わたしたち夫婦は、室温の水、もしくは白湯(さゆ)を飲んでいます。
インド古来の伝承医学であるアーユルヴェーダは、一日のはじまりに1杯の白湯(さゆ)を飲むことを勧めています。
湯を沸かすのすら面倒な人は、室温の水でもよいでしょう。この水が、目覚めたての身体を浄化してくれるのです。一方、冷たい水の飲用は身体によくないとされています。
インドの飲食店では、ボトル水を注文すると、
「室温ですか? それとも冷えたものにしますか?」
("room temperature or chilled?")
と、給仕が確認してくれます。それだけ室温水の飲用を心がけている人が多いということです。
わたしもインドに暮らし始めて、暑い日でさえ氷入りの水は一切飲まなくなりました。これに慣れると、冷たい水を飲んだときに、身体に違和感を覚えるほどです。
さて、白湯、もしくは水を飲んだあとは、軽くヨガをしてシャワーを浴び、一日の開始です。
朝食の前にまず作るのは、果物と野菜を使ったジュース。皮をむいたり切ったりがちょっと面倒ですが、それでも毎朝作ります。
基本はニンジンとリンゴ、そしてニンジンの酵素がヴィタミンCを破壊するのを防ぐためのレモン汁を少々。
その日ある素材によって、組み合わせもさまざまに、数種類の素材を使います。パイナップルやザクロなどをブレンドすることもあるし、野菜を多めにしたいときには、トマトや赤ピーマンなどを加えます。
このジュースを飲むと、元気がたっぷり補充されるので、たとえばランチタイムで十分に野菜が摂れなくても、さほど気になりません。
朝食は、その日の体調によって、シリアルやトースト、ミルク粥、あるいはパパイヤやバナナ、季節によってはマンゴーなどの果物だけ、とさまざまです。
ところで上の写真は、ある日の我が家のキッチン。バナナは「打ち身」が目立ちますが、防腐剤が使われていない新鮮なもの。あっという間に悪くなるので最低限を購入します。
バナナの上にあるライムのようなものは、インドのレモン。紡錘形のレモンよりも味が濃厚で酸味も強いです。
手前の赤い実はザクロ。ザクロは女性の身体にとてもよいので、積極的にとっています。更年期障害を緩和する効果もあるとのこと。アラフォー最前線な身としては、備えあれば憂いなし、です。
ちなみに種の部分に栄養が詰まっているそうなので、食べづらくても咀嚼して飲み込んでいます。
パパイヤは、含まれる酵素に消化を助ける働きがあるので、肉類などを食べ過ぎたときには、デザート代わりに食します。また、硬めの豚肉などを柔らかくするために、パパイヤでマリネすることもあります。
※リンゴから発生するエチレンガスは、植物の熟成を促進するのでバナナやキウイなど追熟する果物と一緒にしておくと、すぐに腐ってしまいます。保存は別々に。
この写真は、バンガロールの繁華街、ブリゲード・ロードにある果物店。バナナが茎にくっついた状態で売られています。ブドウの陳列もダイナミックでしょ? 好きな量を、量り売りで買えるのが便利です。
インドは先進諸国に比べると、果物や野菜がぐっと廉価で手に入るので、その魅力を最大限に活用し、食生活に生かしています。