ミューズ・クリエイションを結成して以来、今年で3度目のジャパン・ハッバ。日本祭り。昨日もまた、非常に有意義な一日を過ごすことができた。
従来通り、午前中は布、紙チームの商品販売と、書道や折り紙のデモンストレーション、そして午後のステージでは、ミューズ・クワイア&ダンサーズが、パフォーマンスを披露した。
2012年5月末に結成して以来、まもなく丸3年となるミューズ・クリエイション。つい先日、のべにしてちょうど100人目のメンバーを迎えた。常時40名を超えるメンバーが入れ替わりながらの活動にあって、毎回毎回、少しずつ、「向上している」この集い。昨日もまた、それを実感した一日だった。
昨年は、わたしが午後のステージの司会をお引き受けしたこともあり、個人的にたいへん多忙な一日となったが、今年は無理をしたくなかったことから辞退させていただき、ミューズ・クリエイションのマネジメントに集中したのだった。
毎度、書きたいことは募るが、余韻に浸るまもなく次のステージに移っているので、主には写真を掲載しておく。
今年も4つのテーブルを確保。まず1つは、布製品の販売コーナー。
ジャパン・ハッバでは、「日本」を意識した作品作りが行われている。
今年のジャパン・ハッバのテーマが「うちわ」だったこともあり、飾りとしてのうちわも賑やかに。
メンバーのお嬢さん二人が、折り紙デモンストレーションを手伝ってくれた。どうもありがとう!
昭和の事務員。のような風情で黙々と作業をするのは、書道のデモンストレーション。去年も好評だった、「名前を漢字(当て字)にして書くという企画。これがまた、大人気。
この日はクリケットのワールドカップ、印パ戦。インド人客が少なかったら寂しいなと思っていたが、女性客は揺るぎなく多く、もちろん、男性の姿も見られた。
お手玉3つを器用に操るメンバー。彼女のパフォーマンスもお手玉の売り上げに貢献した。折り紙コーナーは安定のb人気。大人も子供も真剣に、しかし楽しげに折っている。
暴走族的当て字がインパクトな書道の作品。去年よりも台紙がおしゃれになって、高級感も満点だ。まずは名前を聞いて50ルピーを支払ってもらい、15分後に受け取りに来てもらうという仕組みにしていたのだが……。
なんと、「去年、受け取るのを忘れたから」と、1年越しで受け取りにきた人がいたとか。たまたまサンプルとして、在庫をディスプレイしていたことから、渡すことができたらしい。びっくりするやら、おもしろいやら。
遠い昔、お習字を習っていたわたしも、短時間ながら、お手伝い。昔取った杵柄。どんなところで役立つかわからないものだ。
こちらは小原流生け花の展示の様子。わたしの大好きなヒマワリの花を行ける女性。彼女の笑顔がまた、ひまわりのようで可愛らしい。バンガロールではほとんど見かけないので、ひまわりをどこで買い求めたのかと尋ねたら、ガーデナーがどこかから持って来てくれた、のだとか。
ファミリーフレンドのディーピカは小原流の先生。毎年このイヴェントでも作品を展示している。
子どもたちの手づくり絵本の販売コーナー。独創的な子供の世界が楽しく、わたしも1冊買い求めた。
毎年のことだが、ミューズ・クリエイションのメンバーも多数、お手伝い。みな涼しげな表情だが、なかなかの肉体労働なのだ。
茶道のコーナーも、毎年人気。インド人のゲストも、神妙な顔でお抹茶を味わっている。
……と、まだまだたくさんのブースがあったのだが、取り敢えずはこの辺で。
さて、午後のミューズ・クワイアのパフォーマンスの様子を。
披露したのは、「ふるさと」「花は咲く」そして"JAI HO!"の3曲。最初の2曲はしっとりと丁寧に、しかし3曲目はダンサーズも加わっての、賑やかなパフォーマンスだ。
ダンスを披露しようと決め、布や紙チームのメンバーにも声をかけ、「ダンサーズ」を募った。それから約1カ月たらずのうちに、すばらしいダンス・パフォーマンスが仕上がった。
というのも、メンバーにはダンスの先生がいて、彼女が比較的踊りやすく、しかしとてもいい感じに見えるダンスを考えてくれたのだ。新メンバーにもダンスの先生がいて、彼女もまたダンサーズにジョイン。ほかにもバレエをやっていた人、チアリーダーをやっていた人、フラダンスをやっていた人、ボリウッドダンスを習っている人……とまあ、プロアマ問わず、ミューズ・クリエイションには芸達者な人が多く、すばらしい舞台が実現したのだった。
ところで、"Jai Ho!"は、2年前にも披露した曲だ。そのときは、わたしがかなり目立って歌い踊ったが(←若気の至り)、今年のわたしは、歌に専念しようと思っていた。が、みなのダンスを見ているうちに自分もどうしても踊りたくなり、踊ると歌声が乱れるのを承知で、フルにジョインしたのだった。
以下、我々のパフォーマンスの動画が記録されているので、ご紹介。最初の方は、舞台に出たもののマイクが設置されておらず、かなりの「間」がある。でもって、いきなり「ふるさと」を歌っている途中から再現されている。
それはそうと、この動画を撮影したカメラマンの「好み」が、ものすごく反映された動画で、ダンスのリーダーはじめ、限定された女子のクローズアップが偏っているところが、かなり面白い。
黒子&ステージマネージャー的存在だったわたしは、今年は目立ちすぎないよう、自ら端っこで歌い踊っていたのだが、画面にほとんど入っていないのを見ると、それはそれで微妙に寂しい女心。が、途中、ちょっとだけ、出て来るので、ちょっとよかった。
◎1:00 ふるさと
◎3:10 花は咲く
◎10:55 "JAI HO!"
◎13:05 坂田、身体半分ぐらいから、じわじわちょっと出る。
……と、見返してみるに、本当に迫力のあるワンダフルなステージであった。
なにしろ、なにしろ、一部のプロのメンバーを除いては、わたしを含め、大半が素人の女性たちである。それがこうして、異国の地で、人前で歌い踊る。稀有で楽しい経験をさせてもらえるのは、ありがたいことである。
実は今回、毎年前日に行われるリハーサルがなく、音源などの確認も当日の朝、短時間でやっただけだったので、どうなることかとヒヤヒヤした。案の定、マイクやキーボードのアンプの接続などに手間取ったが、それでも比較的、いい感じで終えられたと思う。
基本は「地域社会への貢献」を目的に掲げているミューズ・クリエイションであるが、当初の願い通り、自分たちも楽しみながら、慈善活動が続けられる存在でいられることを、ひとえにありがたいことと思う。
メンバーは絶え間なく、20代から50代以上まで幅広く、同じ日本人女性というだけで、全く異なるバックグランドを抱えながら、しかし共同で創作活動を紡いでゆく。この活動が、いつまで続くだろうか……と自分でもよくわからなかったのだが、いつのまにか、3年目を迎えようとしている。奇妙な感じだ。
ともあれ、わたしがバンガロールにいる限り、そしてメンバーがいる限りは、これから先も続けて行きたいものだと、改めて思った一日だった。
長い一日を終え、実はこの日、車が修理中で足がなく、UBERを手配するつもりが、支払い方法のトラブルで速やかに予約できず、面倒になって、オートを拾った。
久しぶりにオートに乗り、スピード・バンプで腰を痛めないよう、万一横転しても振り落とされないよう、足を踏ん張り鉄枠を握り、久しぶりに排気ガス満点の、しかし涼やかな高原の風を受けながら走る。それが何とも言えず、気持ちよかった。
帰宅し、シャワーを浴び、インド産の新しいスパークリングワインで乾杯。ジャパン・ハッバを無事に終えられたこと、そしてクリケットの試合でインドがパキスタンに勝ったことを祝して。
ところでこれ。LVMHグループ傘下のモエ・ヘネシー・エステート&ワインズが、2013年末あたりから発売を始めたスパークリングワイン。インドワインの一大生産地であるマハラシュトラ州ナシックのシャルドネやピノ・ノワールを使ったスパークリングワインだという。
その名も、シャンドン。
噂には聞いていたが、バンガロールで販売されているのをなかなか見つけられなかったところ、先日、夫が買って来てくれたのだった。これまではSULAのBRUT一筋だったが、これもかなりいい。
若干、疲れていたのか、体調が今ひとつだったので、あっという間に酔いが回ったが、幸せなひとときだった。
おまけだが、こちらは2月14日ヴァレンタインズ・デーの夜の写真。夫がレストランを予約してくれていたが、わたしは翌日にジャパン・ハッバを控えていたことと、喉の調子が今ひとつ万全ではなかったので、自宅で食事をすることにしたのだった。
夫には悪いので、ちょっとゴージャスなグリル料理を準備。バンガロール市内の肉屋、BAMBURIESで買っておいたビーフのフィレ肉、それからタイガー・プラウンをメインにグリル。ビーフのフィレは柔らかく風味もよく、実においしい。巨大なエビもまた、旨味が出て、付け合わせの野菜との相性ともよく、非常においしかった。
その香りに誘われて、自分もテーブルにつくNORA。下りなさい、と叱られても動かない意地っ張り。
アラーキー(荒木経惟)の「センチメンタルな旅」を思い出してしまうこの一枚を、おまけに。というわけで、本日は月曜日だが、改めてヴァレンタインズ・デーを祝うべく、今夜はこれからお出かけだ。
そらもう、面倒かも、と思うけれど「敢えて」をやることも、大切。というわけで、行って参ります♥
【過去の記録】
■2013年のジャパン・ハッバ(ミューズ・クリエイション参加&坂田司会)