オールド・カタラクトホテルに別れを告げ、目指すはクルーズ船の桟橋。ここで総勢80名を超えるバンガロールの友人知人らと合流、YPOメンバーのリトリートが始まった。
初日は出港せずアスワンに停泊。船内でランチを終えたあと、ヨットに乗ったり島の寺院を訪れる予定だったが……。この地には、年に1、2回しか発生しないというサンドストーム(砂嵐)に見舞われた。青空広がる窓の外の光景が、みるみるうちにグレイから黄土色、そして橙色に染まっていく。
これはこれで、稀有な経験。1日ずれていたら、フライトの欠航で大半のメンバーがアスワン入りできなかったはずだから、不幸中の幸いだなどと話しつつ、船内でのパーティを楽しむ。どこにいてもパワフルなインドの人々。長旅の疲れも感じさせず、飲んで食べて踊る。
もっとも、小型のプライヴェートジェットで来た友人らによると、バンガロールからアスワンまで7時間で到着したとのこと。我々、乗り継ぎ2回で丸1日かけて来たというのに! 地球は広くもあり狭くもあり。
船の料理はエジプトの味覚が取り入れられていて、とてもおいしい。わずか数日間の経験ながら、この国がいかに多くの小麦粉を消費しているかがよくわかる。ホテルでも、ここでも、出されるパン類の量がダイナミック。加えて驚いたのが、日本的な短粒米の存在。うっすら塩味をつけて炊かれている米が、日本の米とよく似た粘り気があり、とてもおいしいのだ! ホテルでもパンよりご飯を食べ過ぎていた。
ムスリムは豚肉を食さないが、牛肉をよく食べる。ホテル朝食のソーセージやベーコンもビーフだった。もっともクルーズ船は我々インド人グループの貸切につきビーフではなくマトンやチキン、シーフードが供されているが。各種野菜に乳製品、この界隈で収穫されるというマンゴー(独特の切り方!)も美味。食べ過ぎないように気をつけねば!
🌾コメのことが気になって調べたところ、在エジプト日本大使館のサイトで以下のような記事を見つけたので転載させていただく。びっくり! 非常に興味深い内容なので、ご一読を!
【エジプトのお米は日本米!? 】在エジプト日本国大使館
国民食と言われるコシャリをはじめとして,エジプトでは古くから 一般的にお米が食されています。そして、そのお米のほとんどが日本由来の短粒種ヤバニ米(ジャポニカ米)を元に品種改良が行われ、エジプトに根付いたものです。今から約100年前の1917年、エジプト政府は国内の人口増大を見越して、米を生産奨励品目に指定し、生産拡大に向けて品種改良に着手しました。その際、スペイン、イタリア、アメリカ、中国、インド等世界各国から約250種の米を集め、比較検討した結果、最もエジプトの気候に適し、生産性が高いとして選ばれたのが日本由来のヤバニ米です。その後も品種改良が重ねられ、さらに1980年代から1990年代にかけて行われたJICAによる稲作の機械化や精米処理に対する支援等もあり、エジプトの米生産は大きく増大し、今では日本由来のお米がエジプト人の間で広く親しまれています。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。