Good morning Nagoya. I’ll go to Ise today!
束の間の名古屋滞在を経て、これから伊勢へ向かう。
今回の日本旅は好天に恵まれてきたが、今朝は雨模様。そんな日もあるだろう。
幸い、ホテルから駅までの数百メートルを歩いたときは雨が止んでくれて助かった。
約30kgのスーツケースと、約7kgのラップトップバッグをゴロゴロと引っ張り歩きつつ、あと何年、こういう体力を要する旅ができるだろうと思う。
いつまでも身軽に動ける自分でいたい。
大瀧詠一の『白い港』の歌詞みたいに。
20歳のころ、初めてスーツケースを携えて旅に出たときから、何かにつけて口ずさんでしまうメロディ。
「スーツケースくらい自分で持つと、君はいつも強い女だったね」……♬
I came to Ise City to visit Ise Grand Shrine which is the most sacred Shinto shrine in Japan. The shrine is one of the most holy place, and it has strong connection with the Japanese Emperors of succession.
名古屋から「快速みえ」に乗って伊勢市へ来た。ここでもわずか1泊の滞在だが、伊勢神宮に訪れることができれば十分だ。
伊勢市駅で下車し、一旦、スーツケースを手荷物預かり所に託し、外宮(げくう)へ足を運ぶことにする。
その前に、外宮参道にてランチ。野菜が足りないと思っていた矢先、ヘルシーな蒸し料理を出すレストランを発見! 松坂牛の「すき焼き」ならぬ「すき蒸し」のセットを注文。蒸篭の肉の下にはもやしがたっぷりと。少し胃腸がほっとする。
名古屋から伊勢までの道中は、雨が降りしきっていたが、伊勢に到着するころ、雨はほとんど止んでいた。ありがたい。
一礼をして、鳥居をくぐった途端、あたりの空気が変わった。
にっぽんの、きほん。
ということばが、脳裏に浮かんだ。
内宮、外宮の正宮では、写真撮影が禁止されている。「心静かにお参りをするためだけの場所」であるがゆえだ。だからというわけではないが、他の場所を撮影するときにも、心は少し控えめになる。
一人で訪れてよかった。静かに過ごせてよかった……と思っていたのもつかの間。
すれ違う複数の団体から、「お酒の匂い」がぷんぷん漂ってくるのだ。しかも、大声で騒ぎながら境内を歩くグループもある。会社の慰安旅行風情の団体だ。
あたりの空気が清澄なだけに、お酒の匂いと、場を弁えない騒ぎ方が、忌々しくてならなかった。いい歳をした人たちが、この場所の意味を知らず、パワースポットだなんだと騒ぎながら、「三つ石」に手をかざしたり、はしゃいで写真を撮る様子には、本当に辟易したのだった。
旅を決めたのが遅く、しかもひとり旅、さらには金曜とあって、めぼしい旅館はほぼ満室。
ようやく見つけた宿は、少し不便ながら、森の中の清らかな場所にあった。
森を眺めつつの、部屋の露天風呂は格別で、地元の食材を使った料理もおいしい。
久しぶりにゆったりとした夜を過ごしている。
明日は内宮を訪れて、今回の旅の最終地、東京だ。
お刺身に松坂牛、伊勢海老に天ぷら……と、こうして見ると、かなりの量だが、どれも丁寧な味付けでおいしく、残すのが惜しいものばかりだった。ゆえに、ほとんど、食べ尽くしたのだった。
一人、酒盃を傾けつつ、得もいわれぬ至福の夕食。