本日、市街のモールへ出かける途中で目に留まった光景。コンピュータで視力検査をしてくれる眼鏡&コンタクトレンズ販売店らしい。外観を見る限りでは、ここに入ったが最後、視力が余計悪くなりそうな気がする。しかし車窓から覗き込んだところ、内部は外ほど荒れていなかった。当たり前か。
昨日、バンガロールはたいへんな雨だったらしい。一方のムンバイは、このところまとまった雨は降らず、比較的晴天だ。今は何月なのだ。そうだ7月だ。そういう風に、しっかりと確認しなければ、自分がどの季節の、どの月に立っているのか、本当によくわからなくなる。
● 紛糾する議会
インド左翼(野党)が 米印原子力協力協定に反対しており、政権存続が危ぶまれている。明日、選挙が行われるとのこと。賛否は伯仲。マンモハン・シン首相によれば、原子力協力協定は、「国民の利益に合致」し、最大野党であるインド人民党(UJP)によれば、「協定は核実験再開の余地を奪う内容で、再交渉が必要」とのこと。
明日の選挙の結果が、社会情勢にどう影響するのか、わたしにはよくわからないが、いずれにしても世間が浮き足立って騒ぐことには、変わりないだろう。
インドの政治とカーストの階級制度は密着している。カーストは法で認められていないというのは大義名分で、政界は大いにカースト、コミュニティによって編成されている。
大衆社会党(BSP)が政権を握るインド北部のUP(ウッタル・プラデーシュ)州。昨年の5月、14年ぶりに大衆社会党の単独政権が成立したことで話題になった。女性州首相であるマヤワティは、ダリット、つまりアンタッチャブル(不可触民)とされてきたコミュニティに属する。
選挙の際、カーストの別によって票を集めるのは一般的で、一概には言えぬが、当該地で数が多い階級の人ほど、選挙で票を集めやすいともいえる。
どこの国にでもあるとはいえ、インド政界の贈賄、不正行為はすさまじい。だから世間が尊敬できる政治家は非常に限られている。このマヤワティもまた、悪評の塊のような人物でありながら当選した。
因みに、カーストが低いから悪評がたっている、ということを、ここで言いたいのではない。カーストの上下に関わらず、インド政治家には、問題児が多いのである。政治には関わらぬ、しかし識者たちの憂いは計り知れない。
マンモハン・シン首相は、かなりクリーンなイメージであるが、明日の選挙では、ダーティなイメージがつきまとう野党が勝利するかもしれない。
● カースト制度の超概略
参考までに、以下、カーストについて簡単にまとめておいた。
・5000年以上もの歴史を持つカースト制度は、身分や職業を規定するものである。
・カーストとはヒンドゥー教の根本的世界観である輪廻転生(サンサーラ)と直結した社会原理。
・カースト制度は1950年に制定された憲法で全面禁止されたが、今なおインド社会に根付いている。
・カーストは親から受け継がれるため、変えることはできない。
・今世の結果により来世で上位にあがる可能性はある(とされている)。
・カーストは基本的には、大きく4つに分類される。その分類は「ヴァルナ」と呼ばれる。ヴァルナには、さらに細かな定義がある。
■ブラフミン(バラモン):司祭や僧侶など。
■クシャトリア:王族、貴族など。
■ヴァイシャ:商業や製造業など。
■スードラ(シュードラ):人の嫌がる職業に従事。
■ヴァルナに属さない人
アウト・カースト。不可触民(アンタッチャブル)とも言われる。彼らは自分たちを「ダリット」と呼ぶ。ダリットとは「壊された民」の意。ガンディーは彼ら不可触民をハリジャン(神の子)と呼んだ。
話は思いっきりかわるが、今、突然、長崎皿うどんが食べたくなった。しかも味付けが濃く、ジャンキーな風味のリンガーハット的なもの。ついでに餃子も一皿いきたいところだ。どうしたんだろう。わたしの不思議な食欲経路。
いろいろな日本料理をインド素材で独創して作る日々であるが、(先日はエビ入りお好み焼きが大好評であった。粉はチャパティ用の全粒小麦粉ATTAを使用。キューピーマヨネーズやおたふくソースはNYで調達)、皿うどんは、難しいな。
カリッとうまく揚げられる中華麺が入手できれば作れそうだが。ちなみに皿うどんはアルヴィンドの大好物でもある。ああ、わたしは何を書いているのだろう。