[Kingham, Cotswolds 06] 天気予報は曇天だったが、澄み渡る青空! ラッキー!
Beautiful morning. Typical English breakfast, again.
Anyway, dear my friends, if you have a chance to travel to London, I highly recommend you to stay somewhere in Cotswolds for a couple of days.
It is the third time for me to come to the Cotswolds. The first time, I came here to write articles of a travel magazine in 1995. At that time, I didn’t have a International drives license. It was a bit inconvenient to travel around by train and taxi.
For the second time, I traveled with Arvind on vacation in 2005. We rented a car in London and drove. We visited small charming villages and enjoyed the sights of the roads. Travel by a car is the best, but it is also nice to visit by train like this time and to relax at one place.
今朝も晴天に恵まれた。ホテルのダイニングで朝食をすませ、ゆっくりとコーヒーを飲んでくつろいだあと、今日もまたサイクリング。長閑な田園地帯…と言いたいところだが、村を外れるとたちまち、車は猛スピードで走る。減速してくれる車などなく、真横を掠めて走り去るので、結構、緊張する。
本当は、数キロ先の隣町までサイクリングをしたいと思っていたのだが、身の危険を感じて断念。
1995年に3カ月間、英国に語学留学した当時、フリーランスのエディター&ライターだったこともあり、日本の海外旅行雑誌の取材をすべく、コッツウォルズを旅した。確か2泊3日だった。そのときは、国際運転免許証を持参していなかったので、列車とタクシーを乗り継いでの旅は、少々不便だった。いくつもの村を巡るにはドライヴが一番だと思った。
その10年後、2005年に夫と旅をしたときは、ロンドンで車を借りてドライヴをした。数十分から1時間ほども車を走らせれば、次の村に到着するうえ、車窓からの光景も長閑で麗しく、わずか2泊3日ながらも、とても充実していた。
今回は、このキンガムを拠点にのんびりとした滞在だが、これはこれで、とてもいい。ロンドンへの旅行を考えていて、田舎の雰囲気も楽しみたいという人には、本当にお勧めのデスティネーションだ。
[Kingham, Cotswolds 07] デイルズフォード。ここで、バイトしたい。
It was a really fantastic place!! I felt that I want to stay and work here for a while! 🙂
"Over forty years ago, we began to turn our family’s farmland over to sustainable, organic farming, first in Staffordshire and then in the Cotswolds. What began as a simple passion for real food and a desire to feed our children better has grown into Daylesford as we know it today, one of the most sustainable organic farms in the UK"
宿の自転車を借りて3キロほどサイクリング。たどり着いたのはデイルズフォードという小さな村にある農園。農園といえど、ここは少々特別な場所。英国全土にチェーン店を持つオーガニック食品店の本拠地なのだ。
インスタント食品や加工食品が次々に誕生していた1970年代、キャロル・バンフォード夫人が、自分の子供たちに、安全なものを食べさせたいという願いのもと、ここデイルズフォードにオーガニック農場を始めたのが端緒。オーガニック農法で「本物の食材」を栽培することを重視。現在では、英国だけでなく欧州全土で、信頼のおけるオーガニックブランドとしての地位を確立しているという。
今回、我々が滞在しているワイルド・ラビットというホテルがデイルズフォードと提携していることもあり、夫が行ってみようと提案してくれたのだった。わたしが「インドの中心(ナーグプル)で仏教を叫ぶ」旅をしている間、彼はあれこれとリサーチしていたらしい。
延々と緑の丘陵地が続く中、ぽつんと現れる建物の中に入った途端、気分が盛り上がる。新鮮なオーガニック食品だけを扱うマーケットあり、クッキングスクールあり、レストランあり、ファッションブティックあり、インテリアショップあり、スパありと、見て回るだけでも、とにかく楽しい!
わたしは昔から、「低脂肪」や「無脂肪」や「低糖」といった、加工された食品を好まない。米国に暮らしていた一時期、ローファットのヨーグルトや2%のミルクなどを飲んでいたことがあったが、おいしくない上に、痩せるわけでもない。意味がないと実感した。
天然の滋味に満ちた全乳の牛乳やヨーグルト、バターを「適量」食する方が、よほど満足感を得られて、身体にもいい。そんなわたしの嗜好が丸ごと反映されている食品ばかりが並んでいるさまを目にして、「ここで1カ月くらい、バイトしたい!」と、本気で思う。
バイトしないまでも、近所に住んでいたら、週に一度は通うだろう。
事実、ここへはロンドン近郊に暮らす、比較的富裕層の人々が足繁く通っているようで、月曜の今日も、平日にも関わらず、大勢のゲストで込み合っていた。ここには宿も併設されているので、宿泊客も食事や買い物を楽しみに来ているようだ。
一隅のジュースバーでは、わたしがインドで毎日作っているのと同じような、新鮮な野菜や果物のジュース、ターメリックやジンジャーのドリンクなどが陳列されている。その値段の高さに、自分たちがインドで、いかに廉価でヘルシーなものを食することができているかを実感する。もちろん、ここまでの多彩は望めないまでも、Happy Healthy Me と、その他のオーガニックショップで、肝は抑えられるのだから。
小さな部屋全体が冷蔵庫になっているチーズ売り場は、ドアを開けて入った途端、ひんやりとした空気に溶け込んだチーズの香りに包まれて、チーズ好きにはたまらない空間。
昨夜、ホテルで出されたオーガニックのロゼワインを見つけたので購入した。ほかにも、オーガニックのオリーヴオイルやマヨネーズ、なぜか日本の西京味噌(夫が好む)などもついつい購入。
ファッションブティックでは、オーガニックコットンやパシュミナなど、Made in Indiaがあれこれと散見された。
いやはや、書き始めるときりがない。
朝食をしっかり食べたので、ランチは軽めにピザとサラダをシェア。このピザのトマトソースがまた、驚くほどにおいしい。甘みと旨味が凝縮されている。
「力を秘めた、おいしい野菜」というのは、気候や土壌、そして育てる人の丹精など、さまざまな要素が集まって形になるものだということを、しみじみと思った。人間の命に直結する農業の重要性を、改めて実感。
雑誌の特集ページが作れるくらい、節操なく写真を撮ってしまった。
途中で転んだりもしたけれど(←夫。かすり傷ですんだ)、サイクリングは楽しかった。丘陵地につき、緩やかな坂道が多く、上りはなかなかに辛いが、下りの爽快さはたまらない。
[Kingham, Cotswolds 08] 余すところなく、グルメの村キンガムを楽しむ
The end of the “Gourmet tour”, we had dinner at the cozy restaurant near our inn.
ニューヨーク、ロンドンでは、毎日、足が棒になりそうなほど歩いた。ここキンガムでは、昨日、今日と丘陵地をサイクリング。それなりに体力を使っている。ランチを軽めにしていたこともあり、夕刻にはしっかりとお腹がすく。旅に出て、こうして食の記録を残すにつけ、人間とは、食べてこその生き物なのだということを実感する。
本日月曜は、宿のダイニングがお休みということで、徒歩数分の場所にあるアットホームな雰囲気のレストランへ赴いた。軽くビールでも飲んで、適当に食事をと思っていたら、夫曰く、この店もまた、有名な女性シェフが経営しているという。明後日はもう帰路に就く。今のところ、胃腸は好調だし、さあらば、しっかり食べましょうというわけで、妻はポーク、夫はビーフの料理を注文。
食前酒には、久しぶりにシェリー酒(酒精強化ワイン)を注文。ドライではなく、ほんのり甘みのあるものを。シェリー酒は、若いころから好きで、折に触れて飲んでいた。超ドライから超甘口までさまざまな種類があるので、好みの味わいを選ぶべし。濃縮果汁がブレンドされた暗褐色のクリーム・シェリーもおいしい。わたしは、ハーベイのブリストル・クリームがお気に入りだ。
かつてスペインのアンダルシアを旅したときには、シェリー酒の故郷であるヘレス・デラ・フロンテーラに立ち寄り、ティオ・ペペの醸造所を見学したりもした。ちなみにシェリーとは英語の発音。スペインではヘレスと呼ばれる。
久しぶりのシェリーに、すっかり説明がくどくなったが、ともあれ、ポークはほどよく柔らかく、ビーフもシンプルながらジューシーで適度な歯ごたえ。なにより、付け合わせのタマネギの旨味に感嘆した。昼間のトマト並みに、素材の力が感じられた。
デザートを勧められたが、やはり今夜も我慢。料理の味だけで、もう十分に満足だ。
給仕のお兄さんによると、キンガムにある住居の8割がロンドンに暮らす人々のセカンドハウスだという。推して知るべし。富裕層が多いのは、住宅の雰囲気や停められている車を見れば一目瞭然だ。
昼間サイクリングをしていたときは、アストン・マーティン軍団に轢かれる勢いだった。なにしろ、十数台のアストン・マーティンが、狭い農道を猛スピードで次々に走り抜けて行くのだ。ハーレー・デイヴィッドソンの群れは、米国で何度も遭遇したが、自動車は初めてだ。アストン・マーティン同好会でもあるのか。
富裕層男子の道楽なのだろうが、自転車を追い越すときくらいは、少々減速してくれよと本気で思ったのだった。