ムンバイとの二都市生活をしていたころなど、バンガロールを離れているときを除いては、ほぼ毎回、出席してきた。
前回からは、ミューズ・クリエイションのチーム歌「ミューズ・クワイア」がステージでコーラスを披露することになり、今回もまた、当日に向けてメンバー、特訓を重ねたのだった。上の、まるで「サリー・コンテスト」的な写真は、歌い終えて充足感に満ちたミューズ・クワイアの面々だ。
ミューズ・クワイアに加え、今回は、「ミューズ・エキスパッツ(働き組&男組)」によるバンガロールのゴミ事情に関するプレゼンテーションもさせてもらうこととなっていた。
ゆえに、先週は打ち合わせや準備の詰めを行い、当日に備えたのであった。
前夜は、総会に遅刻する夢などを見て、夜中に三度も目を覚ました。情けないことに、そして意外なことに(←と、自分で言う)、わたしは昔から、イヴェントごとや出張の前にはしばしば遅刻する夢を見る、小心者である。
日本人会総会パーティというのは、総会というだけに、最初に日本人会側からの各種報告がなされる。その時間から10分をいただいての、ミューズ・エキスパッツによる発表だ。
バンガロールのゴミ問題に関しては、メンバーの多くが強い関心を持っていたこともあり、活動のテーマとして真っ先に決まっていた。今回、プレゼンをさせてもらえるか確定する前に、すでに調査を開始すべく役割分担を決め、数カ月前より準備を始めていた。
今回のプレゼンテーションでは10分という限られた時間であることから、情報が十分とは言いきれないが、聴衆に対して問題提起をし、現状の改善に向けての提案をすることができたと思う。
今後、今回は網羅できなかった情報を含め、ネット上に情報を公開するほか、バンガロールで発行されているフリーペーパーへの掲載へ向けて、改めて編集をしなおす予定だ。
プレゼンテーションに関しては、この日、総会に参加可能だったメンバーと交代で原稿を読み上げた。
先週の打ち合わせ以降、各自、朗読の練習をしてきた甲斐あり、非常に滑らかに滞りなく、10分のうちにプレゼンテーションを成し遂げられた。聴衆もまた、雑談する人は殆ど見られず、集中している様子が伝わった。
こうして、ミューズ・クリエイションの活動が、地域社会への貢献を少しずつ実現できていることは、本当にうれしいことである。
これからもミューズ・クリエイション「昼組」同様、エキスパッツのメンバーにおいても、そのときどきでテーマを定め、日本人社会にも役立つ何らかの調査などを続けていってほしいとの思いを新たにした。
その後、会食が始まってから、ミューズ・クワイアのコーラスを披露。
今回は、カッチーニの『アヴェマリア』、そしてミュージカル『アニー』の劇中歌『トゥモロー』を歌った。
選曲から発表までの練習期間が短かったこともあり、まだまだ練習し足りない状況ではあったのだが、今回のステージを最後に帰任される現リーダーの指導のもと、先週の金曜日はいつも以上に真剣に取り組み、なんとか、形にすることができた。
カッチーニの『アヴェマリア』については、選曲時にどうしても決まらず、現リーダーやピアノ伴奏のメンバーとメールでやりとりをしつつ相談していた時、たまたま別件でメールのやりとりをしていた、すでにご帰任の過去のピアノ伴奏のメンバーに相談したところ、この曲を提案してくれた。
よく耳にするシューベルトやグノーのアヴェマリアではなく、カッチーニという作曲家のアヴェマリアだ。Youtubeで女声コーラスを探し、聴いてみたところ、とても美しかったので、現メンバーに相談。打ち合わせの結果、幸いオンラインで合唱の楽譜も購入できたことから、この曲に決めたのだった。
歌詞はほとんどないものの、旋律、リズム、情感、各パートの調和……なにもかもを整えるのがとても難しかった。わたしは肝心な2週間をニューヨークで遊びほうけていたこともあり、個人的にも練習不足であった。
それでもリーダーの適切な指導のもと、各々が真剣に練習に取り組み、こうして形にできたことは、本当に喜ばしいことであった。
お気づきの方もいらっしゃるかと思うが、ミューズ・クワイアには指揮者がいない。いないのにこのような曲を選んだのは、非常にチャレンジングだったとも思える。
流れるような旋律は、ハイライトの部分が特にリズムを取りにくく、速度がずれてしまう。指揮者不在ゆえ、各パート、ピアノの音に合わせる。が、なかなかうまくいかなかった。
ピアノ伴奏は、そもそも難しい上に、全体をリードする役割も担い、プレッシャーも重かったことだと察せられる。
実のところ、当日のリハーサルでも、最初は、各パートのリズムが揃わず、どうなることやらと懸念したが、幸いリハーサル時間が潤沢にあったので、数回歌うことができ、最後にはなんとか、揃えることができた。
そして本番では、今までで一番、きれいにそろった。
きれいにそろったのに少々驚きつつ、「メンバーが変われども、本番に強いミューズ・クワイア」との思いが脳裏をよぎり、歌いながら心中で笑いがこみ上げてしまった。
以下、当日の動画を添付しておく。念のため、注釈を添えておくに……。
●ピアノの近くで録音されたこともあり、ピアノの音が強めだが、会場へは多分バランスよく聞こえていたと思う。
●まだまだ突っ込みどころはあり、もう少し練習時間があったらとの思いもあるが、諸々の背景を鑑みるに、ここまで整えられて、よかった。
●わたしのサリーの丈は、短すぎる。敢えて書くこともないかと思ったが、写真や動画を微細にご覧になっている方から、指摘が入ることがにあるので……。当日、メンバーらの着付けに追われ、自分の着付け具合を確認する余裕なく、会場入りした。動画を見て驚く。短すぎ。
サリーの丈は、床ギリギリが基本です。わたしの場合、身長が高いので、どうしても短くなりがち&あちこち動くので普段からやや短めに着ているのだが、それにしても、これは短すぎである。長身の人はサリーの上部に布を継ぎ足すなどして、着やすくすることができる。
◎カッチーニのアヴェマリア
◎トゥモロー
今回もまた、こうして披露する場を得られたことをありがたく思いつつ、さて、次の「発表の場」に向けて、今週からまた新たな気分で活動を始めようと思う。