木曜日は、久しぶりに、ミューズ・クリエイションのメンバーとサリーランチだった。新しいメンバーが増えたり、あるいは新しいサリーを着る機会を得たいときなど、不定期にメンバーが幹事を買って出てくれ、実施しているイヴェントのひとつだ。
せっかくみなで着飾るのだから、写真撮影も楽しめる場所を、ということで、いつも高級ホテルを選んでいる。バンガロール市内には、庭の緑が豊かなホテルが少なくなく、今回選んだオベロイホテルもまた、そうだ。ランチはホテル内のチャイニーズで点心を。その前に、ロビーや庭で、ひとしきり記念撮影である。
今回はわたしも新しいサリー。これはベンガル地方の伝統的な手法、カンタ刺繍のサリーだ。実はこれ、オンラインショッピングで購入した。時折ここでも紹介しているところの、JAYPORE.COM。
毎日、インド各地の職人、工房、デザインオフィスが発信する伝統的なテキスタイルや小物、インテリアグッズなどが販売されており、その写真がメールで届く。
このサリーはメールを開くなり目を奪われ、サイトを確認して商品写真を拡大、質感などをくまなくチェック、思い切って購入に踏み切った次第。
このサイトからは以前も一度サリーを買ったことがあるし、衣類なども折に触れて購入している。比較的信頼のできるサイトであることから、友人知人らにもお勧めしている。
いつものことであるが、工芸品店、バザールなどに同行し、サリー選びをお手伝いしたメンバーも多数。つまりは自分好みのテキスタイルが多数で、それだけで非常に幸せになる。
手紡ぎ、手織り、手刺繍、手染め……。インドの伝統的な手工芸が息づく布は、それぞれにストーリーがあって、麗しい。素材は、シルク、もしくはシルクとコットンの混紡など、いずれも天然の素材。同じシルクでも、蚕の種類や紡ぎ方、織り方などによって、手触りや質感が全く異なるところがまた、味わい深い。
ヴィヴィッドなピンクのはずなのに、決してけばけばしくなく、上品に見えるところがまた素敵。着ているみなさんがまた、すてきだから、というのもあるけれど。
ベンガル地方のカンタ刺繍。タッサーシルクに刺繍が施されている。
ウッタルプラデーシュ州のバラナシ・シルク。精緻な手織りがとても上品。
左は、グジャラート州パタンのパトラ織り。光の当たる角度によって色味が微妙に変化する。玉虫色、が美しい。右はカシミールの刺繍。よくあるシルクジョーゼットではなくしっとりとした質感と適度な厚みのあるシルク。
こちらもパトラ織り。絣(かすり)。重厚な織りに見えるが、身に纏えば軽く肌に心地よくなじみ、光を通すやさしい素材。
オリッサ州のイカット。絣(かすり)。滑らかな肌ざわりのやさしい絹。
左はチカンカリ刺繍(ウッタルプラデーシュ州ラクナウ)。右はカッチ刺繍(グジャラート州)。
それにしても、豊かな緑になんと麗しく映える、艶やかなテキスタイルであろう。本当に、サリーとは美しい衣類だと、あらためて思う。
ひとしきり、写真撮影を楽しんだ後は、レストランへ。ちょうどお腹もすいて、いいタイミングだ。
実はこの日、本当に思いがけず、すてきなサプライズの祝福を受けた。
31日には少し早いけれど、我が生誕半世紀記念日、を祝してくれたのだ!
実は人生節目のこの誕生日。50年間も無事に生き延びて来られたことへの感謝も込めて、自分としては盛大に祝いたいところなのだが、妻が年上であることを心底嫌がっている夫が、「40歳になるふりをしていて」など興ざめなことを言うので、どうしたものかと、実は密かに悩んで(!)いたのだ。
が、この日、みなさんに祝福してもらえて、本当にうれしかった。肩の荷が下りた気分さえする。
まるで今日のわたしのサリーとコーディネーションされたような色合いのケーキ。
帰宅後、早速、花をいけようと思うが、大きすぎてフィットする花瓶がなく、3分割。
記念すべき節目の年、多くの人たちに、心のこもった祝福を受けることができて、本当に幸せなことだと思う。
みなさん、本当にありがとうございました。
祝福、まだまだ受け付けます!(笑)