「思いを残さない年にしよう」と決めた今年。ここ4、5年というもの、年末年始をまたぐ中長期の仕事がいくつかあったのに加え、ミューズ・クリエイションを結成して以来、毎年2月のJAPAN HABBA(日本祭り)に参加することもあって、何かと落ち着かない年明けを過ごしていた。
今年は単発の仕事しかなく、時間に余裕があったことから、年明け1週間ほどは、ずいぶんと気持ちも落ち着いていた。はずだった。しかし気づけば、ミューズ・リンクス(坂田個人の仕事)のセミナーや、ミューズ・クリエイションの各種企画があれこれとあり、やはりは、立て込む昨今。
少しでも気持ちを落ち着かせるべく、アーユルヴェーダグラムでの静かな心をしのびつつ、毎日7〜8時間は眠り、朝は軽くエクササイズとヨガ、呼吸法をやる。
そして毎朝、儀式のように、オーガニックのニンジンやざくろ、レモンなどをたっぷりつかった、コールドプレスのジュースを作る。飲む。
昨年、HUROMのスロージューサーを購入して以来、それまでの普通のジューサーとは違って作るのに時間はかかるものの、日々、欠かさず、作っている。面倒でも、作っている。これは、本当にいい。活力が湧いてくる。
◆食生活のブログ:ジュース、飲料の記録 (←CLICK!)
気持ちをまとめるのに貢献しているひとつが、上の5年日記。日々の出来事や思いを、コンパクトに綴る。気持ちを整理しながら、簡潔にまとめるのも、いい習慣だ。
もうだいぶ前から、日本の書店などで売られていた10年日記や5年日記が気になっていた。しかし日々の書くスペースが狭くて限られていることから、買うに至らなかった。しかし思い返せばもう何年も、自分のための日記を丁寧に記さなくなって久しい。
中学のころから書き始めて、インドに来る前くらいまでは、結構こまめに書いていたのだが。
そんな次第で、たいして書くスペースがなくともよいだろうというわけで、日本へ一時帰国した際に、ネットで注文したのだった。検索するとさまざまなノートが出てくる。その中から、気に入った一冊を選んだ。
ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ (Pierre-Joseph Redouté)。植物学者であり画家でもある彼は、南ネーデルラント、即ち、現在のベルギーで誕生した。
マリーアントワネットの宮廷画家としてフランス革命の最中にも絵筆をとっていたという。
わたしにとって、初めての欧州は23歳の時のスペイン取材。その次が、25歳のときのオランダとベルギーだった。以降、ドイツ、フランス、英国と、欧州他世界各地を旅することになるのだが、フランスへ赴く前にオランダとベルギーを訪れたのは、かなり意義深い経験だったように思う。
ネーデルラント(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)の魅力はまた独特で、それを綴り始めると尽きないので割愛するが、ともあれ、訪れた美術館で目にしたルドゥーテほか、数多くのアーティストによる植物画には心を惹かれ、また投機の対象となり「チューリップ・バブル」さえ引き起こしたチューリップの球根の、その存在感にも驚かされた。
さて、話を戻せば5年日記。毎月異なる絵柄のページなので、書くのも楽しい。最初の年の今は、ただまっさらなページに書き綴るだけだが、来年からは「去年の今日」を身近に感じながら綴っていくことになるだろう。
そして瞬く間に、このノートは、文字で埋め尽くされてしまうのだろう。
新年の大掃除。書斎と主寝室、キッチンは終わったのだが、その他の部屋がまだ手付かず。なにしろ書斎の過去10年のプロジェクトの資料類の大半を一掃したのは、一仕事だった。念のため保存していたプリントアウトが膨大な量になっており、それをまとめてリサイクルショップへ出すなど、かなりの大仕事だった。
10年前の外付けハードディスクの大きさに驚いたり、ZIPドライヴやクオークエクスプレスのドングルを懐かしく眺めたり、山のようなCD類を前に、途方に暮れたり。もはや使い途のない、古いコンピュータ周りの機器は、まとめてしかるべき場所へ持参し、処分することになる。
なんとか今月中に済ませたい、他のエリアの大掃除。しかし来週は5泊6日のケララ旅。どうなることやら……。
実は、ダイニングルームの書棚、リヴィングルームの書棚を整理して、本やDVDをミューズ・クリエイションのメンバーに貸し出す「レンタル・ミューズ」を実施する予定なのだ。誰も読まない、見ないそれらを眠らせておくよりも、多くの人に、読んでほしい、見てほしいと思うので。
こちらは、先日、カニンガムロードのInfiniteaで実施したミューズ・リンクス主催の紅茶講座&ティーテイスティング。2年前にも一度行っており、今回が2度目。オーナーのガウラヴが作るマカロンがおいしくて、むしろ紅茶よりも感動が大きい。
個人的にはダージリンのセカンドフラッシュ(マスカテル)が好み。
茶葉は鮮度が命だ、ということを改めてガウラヴに教わり、日本の新茶同様、買ったお茶は早めに飲もうと改めて心に刻んだ。
♦︎2年前の紅茶講座&ティーテイスティングの記録 (←CLICK!)
ミューズ・クリエイション初企画の浴衣&着物ランチ。一昨年の一時帰国時に見つけた浴衣を初着用。下駄は高校時代の35年もの! 鼻緒が切れたり底が外れたりする可能性があったのでサンダルも保険で持参。
着付けや作法がわかっておらず、仕上がりは突っ込みどころ多々あり。着物に慣れたメンバーにポイントを教わったので、次回はもっとまともに着たい。
丈が短すぎたり、襦袢を着ているのに足袋をを履いていないなど、相当乱暴な着方だったようだ。反省。次回は足袋と草履を買おう。
今年初の、ミューズ・リンクス、インドのライフスタイル入門編セミナーを実施。主にはミューズ・クリエイションのチーム・エキスパッツメンバーが参加。4時間かけて話して、どうにか気持ちがおさまる。でも、もっとじっくり話したい。そんな体力勝負だから、お茶の時間、その後の親睦会のスナックやらドリンクが大切。
本当なら、丸一日かけて、午前午後の2部制で、食生活と健康管理のセミナーもまとめて行うのが理想。駐在員の人達は忙しく、何日かにわけて実施というのは、現実的に難しいからだ。
毎回、参加者からは、予想以上の濃密さで勉強になったと言ってもらえる。もっと多くの、特にインドに赴任したばかりの人に、受講してほしい。そうすれば、インドで受ける洗礼の数々に、「納得して」「理解して」対峙できることが、たくさんあると思うから。
先日は、ミューズ・クリエイションのメンバー有志が数名で、週に一度訪れている貧困層子女のための「学童保育」に行ってきた。わたしはミューズ・クリエイションの立ち上げ以前に、一度訪問したことがあるのだが、1年ほど前からミューズのメンバーが通い始めてからは、訪れる機会はなかった。
今回は「書き初め」ということで、坂田は指導に回ったのだが……。写真で見るとおとなしく見えるが、それはもう、手がつけられないほどのやんちゃな子供らで、静かにさせるだけで、エネルギーを消耗。10歳とは思えぬ、子供っぽさ。
最初は「一」「二」を教え、あとは簡単な象形文字を説明。子供が尋ねる「母」「目」「鼻」といった文字も教える。母の文字の成り立ちを、おかあさんのおっぱいから来たのだと教えたら、それまで騒いでいた女の子が、顔を覆って照れたのは、ちょっとかわいかった。
最初は筆の持ちかたなどを教えるのだが、なにしろじっとしていない。「インクが手についたら、一生取れないんだからね」などと脅しつつ、丁寧に扱わせようとするのだが、これがまた大変。
そのくせ、墨汁がほんの少し、手についただけで「どうしよう!」「今すぐ、洗ってくる」と動揺する少年がいて、それもまた、微笑ましいが、落ち着かない。
魚魚魚。インクに怯えつつも、彼は筆の運びがうまく、楽しそうに書いている。
わずか1時間ながら、やんちゃな子らの対応に、すっかり疲労困憊してしまった。毎週通っては、折り紙や絵画を教えているメンバーに敬服しつつ、今後は他のメンバーにも少しずつ参加してもらい、こうして個別の活動を続けていってもらえたらと願う。
ミューズ・クリエイションは、端緒であり、契機でもある。
ここから、ご自身のやりたい活動を見つけ、発展させてもらえたらとも思う。
すでに何度か記しているが、盲学校の生徒たちにピアノを教え続けているメンバーあり、また最近では、同じ盲学校で、点字のための資料を作ったり、シスターにお菓子づくりを押してたりしているメンバーもいる。
いろいろな団体を訪問しているが、そこにとどまるのではなく、そこから先を、各メンバーが自主的に進んでもらえたらなら、それはまた格別にうれしいことでもある。
わたしもまた折をみて、やんちゃな子らと遊びに(戦いに)でかけようと思う。