豪雨により、街の各所が浸水、学校や公共機関がクローズした日の午後、到着した。数日間続いた雨が、少しずつ収束し始めたころだった。
無論翌朝は、再びの大雨だったものの、午後には小雨となり。特に不便を覚えることはなく、むしろ車が少なくて移動が速やかだったことは、実に幸運だった。
この街はわたしにとって、ニューヨークと並んで大切な場所。ずっと住むには、気候も含め、心地の悪いことの方が多いのだが、なぜだかよくわからない、強い魅力がある。それは、バンガロールやデリーでは感じることのない、独特の吸引力、のようなもの。
ニューヨークにせよ、ムンバイにせよ、一見、「人の心をほっとさせる」要素はなさそうな場所なのに、けれど戻って来れば、「ただいま」「また帰って来ました」という気持ちになる。
それが、相性というものなのかもしれない。
車窓から眺める、このマリン・ドライヴの情景が、本当に好き。流れる車窓から、何枚も、ランダムに撮影する。
あとから一枚一枚を眺めれば、それぞれの光景から、物語が浮かび上がってくる。
アラビア海に浮かぶモスク(イスラム教寺院)、ハジ・アリの情景もまた、眺めるたび、心に迫る。
海も空も橋も、グレイに染まっている。そのさまが、また、味わい深い。
3泊4日。いい小旅行だった。
来てよかった。