車で市街を走り抜けていたとき、目に鮮やかなスカイブルーの店構えが目に飛び込んできた。ショーウインドーに "NEEMRANA" とある。
と毎度のごとくドライヴァーに頼み、店へ入る。
ニームラナ(NEEMRANA)。
ウッタル・プラデーシュの州都ラクナウLucknowの手工芸であるチカンカリ刺繍が施された衣類が売られている店だ。
味わいのあるシティ・ガイドブック LOVE MUMBAI (←文字をクリック)でお勧めの店であるとの記事を読んだことがあったが、訪れたことはなかった。
店内には、木綿に、シルクに、ジョーゼットなどの布地で作られたクルタ(チュニック)に、素朴でやさしい風合いの刺繍が施されたものが山と積まれている。
そもそもは、白を中心とした無地の木綿に、単色の刺繍糸を用い、独特のパターンと技法で刺繍を施したものが主流だ。以前わたしは義理の両親からチカンカリ刺繍入りのブルーのサルワールカミーズ(←文字をクリック)をプレゼントされたことがある。
あまり似合わないと各方面からいわれ、着る機会がないままだ。
この店には、伝統的な刺繍をモダンなファッションに反映させたものも揃っており、かなり魅力的なラインナップだ。クルタ以外にも、サルワールカミーズの素材や、子供用の衣類(激しくかわいい!)もある。
無地の上に刺繍をした方が刺繍の模様が際立ってよいと思うのだが、柄物もかなり多い。あまり目立たないものの、それはそれで、密かに贅沢な感じがするともいえる。
インドの手工芸品。わたしが知るのは、まだまだ序の口だ。本当に、尽きなくて、たまらん。
NEEMRANA CHIKANKARI(←モデルのお姉さんがどうにも怖い)
ところでこの店とは関係ないが、ニームラナと言えば、ニームラナ・フォート。あそこもまた、訪れたい場所。味わいのあるホテルの思い出はこちら。