少しゆとりのあった今週は、あっという間に過ぎ去って、金曜日の今日は、サロン・ド・ミューズ。ミューズ・クリエイションの活動日。
今日の参加メンバーは28名。大きく焼いたカステラの、分け前も小さめに。賑やかな午後を経て、買い物に行けないこの日。
bigbasket.comで、夕べのうちに注文しておいたオーガニックの野菜が、夕方届いた。久しぶりにグリンピース。サヤに入っているものを、久しぶりに見かけたので注文しておいたのだ。そのほかにもニンジンやピーマン、どれも新鮮な物が届いてうれしい。
夫はまだ帰宅していない。金曜だし、少し夕食が遅めになっても構わない。諸々のことに、思いを馳せながら、一つ一つ、豆を剥いてゆく。この国では、何もかもがふぞろいだ。この豆もしても、また。
大きい粒、小さい粒、ころころ、ころころと、ザルの中にこぼれていく。
さて、これで今日は何を作ろう。
ピースご飯、を思い立ち、インドのバスマティ米で炊いてみることにした。香り豊かな長粒米。せっかくだから、少し旨味の強いものにしよう。玉ねぎのみじん切りをバターで炒め、そのあとに、ニンジンのみじん切りも加え、そして豆とお米を投入。茅乃舎の野菜だしをふりかけ、軽く醤油と酒をふりかけ、和洋折衷の風味にて。
味噌などに漬け込んでいた豚バラ肉は、トマトとピーマンとともに軽く炒めた。ご飯ともよく合うはずだ。ちなみに我が家の炊飯器は、ここ数年、これ一筋。どんなご飯も、おいしく炊ける。普通の鍋でも、マニプールの石鍋でも、それなりにおいしく炊けるけれど。
さて、そろそろ夫も返って来るころ、いい塩梅で準備も終了。ところが帰宅するなり夫、「ミホ〜! ミホ〜! ちょっと来て!」と騒いでいる。
夫に引っ張られるようにアパートメント・ビルディングのエントランスへ。
そこには、またしても、「新しい子猫」がいた。母親は、以前3匹の子猫を生んだ、あのジュリーに違いない。この近所に住み着いている野良。彼女には避妊手術をさせないと……と思っていたが、次々に子供を出産しているようだ。
モカ、チャイ、ラテ、と名付けていたあの3匹。1匹くらいを育てたいと思っていたけれど、いつも逃げられ、そのうち彼らは独立し、最近では1匹を見かけるのみ。すっかり野良度満点で、最早、我が家のNORAのように、自ら住みに来てくれなければ太刀打ちできない状態だった。
ところがそこで寝ていたその子猫。わたしを見るなり、足下にすりよってくる。夫にも。
一瞬の逡巡はあったが、抱き上げた時点で、連れて帰ることにした。NORAの反応が心配だが、しばらくサンルームに隔離して様子を見ればいいだろう。そして明日、病院に連れて行こう。
生後、数カ月といったところだろうか。子猫用の餌がないので、NORAのを与えたら、硬そうに、しかし一生懸命、咀嚼していた。牛乳を少し水に薄めた物を与えたら、おいしそうに飲んだ。
大きな空き缶に、トイレ用の砂を入れたら、すぐにそれをトイレだと認識して、迷わず用を足した。しかも大小。
なかなかに、度胸のある、やんちゃな「彼」のようである。ともかく、まとわりついてくる。座ったわたしによじ上り、肩から首から腕からを、探検するようにまとわりついてくる。
かわいすぎる。
NORAはすでにかなり大きくなっていて、そこまでまとわりついてくれなかったのが寂しく、それまで猫好きでもなかったのに、一旦、かわいいかも、という気持ちが芽生えると、より懐いてくれる猫を求める気持ちが芽生えていた。
そんな矢先の、この出会い。
驚くほど、軽いのに、驚くほどの敏捷性で、テーブルにジャンプしたり、飛び降りたり。
病院に連れて行き、様子を見ようとは思うけれど、うちの子に、なるだろうか。
まずはNORAのご機嫌を損ねないように、慈しんでやらなければ。色々と、たいへんだけれど、面白い……。
と、面白がっている場合ではなかった。明日からデリーの義父、ロメイシュ・パパが泊まりにくる。今週末、そして来週末。
さて、諸々の準備をするといたしましょう。