長いと思っていた約1カ月弱の日本&韓国旅も、半分以上が流れ去った。韓国では、心が浮き草のように揺蕩い、自分の帰る場所はどこだろうかと心許なくなる瞬間があった。福岡に戻ってひと段落。この2、3日は、主には母と自宅で過ごし、片付けや仕事などをしていた。
昨日の夜は、旅の初旬に実施した「旅する朝活セミナー/日本とインドを結ぶ布」の延長線上で、「インドと世界を語らうディープな夕べ」を実施したのだった。朝活セミナーでは、その後ランチをご一緒した方もいらした一方、時間の都合上、お話できない方々も多く。
個人的には、このマイノリティな世界を共有できる方々から、わたし自身がお話を伺いたく、美砂さんと共に、語らう夕べを企画したのだった。
美砂さん以外は、ご挨拶程度の言葉を交わしたことはあるものの、ほとんど初対面の方ばかり。体調不良で参加できない方もいらして、とても残念ではあったが、自己紹介をしながら共通の会話ができる(とわたしが常々思っている)大人10名以内は、理想的な場でもあった。
東西南北、長期&短期で海外在住経験のある方ばかりが集い、みなそれぞれに、クリエイティヴな世界を経験されている。杯を傾け、おいしいイタリアンを味わいながら、瞬く間に時間は流れた。
稀有な出会いに感謝しつつ、半年後の帰国時には、また別のテーマでの催しをやろうとのことで、お開きとなった。集ってくださったみなさん、ありがとう。
会場となった中央区赤坂にあるイタリアンは、奇しくも半年前に訪れたヘアサロンのすぐ近くだった。予約の時間より早めに到着したため、前回も利用したライブラリーカフェに、昨日も訪れた。旅や食の書籍が並ぶ本棚を前に、背表紙に目を泳がせるだけで、心が旅に出る。
ふと、一冊の本が目にとまる。開けばなんとも、魅力的なインドの布世界が広がっているではないか! 早速、アマゾンで注文をした。
……レストランまでの道すがらの情景が、ソウルと重なる。
夕方、少し早めに家を出た。住まいの前で、母に写真を撮ってもらう。先日、大丸の久留米絣の展示会を再訪し、何枚かの衣類を購入していた。旅の途中にも、何枚か着用した。このワンピースは、昨日、初めて着たもの。木綿。肌触りよく、着心地がよく、とても気に入った。
これからは、サリーや着物に限らず、日常着においても、伝統が息づく衣類を、より積極的に身につけようと、改めて思っている。
🚗
帰りのタクシーの運転手さん。世代が近そうで、とてもフレンドリーな印象の方だったので、話かけた。運転手さんの話は、そのときどきの町の趨勢を知る上でも、とても興味深いのだ。浮羽出身で、香住ヶ丘に住んでて、今は西区在住だという彼。
「え? わたし、香椎第二中学を卒業しましたよ!」と言うと、「え! 僕もですよ!」と同窓生であることが発覚。
年齢は彼の方が4つほど上だったので、被っていないのだが、いきなり「横矢先生って知ってます? 僕、バレー部だったんですよ」と言われて大盛り上がり。横矢先生は、数学の先生であり、バレー部の顧問であった先生なのだ。「知ってますよ! わたし、数学習ってましたし!」
中学1年の3学期、香椎第一中学から第二中学に転校したわたしは、特に中学2年のころ、非常に非常に問題が多かった。本当にいろいろとあって腐りきっていて、恥ずかしいほどにグレていて、先生方全般と敵対していた。そらもう、いろいろあった。
大幅割愛。
苦い日々だったこともあり、中学時代の写真や卒業アルバムは、高校時代にすべて捨ててしまった。しかしながら、当時の先生や友人たちの顔は、今でもはっきりと覚えている。
町の様子はすっかり変わっても、記憶は色褪せない。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。